茶と菓子を愛する犬神と信州のあやかし軍師

クナリ

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「赫の王」との闘い5

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「この傷は、おれの油断のせいだよ。戦は、常に、ただ一手で戦況が変わる。そして――」

 茉莉は、あっと声を上げた。
 こちらを向いている切風の向こうで、恒河沙が、大きく腕を振り上げている。

「切風さん!」
「――そして、油断するのは、おれだけじゃない」

 切風が体を反転させた。
 茉莉にはそれが、人型の竜巻のように見えた。
 一閃された黒い牙は、恒河沙の、両目を真一文字に切り払っていた。
 ぐああ、と恒河沙が叫んでのけぞる。

「この居合技の名前は、『一震いっしん』という……って、聞こえてないかな」

 そううそぶいた切風も、朔日も、素早くその場から飛びのいた。

「形勢逆転だなあ!」
「逆転だと……? その腹、そんなことを抜かせるザマか……?」

 目からぼとぼとと血を落としながら、恒河沙が歯ぎしりした。

「ああ、抜かせるねえ! お前の体はどこも硬くてしょうがないけどさ、目は鍛えようがないもんなあ!」と切風は恒河沙と茉莉を交互に見やり、「でも茉莉、そいつには近づくなよ! 霊気でおれたちの位置は感じ取られてるからね!」
「はいっ! で、でも、目が見えないのにですか!?」

「目が見えないのにだよ! いいか、熊公に近づくなよ!」
「で、でも、視力を奪ったなら……私でも、勝てたりしないですか?」

 ぴた、と切風が動きを止めた。ぽかんとした顔で。
 恒河沙もまた、流血する目を前腕で抑えながら、立ち止まる。茉莉の声が聞こえたのだろう。

「え、茉莉、君、なに言ってんの?」
「人間同士だと、大の大人相手でも、目がふさがれていれば私とかでも勝てそうなものなんですけど」

「いや、あのね茉莉、あいつは大人というか人間とは全然違って――」
「切風さんは黙っててください!」

 ぴしゃりと言い放たれ、その勢いに切風が口をつぐみ、後ずさりした。
 切風と恒河沙が対決している場所は広場のようになっているが、すぐ近くに林がある。その木立の一つに、切風はわき腹を抑えたまま背中を預けた。出血は減ってきていたが、まだ続いている。

「私は、怒ってるんです。もちろん、一方的に攻め込んできたこの人たちに。でもそれだけじゃなくて、大した力があるわけでもないのに、こんなところまでのこのこ来て、みんなに守られているだけの自分にです!」

 切風だけでなく、弓を構えた犬妖たちも、唖然として、軍師の独白に聞き入っていた。
 茉莉は、朔日から降りて地面に足をつく。

「もう、私たちは勝ったも同然です。だってあの人、目を切られてるんですよ? 切風さんは重傷です、私が代わりに戦います。誰か、刀を貸してください。……誰か?」

 茉莉に答えたのは、犬妖ではなく、恒河沙だった。

「貴様の周りの連中はな、わしが恐ろしくて、そんなことはできんとよ……。さっき犬ころが言ったばかりだろう。わしらは目が見えずとも、霊気でおよその位置が分かる。貴様のように、弱弱しく虫けらのような妖気でもな……」
「い、位置が分かったって、私の太刀筋は見えないでしょう」

 太刀筋、と『赫の王』の軍勢が笑い出した。

「女。調子に乗りすぎだ。あの犬ころのために、そこまですることもあるまいに」
「そんなこと、あなたに関係ありません!」

「そうか? わしらはもともと、この日の本で、七つの王と呼ばれた間柄だ。お前よりは、犬ころのことを知っておるがね。……やつの刀は、やつの牙の変化であろう?」
「そんなこと、少し詳しい人なら知っているでしょう。切風さん、有名人みたいですし」

