転生したらいろんな意味で兄に可愛がられています~ヴァルハラで死合いましょう~

夢咲まゆ

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第25章~魂との戦い~

第15話

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「きみの出生には同情する……が、だからと言って俺の身体を渡すわけにはいかない。そこだけは絶対に譲れないんだ」
「それは残念だな。こっちも身体を手放したくはないんだ。原則として、ひとつの身体にはひとつの魂しか入れない。ふたつの魂が居続けることはない」

 気配を感じ、咄嗟に腰を低くした。

 次の瞬間、相手が抜刀して一気に距離を詰めてきた。

「悪いが死んでくれ」

 ガキン、と小太刀同士がぶつかり合う。

 ほとんど反射的に受け止めたが、止められていなかったらそのまま首を斬られていただろう。それだけ容赦ない殺気だった。

 ギリギリと鍔迫り合いをしながら、相手が言う。

「なあ、いいだろう? きみはもう十分生きた。十分に楽しい生活を送ったはずだ。だからいい加減、俺に譲ってくれ」
「嫌だ!」
「何でだよ? きみばっかり人生を謳歌するのは不公平じゃないか。俺にも普通の生活を送る権利があるはずだ」
「それはそっちの都合だろ! 俺にはまだまだやりたいことがたくさんあるんだ! そんなに普通の生活を送りたいなら、きみにふさわしい身体が造られるまで待っているべきだ。俺の身体を自分のもののように使うな!」

 キン、と小太刀を弾き上げ、思いっきり蹴りを入れて距離を取る。そして今度はこちらから懐に飛び込んで斬りつけた。

「ハアッ!」

 当然のように相手もこちらの斬撃を防いでくる。

 だがアクセルは臆することなく、更なる追撃を仕掛けた。両手の小太刀をクロスするように振り下ろし、相手の急所を狙って積極的に攻撃を繰り出す。

 ――最高傑作だろうが何だろうが、ここは絶対に負けられない……!
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感想 46

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