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第5話 第三章 部室棟の危機
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第三章
引科透は、僕の初めての親友と言えた。
中学でも漫画オタクはたくさんいたけど、僕のような文学オタクは少なく、友達はなかなか作れなかった。
高校へ入って、初めて引科と会った時、何もかもが自分とは正反対だと思った。
ガリガリの僕。丸々とした彼。
陰湿な僕。さっぱりとした彼。
でも、特に大正文学において、論じるよりも読むことを好むという点について、僕と引科はぴったりと主義が一致した。
僕は何をするにも、彼に相談するようになった。
女の子になんて縁の無かった僕が、高二にして初めて激しい想いを抱いた相手のことも、引科に打ち明けた。
驚くべきことに、引科もまた、同じ女子に好意を抱いていた。
実はこの時既に、周囲には内緒で、僕は彼女と勢いに任せて一度だけ体の関係を持っていた(僕のくせに!)。
このことは、引科にも言えなかった。
ライバルになっちゃったな、と苦笑いする引科に、僕は数少ない隠しごとをした。
彼女は初めから遊びだったらしく、僕などすぐに相手にされなくなった。
もう、無かったことにしてしまえばいい、苦い思い出。
それでもいつか、引科に打ち明けたいという気持ちが、僕の中にはわだかまり続けている。
もっとずっと、何年か後。
お互いに、笑い話にできるくらいになったら、その時に。
■
何秒間か続いた、重苦しい沈黙を破ったのは、斯波方先輩だった。
「先生らが、俺らを置いて全員逃げたとは思えねえ。職員室の中にも夜煌蟲が繁殖してるんなら……まさか、全員、蟲どもに……」
一坂が続く。
「あの職員室にちらちら見える緑色、……夜煌蟲なんですかね、あれが全部……」
角度があるのと、距離が遠いのとで、職員室の中がここから見通せるわけじゃない。それでも、今漏れ見える光の具合を見る限りでは、緑色はますます濃くなり、夜煌蟲は職員室全体に広がっているように見える。
「皆、動かないでくれ。警察にかける」
山倉部長が端末を操作して、また耳に当てた。数十秒の静寂。私達は間抜けのように、そのまま突っ立っている。
「何でだ。電波が通じない。皆、自分の端末で試してくれ」
部員全員が、端末を取り出した。それぞれに110番を入れて、通話を試みる。
けれど、私の端末はコールの表示をしたまま、コール音すら立てずに沈黙していた。ひどく電波状況が悪い時に起きる現象だけど、学校でこんな風になったことはない。
ただ一人、端末を耳に当てずに画面を見て何か操作をしていた一坂が、
「ネットも駄目です。画面が開きませんね」
とローディング画面を表示したのままの液晶画面を見せて肩をすくめた。
山倉部長が、端末をズボンのポケットにしまいながら言った。
「下の様子を見に行こう。出られそうなら、すぐに学校から出る。ひとまず近くの家からでも、通報しよう」
殿音先輩が、斯波方先輩に小声で、
「なあ、斯波方。確か夜煌蟲って朝になると消えるんだよな」
と訊いた。けれど、
「朝まで篭城しようってか? こんなとこで、一晩明かせねえよ」
と斯波方先輩に一蹴され、グウ、とうめいて黙る。
私はもう一度窓ガラスに駆け寄って、外を見た。学校の外まで一面夜煌蟲に埋め尽くされていれば、それはもう災害と同じだ。どうしようもない。
けれどどうやら異常事態は校内でだけ起こっているらしくて、周囲の林はいつも通り、暗く静まり返っていた。
「僕が先頭になるから、皆は周囲をよく見てくれ。夜煌蟲がいればすぐに言って」
部長の先導で、六人はひと塊になって部室を出た。動きやすいように、荷物は全員部室に置いたままにする。私達の部室は三階の端で、階段からは一番遠い。階段までは、キルト部、SF研、美術部の部室の前を通り過ぎて行く。この時間でも意外に部室棟には人が残っていたようで、他の部の人達も動揺しており、廊下に出て右往左往している人もいれば、まだ部室から外の様子をうかがっている人達もいるようだった。
階段を下り続け、ようやく部室棟一階の出入口のドアまでたどり着くと、私達の口から、息が深く漏れた。
途端。
目前のドアのガラスに、ちらりと緑色が灯った。皆に緊張が走る。
けれど、その緑色は、窓の外の光が見えたのじゃなかった。よく見ると、反射光だ。