 ぐは、と恒河沙が笑った。

「有名か。そうよな。なのにお前はやつを知るまい。あの牙はかつて、京の茶屋の女と菓子屋の男に呼ばれた祓い師によって、騙し討ちで封じられたのだ。やつは、人に仇成す怪異なのよ。それも知らんと、のんきなことだ」

 茶屋の女。菓子屋の男。茉莉が、少しだけ息を止めた。
 恒河沙は単に、切風と人間が敵対していたと言いたかったようだが、茉莉には別に思い当たるところがある。

「……封じられた? 違うでしょう。切風さんは、その人たちととても仲が良かったって聞いています。牙は、自分からあげたんだって」
「ほう。誰から聞いた?」

 誰からって。
 茉莉が言いよどんだ時。
 恒河沙が地を蹴った。さすがに、目が見えている時ほどの速度ではないが、この人間にはかわせまい。
 罠の可能性は、当然、恒河沙も考えていた。だがこの敵軍師には、祓い師のような凄味も、隠された霊力も、霊気を帯びた武器も、なんの気配もない。
 そしてなんらかの奥の手があったとしても、自分の力ならば、すべて圧倒してこの女を屠ってやれる。
 恒河沙はそう胸算用した。
 そしてその思考が油断に化けないよう、周囲の霊気の動きに最大限に注意を払う。

 だから気づいた。恒河沙のほとんど真上に、例の大鴉がいる気配がした。まだ大鴉ははるか上空で、地上とは数十メートル、いや、どうやら二百メートル近い隔たりがある。しかし先ほどの旋回するような動きとは違い、不気味なことに、恒河沙の頭上にぴたりとつけている。
 さっき見たところでは、このカラスには大した戦闘能力がない。捨て身の体当たりだったとして――妖怪が人間を助けるためにそこまでするとも思えなかったが――、恒河沙には大した痛手にもなるまい。
 それでも一抹の用心の気持ちから、恒河沙の足が止まった。

「何を狙っている……」
「『赫の王』さん」敵総大将と十メートルほどの距離にいる茉莉が呼びかけた。「位置エネルギー弾って知っていますか?」

「なに?」
「人間の武器で、近年は大砲とか爆弾という強力なものがあるのは分かりますよね? 人間同士の戦争でも、よく使われています――悲しいことに。でも、火薬も、砲身も、弾丸も使わずに、強大な威力を出せる武器もあるんです」

 なんのための時間稼ぎだ、と恒河沙はいぶかしむ。時間が今少し経てば、恒河沙の目の傷は癒える。王と呼ばれるほど強力な妖怪の力ならば、治癒もまた早い。
 この女はおそらくその程度のことは切風から聞いているだろう。その上でなにを企んでいる?

「ほう。それが、位置エネルギー弾とやらか」
「そうです。あなたの体の頑丈さは、死地へ切り込んで一気に決着をつけたい私たちにとって、大きな懸念でした。どんなに決死の覚悟で攻撃しても、火力不足のせいで耐えられて長引けば、私たちは詰んでしまいます」

 ふっ、と頭上に異変が起きた気配がして、恒河沙はまだ見えない目を頭上へ向ける。
 先ほどの大鴉が、急降下して来るのが分かった。

(捨て身で激突するつもりか? ばかな。確かに大ぶりなカラスだったが、そんなものではわしは……)

 そこまで考えて、恒河沙ははたと思い至る。
 切風はどこへ行った?
 さっきまでもたれていた木立のあたりには、あの犬神の気配はもうない。
 まさか、霊気を抑えて気配を断った切風を、あの大鴉が上空まで引っ張り上げたのか。
 それが今、カラスとともに急襲してきている?
 そのためにわしの視力を奪ったのか。
 だが、待て。
 切風本体がいくら気配を殺しても、あの手にしていた剣は別だ。あれほどの強力な武具、しかも切風の体の一部であるなら、剣が持つ霊気を抑えることはできまい。
 そうなると、頭上にいる可能性があるのは、素手の切風か、大鴉か。どちらにしても、己に致命傷を与えられるほどの攻撃力はない。
 ならば頭上には構わず、眼前にいる人間の女をまずはくびり殺してしまえばいい。
 恒河沙は吠えた。そして茉莉に向かって駆け出した。
 その恒河沙を追って、大鴉が落下中の軌道を修正する。

