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二章
戦の火種と延焼
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さて、これでこいつ等は僕を裁くようなことはしないだろう。
…それよりもやるべき事ができたのだからな。
「シャルロット様…」
「ええ、今すぐにでもスカーレットに問い詰めるわ。」
ウィリアムの声にシャルロットが答える。
「あの子のしたことはとても許されるようなことではありません。…皆さん、証言者として付いてきていただけませんか?」
「はい、もちろんです。…それが今の僕にできる、たった一つの償いですので。」
僕はその頼みにいち早く答える。
「俺も行きます。他人ごとではないですし、放ってはおけません。」
「わ、私も、ウィル君が行くなら…」
「私も行くわよ。役に立てるかはわからないけどね。」
ウィリアムに続き、ソフィアとリリアンが答える。
「感謝します。…では、来てください。」
シャルロットが王城へ視線を向ける。
…もう、いいか。平和で幸せな日常はここまでだ。
僕は王城を遠隔操作魔法で爆破し、王城周囲の人々の精神に介入。あることが起きていると思い込ませた。
同時に、あらかじめ準備していたテルーノ帝国の軍勢を街の中にテレポートさせ、市民を蹂躙させる。
「「「!!?」」」
「な、なんだ!?一体、何が起こっているんだ!?」
シャルロットとソフィアとリリアンはいきなりすぎて声も出ないようだ。
「あ、あれは…テルーノ帝国の軍旗!なぜ、王城にそんなものが!?」
「テルーノ帝国?」
ウィリアムが聞く。
「テルーノ帝国は、昔にこのクローズ王国と大きな戦争をしていた国です。でも、皇帝が代替わりしてからはクローズ王国に和平を持ち掛けてきたり、友好的な関係だったはずです。」
ソフィアはウィリアムに説明する。
「友好的?…今、この光景を見る限り、とてもそうは思えないぞ?」
ウィリアムは地獄絵図と化した街を見回してそう言った。
「そんな…いったい、何があったというのですか!?」
シャルロットはとても冷静ではいられないようだ。
「シャルロット様!ご無事で!」
城の方角から近衛兵、王宮魔術師たちで構成されたシャルロットの直属部隊がやってきたようだ。
…う~ん、やっぱりこの世界の人間は判断が遅いのかな?敵の狙いがシャルロットだったら、既に手遅れだっただろうね。
それに、今回の目標の国王は爆発とほぼ同時に討ち取っているし。
「あなた達!いったい、何があったのですか!?急に城が爆発して…そうよ、皆は!?父様と母様は無事なのですか!?」
シャルロットは矢継ぎ早にその近衛兵に問い詰める。
「ッ!…シャルロット様、いいですか。落ち着いて、聞いてください。」
近衛兵のその真剣な様子に、シャルロットは何かを察したようだ。呼吸が荒くなっている。
「国王様と王妃様、並びに王子様方は、敵兵どもに捕らえられてしまいました。…突然の奇襲でしたが、皆様の判断は素早く、すぐに数人は討ち果たしておられましたが、敵兵の数が多く…申し訳ありません。我々の力及ばず、皆様方を守り抜くことがかないませんでした。」
近衛兵がそう言った。
「そんな…う、嘘よ!そんな、そんなこと、あるはずが…」
シャルロットが半狂乱になって叫ぶ。
そうだな。確かに嘘だ。王族のだれもが、そしてその護衛の誰もが奇襲に反応できずに捕らえられ、こいつらはむざむざ逃げてここに来た。そのきれいな装備品が何よりの証拠だ。
「王城内で奇襲ですか…そう簡単にいくとは思いませんが。」
僕は話を進めるためのフォローをする。
「そ、そうだ!第二王女様がご乱心なさったのが原因なのです!」
後ろにいた宮廷魔術師がそう言った。
「なんですって!?スカーレットが!?…そんな、まさか。いえ、ですが…」
シャルロットの思考がまとまらないようだ。
「とりあえず、リハビリついでに敵兵の殲滅ですかね。」
