崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第四話 ジョーの過去?

ナガレは 逃げ出した!

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「へへっ、悪いけどいただいていくぜ。さー帰ろ帰ろ……おっと」
 カランカランカラーン!
 ついマルチスタッフを取り落としてしまい、慌てて追いかけるナガレ。転がっていくマルチスタッフは、その辺にあったデコイの土玉に当たって止まる。
「あー良かった、すぐ止まってくれた……」 
 拾い上げようとして、ナガレはふと考える。
(……待てよ、マッドゴーレムってめっちゃアホだよな? そんな奴が、こんな偽物を作ろうなんて考えるか? ……え、まさかこれって……)
 最悪の考えにたどり着き、恐る恐る土玉を見上げた。ナガレが見つめる前で……やっぱり土玉が動き出す!
「げぇっ、またかよ……」
 ザザザザザザザザザザ!
「うひゃあっ!?」
 同時に周囲の土玉が一斉に動き出した。まるでナガレが一体倒すのを待っていたような動きだ!
「……」
「…………」
「………………!」
 あっという間にナガレは、九体のマッドゴーレムに取り囲まれてしまった。

~☆~☆~☆~☆~☆~

「……それで何とか逃げ出してきたと言いたいのじゃな?」
「そんな泥まみれになって大変だったな! くくく……ど、泥まみれ……ぶーっ!」
「笑うなよもう! ほんとにやばかったんだぞ!」
 ここはバッファローの町。ギルドの前でナガレ、レン、アルクルが話していた。……逃げる途中で結構攻撃をくらってしまい、ナガレは全身泥まみれ。その姿はまるでマッドゴーレムだ……。そのせいで建物に入れてもらえない。
「な、ナガレ君……つ、土くせえぞ……くくくっ……。み、水くらいかぶってきても良かったんじゃねえの……?」
「そんな場合じゃないっての! あんなにマッドゴーレムが団体で固まってるなんて状況あるか!?」
 レンはドン引きしてるし、アルクルは必至で笑いをこらえている。あんまりな扱いにナガレもムキになっていた。
「ま、まあまあアルクル。そんなに笑ってはいかんぞよ」
「……マスター、そう言いながらゆっくりフェードアウトしないでください」
「う、うむ……しかしマッドゴーレムが群れを作るなんて聞いたことがないのじゃ。嫌な感じじゃのう……」
 おふざけもそこそこに、レンは腕を組んで考え込んだ。あんなアホなモンスターが、群れることなど考えられるはずがない。
「危険を感じて本能で仲間と集まったのじゃろうか? この前のガラガラマムシといい、冒険者パーティ失踪事件といい……何か異変が起こっているようじゃな。本部に報告した方が良いかもしれぬ」
「くくく……と、とにかくクエストは達成だな。でも建物に入る前に、まずは体を洗ってこい」
「はぁーい……」
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