とっさに、振り向く。
六人のうち最後尾にいた私の、ほんの数十センチ先。すぐ足元の廊下の上に、子犬くらいの大きさのの緑色の固まりがうごめいていた。
悲鳴を上げようとして、私は大きく吸気した。
けれど声を出す前に、夜煌蟲は私に飛びかかって来た。驚きで硬直している私の右足のすねにあっという間に巻きついてしまう。すぐに取らなければ、明らかに致命傷になる大きさだった。
その、虫をつかもうとした瞬間。
私の脳裏に、唐突に、不思議な光景が映し出された。
見知らぬ家。見知らぬ人。
それから、これは見覚えのある、この街の繁華街の通り。私の高校の、教室や廊下。
それらが一時に頭に浮かび、私は混乱した。
どんどん溢れて来る映像。見覚えのある場所がたくさん。でも、そうでない場所もたくさん。順序立てて流れるのではなく、全てが一度に脳内に閃いて行く。
この学校の先生や、体育館、校門。小学校や中学校らしい建物、でもこれは、私の通った所ではない。でもやたらと生々しく、鮮明な映像達。
「何、……嫌!」
「斯波方さん、部長、蟲です! エリヤが!」
一坂の叫び声が聞こえて、私は我に返った。
「時森さん、落ち着いて。動かないでね!」
そう言った山倉部長、斯波方先輩、そして一坂が制服の上着を脱いで腕に被せ、私の足にくっついた夜煌蟲を布越しにつかんで引き剥がしてくれた。
廊下に落ちた蟲は、いくつかの小さな塊に分かれ、またひとつに集まって、奥の方へ逃げて行く。獲物に飛びかかる時以外は動きはさほど速くないので、それなりに間合いがあれば逃げるのは難しくない。
斯波方先輩がふうと息を吐いて上着を着直し、
「でけえな。何ともないか? 殴って効けばいいんだが……触れたもん負けってのがやるせねえ」
そう言いながら私の手を引っ張って、集団の先頭の方へ行くよう促した。柚子生先輩が、
「蟲、残ったのくっついてない?」
と言って私のスカートを払ってくれた。大丈夫みたいだった。
山倉部長が出入り口のドアを開けて、
「急ごう」
と夜の中へ出て行く。斯波方先輩が部室棟の中へ大声で、
「おい、部室棟にも夜煌蟲が入り込んでるぞ! どの部の連中も、隙見てとっとと逃げろ!」
と叫んだ。
新九郎がドアをくぐり際、私に、
「エリヤって、あんな声出るんだね。初めて聞いたなあ」
と小声で告げてちょっと笑った。頭をはたいてやろうかと思ったけど、緊急事態なので勘弁してやることにした。
自分でも、驚きだった。私の命に、大した価値があると思ったことはない。それでも身に危険が迫れば、悲鳴を上げるものなのだ。命を失う際に感じる脅威というのは、未来を奪われる恐怖から生じる物なのだろうと思っていたのだけど、未来に期待などしてない私のような人間でも、怖いものは怖いのだろうか。
斯波方先輩が心配顔で、
「お前本当に何ともないのか? あんなでかいのにくっつかれたら、普通は多少後遺症みたいなもんが出るんだぞ。変な気分になったら言え、無理すんなよ」
「大丈夫、……だと、思います」
私は短く答えた。
殿音先輩を見ると、引科先輩の死のショックがありありと表情に出ている。私は部内の誰が死んでも、あんな顔はしないだろう。
「エリヤちゃん無事で良かったけど、まだまだ気をつけなきゃいけないみたい。……ほら」
部室棟のドアの外には三段ほどの低い石段が付いている。それを降りながら、柚子生先輩が校庭の方を指差した。部室棟の中にいたのと同じくらいの大きさの夜煌蟲の塊が、いくつもグラウンドの上を徘徊している。異常事態だった。
裏門は、部室棟の出口からは、右手にある。山倉部長が、
「裏門の方は暗いね。蟲はいなさそうに見えるけども……」
と言って、顔を上げて正面を見た瞬間、体を固まらせた。私達も反射的にそっちを見る。用務員室がそこにあった。これは警備員室も兼ねている。私達は帰りが遅くなった時は、室内灯が作る用務員さんのシルエットに手を振られながら、挨拶して帰るのが恒例だった。
本当なら、助けを求めて駆け込みたい。あの中には、電話だってあるはずだった。けれど、その用務員室のガラスの、一部分が赤く染まっていた。内側から、水に溶いた赤絵具を叩きつけられたように。
夜煌蟲による自殺には、刃物が使われることも多い。そして、用務員室の中に人の気配は無い。何より、ほんのりとした緑色の光が、室内から赤い血痕を照らしている。