僕はそう言い、地面を変形させ、土属性魔法の『アースランス』を再現する。
テルーノ帝国の兵たちは地面から生えた槍にくし刺しにされ、血を流し、臓物を撒き散らした。
そしてこの戦争で死んだ者達の魂はベルのもとへと送られる。…フフ、大漁だ。
「おい、やりすぎだ!」
ウィリアムが抗議の声を上げる。
…いちいちむかつく野郎だ。全てが自分より下だと思い込んでいるからそんなことが言える。こいつの過去も、僕の未来を台無しにできるほどの価値はなかった。
だからそんなにも、甘いんだよ。お前は…
「「「な!?」」」
「え…」
「なんて規模の魔法なの!?」
王宮魔術師達とリリアンは驚きの声を上げる。
ソフィアはその凄惨な光景に戸惑っているようだ。
「皆さん、これは…戦争です。敵に容赦は無用。その全てを殲滅します。」
…僕のこの言葉の意図を本当に理解できたものは一人もいなかった。
それからは早かった。僕とウィリアムは魔法で敵兵を一掃し、王城にたどり着いた。
一掃といっても、ウィリアム達は気絶など、戦闘不能状態にしただけで、誰一人として殺してはいなかった。
「スカーレット!…あなたがなぜこのようなことをしたのかは、聞きました。ですが、ほかに方法はあったでしょう!?なぜこんな…」
シャルロットは自分の妹を、信じられないというような目で訴える。
「黙りなさい!わたくしは、絶対にそこの泥棒猫なんかにウィリアム様を渡したりなんていたしませんわ!」
スカーレットは血走った目でウィリアムの傍にいるソフィアを睨む。
「ち、違います!ウィル君とは、正式なお付き合いをしています!決して…」
ソフィアが弁明しようとする。第二王女は僕が操っているから、無駄だけどな。
というか、今それを言うのは逆効果じゃないか?
「黙りなさい!あんた、こいつらがどうなっていいの?」
僕はスカーレットの目の前に、ある三人をテレポートで連れてきた。
「ッ!父様、母様…それにセレスまで!?一体、どこから…」
ソフィアは目を見開く。
「そんなことはどうでもいいでしょう?…あんた、今すぐにウィリアム様から離れなさい。さもないと…」
スカーレットがナイフを取り出し、ソフィアの妹であるセレスに突き立て…
「やはり温室育ちなのだな。気を緩めるのがあまりにも早すぎる。」
その前に僕が地面から刃を作り出し、スカーレットの四肢を切断する。
「む、殺してはまずいな。」
僕は火魔法で傷口を焼き、止血する。もちろん、ショック死しないようにプロテクトはしてある。
「え、あ、ぎいやあああああああ!!」
スカーレットの悲鳴が響き渡る。
「スカーレット!」
「ッ!」
「なっ!」
「お、おい!いくら何でもやりすぎだ、オリバー。」
シャルロットは叫び、ソフィアは目をそらし、リリアンは愕然とする。
「いえ、王族魔法は本当に強力なのです。その対策としては、発動させないことが重要なのですよ。」
僕はウィリアムの甘い考えを切り捨てるかのように言った。
「だが、これはいくらなんでも・・・」
ウィリアムは四肢を切断され、その傷を焼かれたことによる激痛で糞尿を撒き散らしながら気を失っているスカーレットを見る。
「大丈夫ですよ。死んではいません。目を覚ませば、話をすることはできますよ。」
僕はそう言う。
「違う!そんなことを言っているわけじゃない!」
「この者は他国と手を組み、国家を転覆させた大罪人です。このくらいの報いは受けるべきでしょう。」
しつこいな。
「それでも…」
「いえ、オリバーさんの言う通りです。」
シャルロットがウィリアムの言葉を遮る。
「し、シャルロット様?」
シャルロットからの思わぬ言葉により、ウィリアムの思考が止まった。
「スカーレットがしたことは到底許されることではありません。いくら王族といえども、死罪は確定でしょう。」
シャルロットが絞り出したかのような声で言う。
「な!?…シャルロット様はそれでよろしいのですか!?」
「ッ!…いいわけないでしょう!」
シャルロットが悲鳴のような声で否定する。