(来るなら来い。カラスだけであろうと、『牙の王』がおろうと、一撃でわしを止めることはできん。女の骸を前に『牙の王』が打ちひしがれる姿、目が治ったなら存分に見てやろう)

 恒河沙が腕を振り上げた。
 もうここからは、突進してくる熊の怪異を止める方法は、茉莉には残されていない、はずだった。
 だが、いまだ真っ暗な視界の中にいる恒河沙は、不可解な現象に気づいた。
 茉莉の腹のあたりに、異質な妖気が生じている――生えている・・・のを感じる。
 なんだ? なにが出てきた?
 恒河沙がいぶかしむのと同時に、茉莉は、その霊気の塊を自分の胴体から引き抜き、上空へ投げた。茉莉との距離が三十メートルを切った切風に向かって。
 それを受け取った切風の背中から、落下しながら舵を切っていた雷蘭が、足の爪を離した。
 切風が、全力での攻撃を打ち放つために、妖気を解放し、剣を大上段に構える。
 その手にある黒い剣の妖気とともに、裂帛れっぱくの気合が恒河沙に伝わった。
 切風は、茉莉と恒河沙の間に躍り込んでくる。

「これが私たちの、いわば――」

かわせるわけがない。
 茉莉は、もう踏み出せばすぐに恒河沙に触れられてしまいそうな位置で、自分が役目をまっとうできたことを確信した。

「――いわば、妖怪位置エネルギー弾です」

 どがんっ――!!

 鈍い、重みのある音が響いた。
 思わず目をつぶってしまった茉莉が、すぐに瞼を開くと、そこには切風の背中がある。
 その向こうには、真っ向から切り下げられ、左の肩口から腰のあたりまでばっくりと切開かれた、恒河沙の姿が見えた。

(やった)

 茉莉が快哉を叫びそうになる。
 しかしその口から出たのは、別の言葉だった。

「さすがは『赫の王』ですね! これだけの威力を受けて、まだ重傷に至らないなんて!」

 これは、茉莉たちを取り囲む敵軍に向けての言葉だった。恒河沙の劣勢に、遮二無二突っ込んで来られては困る。下手をすれば敵首領を取り逃がすかもしれない。もう少し、助けに入らないでおいて欲しい。
 予想に過ぎなかったが、恒河沙のほうから兵たちに「わしを助けろ」などとは言い出さないだろうと、茉莉は王の矜持を読んでいた。これは当たっていた。
 切風もそれを察して、追撃の斬撃は、恒河沙の両腕に集中させた。足を攻撃して膝をつかせてしまうと、兵たちの不安を大きくあおり、力任せの助太刀に来てしまう可能性が上がる。

「いくぜ――『散華繚乱さんげりょうらん』!」

 切風はそう叫ぶと、すさまじい回転の連続攻撃を放った。右へ剣を振り切ったかと思えば返す刀で左へ、左に払ったかと思ったら斜め上から右へ振り戻して、わずかずつ角度を変えながら、みるみるうちに大熊の腕をズタズタに切り刻んでいく。一撃一撃は、恒河沙の腕を両断できるほどではなかったが、攻撃が深く入っているのは茉莉にも分かった。

「き、きゃあ!? ひ、必殺技ですか切風さん! これ必殺技なんですか!?」
「そう言われると恥ずかしいけどそんなとこかな! ちなみにこれや『一震』に名前をつけたのはおれじゃなくて、どこかの菓子屋の優男だよ! 」