とても、中へ入る気にはなれなかった。
多分もう、あそこに生きている人間はいない。
引科透は、僕の初めての親友と言えた。
中学でも漫画オタクはたくさんいたけど、僕のような文学オタクは少なく、友達はなかなか作れなかった。
高校へ入って、初めて引科と会った時、何もかもが自分とは正反対だと思った。
ガリガリの僕。丸々とした彼。
陰湿な僕。さっぱりとした彼。
でも、特に大正文学において、論じるよりも読むことを好むという点について、僕と引科はぴったりと主義が一致した。
僕は何をするにも、彼に相談するようになった。
女の子になんて縁の無かった僕が、高二にして初めて激しい想いを抱いた相手のことも、引科に打ち明けた。
驚くべきことに、引科もまた、同じ女子に好意を抱いていた。
実はこの時既に、周囲には内緒で、僕は彼女と勢いに任せて一度だけ体の関係を持っていた(僕のくせに!)。
このことは、引科にも言えなかった。
ライバルになっちゃったな、と苦笑いする引科に、僕は数少ない隠しごとをした。
彼女は初めから遊びだったらしく、僕などすぐに相手にされなくなった。
もう、無かったことにしてしまえばいい、苦い思い出。
それでもいつか、引科に打ち明けたいという気持ちが、僕の中にはわだかまり続けている。
もっとずっと、何年か後。
お互いに、笑い話にできるくらいになったら、その時に。
■
何秒間か続いた、重苦しい沈黙を破ったのは、斯波方先輩だった。
「先生らが、俺らを置いて全員逃げたとは思えねえ。職員室の中にも夜煌蟲が繁殖してるんなら……まさか、全員、蟲どもに……」
一坂が続く。
「あの職員室にちらちら見える緑色、……夜煌蟲なんですかね、あれが全部……」
角度があるのと、距離が遠いのとで、職員室の中がここから見通せるわけじゃない。それでも、今漏れ見える光の具合を見る限りでは、緑色はますます濃くなり、夜煌蟲は職員室全体に広がっているように見える。
「皆、動かないでくれ。警察にかける」
山倉部長が端末を操作して、また耳に当てた。数十秒の静寂。私達は間抜けのように、そのまま突っ立っている。
「何でだ。電波が通じない。皆、自分の端末で試してくれ」
部員全員が、端末を取り出した。それぞれに110番を入れて、通話を試みる。
けれど、私の端末はコールの表示をしたまま、コール音すら立てずに沈黙していた。ひどく電波状況が悪い時に起きる現象だけど、学校でこんな風になったことはない。
ただ一人、端末を耳に当てずに画面を見て何か操作をしていた一坂が、
「ネットも駄目です。画面が開きませんね」
とローディング画面を表示したのままの液晶画面を見せて肩をすくめた。
山倉部長が、端末をズボンのポケットにしまいながら言った。
「下の様子を見に行こう。出られそうなら、すぐに学校から出る。ひとまず近くの家からでも、通報しよう」
殿音先輩が、斯波方先輩に小声で、
「なあ、斯波方。確か夜煌蟲って朝になると消えるんだよな」
と訊いた。けれど、
「朝まで篭城しようってか? こんなとこで、一晩明かせねえよ」
と斯波方先輩に一蹴され、グウ、とうめいて黙る。
私はもう一度窓ガラスに駆け寄って、外を見た。学校の外まで一面夜煌蟲に埋め尽くされていれば、それはもう災害と同じだ。どうしようもない。
けれどどうやら異常事態は校内でだけ起こっているらしくて、周囲の林はいつも通り、暗く静まり返っていた。
「僕が先頭になるから、皆は周囲をよく見てくれ。夜煌蟲がいればすぐに言って」
部長の先導で、六人はひと塊になって部室を出た。動きやすいように、荷物は全員部室に置いたままにする。私達の部室は三階の端で、階段からは一番遠い。階段までは、キルト部、SF研、美術部の部室の前を通り過ぎて行く。この時間でも意外に部室棟には人が残っていたようで、他の部の人達も動揺しており、廊下に出て右往左往している人もいれば、まだ部室から外の様子をうかがっている人達もいるようだった。
階段を下り続け、ようやく部室棟一階の出入口のドアまでたどり着くと、私達の口から、息が深く漏れた。
途端。
目前のドアのガラスに、ちらりと緑色が灯った。皆に緊張が走る。
けれど、その緑色は、窓の外の光が見えたのじゃなかった。よく見ると、反射光だ。
とっさに、振り向く。
六人のうち最後尾にいた私の、ほんの数十センチ先。すぐ足元の廊下の上に、子犬くらいの大きさのの緑色の固まりがうごめいていた。