「ですが、私はいずれこの国を統べる者。私情を挟むわけにはいかないのです。」
…へえ、すごい決意だね。僕さえいなければ、いい統治者になれただろうに。
本当にこの人は、不運なんだね。
…それよりもやるべき事ができたのだからな。
「シャルロット様…」
「ええ、今すぐにでもスカーレットに問い詰めるわ。」
ウィリアムの声にシャルロットが答える。
「あの子のしたことはとても許されるようなことではありません。…皆さん、証言者として付いてきていただけませんか?」
「はい、もちろんです。…それが今の僕にできる、たった一つの償いですので。」
僕はその頼みにいち早く答える。
「俺も行きます。他人ごとではないですし、放ってはおけません。」
「わ、私も、ウィル君が行くなら…」
「私も行くわよ。役に立てるかはわからないけどね。」
ウィリアムに続き、ソフィアとリリアンが答える。
「感謝します。…では、来てください。」
シャルロットが王城へ視線を向ける。
…もう、いいか。平和で幸せな日常はここまでだ。
僕は王城を遠隔操作魔法で爆破し、王城周囲の人々の精神に介入。あることが起きていると思い込ませた。
同時に、あらかじめ準備していたテルーノ帝国の軍勢を街の中にテレポートさせ、市民を蹂躙させる。
「「「!!?」」」
「な、なんだ!?一体、何が起こっているんだ!?」
シャルロットとソフィアとリリアンはいきなりすぎて声も出ないようだ。
「あ、あれは…テルーノ帝国の軍旗!なぜ、王城にそんなものが!?」
「テルーノ帝国?」
ウィリアムが聞く。
「テルーノ帝国は、昔にこのクローズ王国と大きな戦争をしていた国です。でも、皇帝が代替わりしてからはクローズ王国に和平を持ち掛けてきたり、友好的な関係だったはずです。」
ソフィアはウィリアムに説明する。
「友好的?…今、この光景を見る限り、とてもそうは思えないぞ?」
ウィリアムは地獄絵図と化した街を見回してそう言った。
「そんな…いったい、何があったというのですか!?」
シャルロットはとても冷静ではいられないようだ。
「シャルロット様!ご無事で!」
城の方角から近衛兵、王宮魔術師たちで構成されたシャルロットの直属部隊がやってきたようだ。
…う~ん、やっぱりこの世界の人間は判断が遅いのかな?敵の狙いがシャルロットだったら、既に手遅れだっただろうね。
それに、今回の目標の国王は爆発とほぼ同時に討ち取っているし。
「あなた達!いったい、何があったのですか!?急に城が爆発して…そうよ、皆は!?父様と母様は無事なのですか!?」
シャルロットは矢継ぎ早にその近衛兵に問い詰める。
「ッ!…シャルロット様、いいですか。落ち着いて、聞いてください。」
近衛兵のその真剣な様子に、シャルロットは何かを察したようだ。呼吸が荒くなっている。
「国王様と王妃様、並びに王子様方は、敵兵どもに捕らえられてしまいました。…突然の奇襲でしたが、皆様の判断は素早く、すぐに数人は討ち果たしておられましたが、敵兵の数が多く…申し訳ありません。我々の力及ばず、皆様方を守り抜くことがかないませんでした。」
近衛兵がそう言った。
「そんな…う、嘘よ!そんな、そんなこと、あるはずが…」
シャルロットが半狂乱になって叫ぶ。
そうだな。確かに嘘だ。王族のだれもが、そしてその護衛の誰もが奇襲に反応できずに捕らえられ、こいつらはむざむざ逃げてここに来た。そのきれいな装備品が何よりの証拠だ。
「王城内で奇襲ですか…そう簡単にいくとは思いませんが。」
僕は話を進めるためのフォローをする。
「そ、そうだ!第二王女様がご乱心なさったのが原因なのです!」
後ろにいた宮廷魔術師がそう言った。
「なんですって!?スカーレットが!?…そんな、まさか。いえ、ですが…」
シャルロットの思考がまとまらないようだ。
「とりあえず、リハビリついでに敵兵の殲滅ですかね。」
僕はそう言い、地面を変形させ、土属性魔法の『アースランス』を再現する。
テルーノ帝国の兵たちは地面から生えた槍にくし刺しにされ、血を流し、臓物を撒き散らした。