 血しぶきの中での切風の答は、茉莉の胸を鋭く打った。さっき敵の言葉で生まれかけた疑念のようなものを、その声で抑え込む。

 恒河沙の絶叫が響いた。
 そして、ちぎれかけに見えるその両腕が、大きく持ち上げられた。次の瞬間に、高速で切風に向かって振り下ろされる。

「ああ。あの、赤炎郎ってのもそうだったんだけどな――」

 切風は冷静に、二度、黒い剣を切り上げた。

「――応撃カウンタだと、いくらか切りやすいんだ、お前ら」

 丸太のような野太い影が二つ、空中に舞い、地に落ちて地響きをあげた。
 恒河沙の両腕が、根元から失われた。
 やった。もう一息。茉莉の意識が、恒河沙に集中する。茉莉を守っていた犬妖たちも、さすがに同じ状態に陥った。だから、死角から、一匹の熊が軍師を目がけて襲い掛かってきたのを見落とした。
 反応できたのは、切風だけだった。一足飛びに茉莉の横に駆けつけ、驚いている茉莉や郎党の脇で、突きを放つ。
 剣は、正確に熊の脳天を貫いた。だが、すでに熊が振り上げていた腕は止まらずに、ちょうど、切風のえぐられた脇腹の傷に叩きつけられた。

「ぐはっ……!?」

 切風の腹から新しい血しぶきが舞い、意識が空転する。両足から力が抜け、地面に崩れ落ちた。
 茉莉は、事態は呑み込めないものの、なにが起きたのかはおおよそ正確に把握した。切風が、無力化した。
 再び恒河沙の絶叫。
 茉莉が顔を上げると、口を大きく開けてすべての牙をあらわにした恒河沙が、全速力で向かってくるところだった。
 茉莉の足では、到底逃げられない。朔日にまたがり直す暇もない。犬妖の射撃ならば正確に恒河沙を射抜けるだろうが、それでは止まらない。
 いくつもの対応策が茉莉の頭の中に閃いては消える。
 妖怪の猛襲は自然現象に似る。およそ、人間が対抗できるものではない。

(失敗……)

 最後は、その二文字だけが茉莉の脳内を占めた。
 これで死ぬのか。
 そうして、昏倒した切風はとどめを刺され、犬妖たちは敵兵に押し包まれて全滅し、第一軍と第三軍も掃討される。千哉は茉莉が巻き込んだ。ごめんなさい、千哉くん。信州は、『赫の王』軍に占領される。人間も襲われる。恩人も、人間の街も、守れるはずだったものがすべて壊されていく……

(ばか! なにを考えているの! 諦めないことだけは、最後までできるでしょう!)

 茉莉が自分をそう叱咤した時。
 目の前を、黒い影が横切った。翼がはためいて、加速している。

「ら――」

 巨体のカラスは、真っすぐに飛んで、恒河沙の口の中に飛び込んで突き刺さった。

「――雷蘭さん!?」
「が、がぼあああああッ!?」

 恒河沙が足を止めてもんどりうつ。
 雷蘭の体は、完全に恒河沙の喉に埋まっていた。真っ赤な口の奥に、黒い塊が刺さっているのが茉莉からも見える。
 妖怪に、酸素を断つことでの窒息はないし、炭酸ガスを断つことでの死亡もない。しかし妖怪の急所は変化へんげを起こす前の肉体と基本的に同じで、首や胸を破壊すれば動物の変化は死ぬ。
 雷蘭が喉をふさぐことで、恒河沙の霊気の流れを断てば、窒息と同じ状況を起こして殺せる。
 だが、即死させることはできないのもまた、窒息と同じだった。
 恒河沙が、激しく体を地面に打ちつけた。上半身を、何度も振り上げては地響きを立てて大地にぶつける。
 雷蘭は必至に大熊の喉で踏ん張った。だが、一度恒河沙の体に衝撃が走るたびに、自分の意識が飛びそうになる。
 切風が倒れた今、力でこの王を倒せる者はここにはいない。
 自分が根負けすれば、ここまで漕ぎつけ、この手につかみかけた勝利が潰える。

「死んでも離れるか!」

 聞く者もいない肉の洞窟の奥で、雷蘭は叫んだ。
 恒河沙の体が縦に振られるのを感じると、大鴉は体を強張らせて、直後にやってくる衝撃に耐えた。
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