悲鳴を上げようとして、私は大きく吸気した。
けれど声を出す前に、夜煌蟲は私に飛びかかって来た。驚きで硬直している私の右足のすねにあっという間に巻きついてしまう。すぐに取らなければ、明らかに致命傷になる大きさだった。
その、虫をつかもうとした瞬間。
私の脳裏に、唐突に、不思議な光景が映し出された。
見知らぬ家。見知らぬ人。
それから、これは見覚えのある、この街の繁華街の通り。私の高校の、教室や廊下。
それらが一時に頭に浮かび、私は混乱した。
どんどん溢れて来る映像。見覚えのある場所がたくさん。でも、そうでない場所もたくさん。順序立てて流れるのではなく、全てが一度に脳内に閃いて行く。
この学校の先生や、体育館、校門。小学校や中学校らしい建物、でもこれは、私の通った所ではない。でもやたらと生々しく、鮮明な映像達。
「何、……嫌!」
「斯波方さん、部長、蟲です! エリヤが!」
一坂の叫び声が聞こえて、私は我に返った。
「時森さん、落ち着いて。動かないでね!」
そう言った山倉部長、斯波方先輩、そして一坂が制服の上着を脱いで腕に被せ、私の足にくっついた夜煌蟲を布越しにつかんで引き剥がしてくれた。
廊下に落ちた蟲は、いくつかの小さな塊に分かれ、またひとつに集まって、奥の方へ逃げて行く。獲物に飛びかかる時以外は動きはさほど速くないので、それなりに間合いがあれば逃げるのは難しくない。
斯波方先輩がふうと息を吐いて上着を着直し、
「でけえな。何ともないか? 殴って効けばいいんだが……触れたもん負けってのがやるせねえ」
そう言いながら私の手を引っ張って、集団の先頭の方へ行くよう促した。柚子生先輩が、
「蟲、残ったのくっついてない?」
と言って私のスカートを払ってくれた。大丈夫みたいだった。
山倉部長が出入り口のドアを開けて、
「急ごう」
と夜の中へ出て行く。斯波方先輩が部室棟の中へ大声で、
「おい、部室棟にも夜煌蟲が入り込んでるぞ! どの部の連中も、隙見てとっとと逃げろ!」
と叫んだ。
新九郎がドアをくぐり際、私に、
「エリヤって、あんな声出るんだね。初めて聞いたなあ」
と小声で告げてちょっと笑った。頭をはたいてやろうかと思ったけど、緊急事態なので勘弁してやることにした。
自分でも、驚きだった。私の命に、大した価値があると思ったことはない。それでも身に危険が迫れば、悲鳴を上げるものなのだ。命を失う際に感じる脅威というのは、未来を奪われる恐怖から生じる物なのだろうと思っていたのだけど、未来に期待などしてない私のような人間でも、怖いものは怖いのだろうか。
斯波方先輩が心配顔で、
「お前本当に何ともないのか? あんなでかいのにくっつかれたら、普通は多少後遺症みたいなもんが出るんだぞ。変な気分になったら言え、無理すんなよ」
「大丈夫、……だと、思います」
私は短く答えた。
殿音先輩を見ると、引科先輩の死のショックがありありと表情に出ている。私は部内の誰が死んでも、あんな顔はしないだろう。
「エリヤちゃん無事で良かったけど、まだまだ気をつけなきゃいけないみたい。……ほら」
部室棟のドアの外には三段ほどの低い石段が付いている。それを降りながら、柚子生先輩が校庭の方を指差した。部室棟の中にいたのと同じくらいの大きさの夜煌蟲の塊が、いくつもグラウンドの上を徘徊している。異常事態だった。
裏門は、部室棟の出口からは、右手にある。山倉部長が、
「裏門の方は暗いね。蟲はいなさそうに見えるけども……」
と言って、顔を上げて正面を見た瞬間、体を固まらせた。私達も反射的にそっちを見る。用務員室がそこにあった。これは警備員室も兼ねている。私達は帰りが遅くなった時は、室内灯が作る用務員さんのシルエットに手を振られながら、挨拶して帰るのが恒例だった。
本当なら、助けを求めて駆け込みたい。あの中には、電話だってあるはずだった。けれど、その用務員室のガラスの、一部分が赤く染まっていた。内側から、水に溶いた赤絵具を叩きつけられたように。
夜煌蟲による自殺には、刃物が使われることも多い。そして、用務員室の中に人の気配は無い。何より、ほんのりとした緑色の光が、室内から赤い血痕を照らしている。
とても、中へ入る気にはなれなかった。
多分もう、あそこに生きている人間はいない。
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