そしてこの戦争で死んだ者達の魂はベルのもとへと送られる。…フフ、大漁だ。
「おい、やりすぎだ!」
ウィリアムが抗議の声を上げる。
…いちいちむかつく野郎だ。全てが自分より下だと思い込んでいるからそんなことが言える。こいつの過去も、僕の未来を台無しにできるほどの価値はなかった。
だからそんなにも、甘いんだよ。お前は…
「「「な!?」」」
「え…」
「なんて規模の魔法なの!?」
王宮魔術師達とリリアンは驚きの声を上げる。
ソフィアはその凄惨な光景に戸惑っているようだ。
「皆さん、これは…戦争です。敵に容赦は無用。その全てを殲滅します。」
…僕のこの言葉の意図を本当に理解できたものは一人もいなかった。
それからは早かった。僕とウィリアムは魔法で敵兵を一掃し、王城にたどり着いた。
一掃といっても、ウィリアム達は気絶など、戦闘不能状態にしただけで、誰一人として殺してはいなかった。
「スカーレット!…あなたがなぜこのようなことをしたのかは、聞きました。ですが、ほかに方法はあったでしょう!?なぜこんな…」
シャルロットは自分の妹を、信じられないというような目で訴える。
「黙りなさい!わたくしは、絶対にそこの泥棒猫なんかにウィリアム様を渡したりなんていたしませんわ!」
スカーレットは血走った目でウィリアムの傍にいるソフィアを睨む。
「ち、違います!ウィル君とは、正式なお付き合いをしています!決して…」
ソフィアが弁明しようとする。第二王女は僕が操っているから、無駄だけどな。
というか、今それを言うのは逆効果じゃないか?
「黙りなさい!あんた、こいつらがどうなっていいの?」
僕はスカーレットの目の前に、ある三人をテレポートで連れてきた。
「ッ!父様、母様…それにセレスまで!?一体、どこから…」
ソフィアは目を見開く。
「そんなことはどうでもいいでしょう?…あんた、今すぐにウィリアム様から離れなさい。さもないと…」
スカーレットがナイフを取り出し、ソフィアの妹であるセレスに突き立て…
「やはり温室育ちなのだな。気を緩めるのがあまりにも早すぎる。」
その前に僕が地面から刃を作り出し、スカーレットの四肢を切断する。
「む、殺してはまずいな。」
僕は火魔法で傷口を焼き、止血する。もちろん、ショック死しないようにプロテクトはしてある。
「え、あ、ぎいやあああああああ!!」
スカーレットの悲鳴が響き渡る。
「スカーレット!」
「ッ!」
「なっ!」
「お、おい!いくら何でもやりすぎだ、オリバー。」
シャルロットは叫び、ソフィアは目をそらし、リリアンは愕然とする。
「いえ、王族魔法は本当に強力なのです。その対策としては、発動させないことが重要なのですよ。」
僕はウィリアムの甘い考えを切り捨てるかのように言った。
「だが、これはいくらなんでも・・・」
ウィリアムは四肢を切断され、その傷を焼かれたことによる激痛で糞尿を撒き散らしながら気を失っているスカーレットを見る。
「大丈夫ですよ。死んではいません。目を覚ませば、話をすることはできますよ。」
僕はそう言う。
「違う!そんなことを言っているわけじゃない!」
「この者は他国と手を組み、国家を転覆させた大罪人です。このくらいの報いは受けるべきでしょう。」
しつこいな。
「それでも…」
「いえ、オリバーさんの言う通りです。」
シャルロットがウィリアムの言葉を遮る。
「し、シャルロット様?」
シャルロットからの思わぬ言葉により、ウィリアムの思考が止まった。
「スカーレットがしたことは到底許されることではありません。いくら王族といえども、死罪は確定でしょう。」
シャルロットが絞り出したかのような声で言う。
「な!?…シャルロット様はそれでよろしいのですか!?」
「ッ!…いいわけないでしょう!」
シャルロットが悲鳴のような声で否定する。
「ですが、私はいずれこの国を統べる者。私情を挟むわけにはいかないのです。」
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