崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第十三話 スライムパニック

ジェネラルディールの行方?

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 去っていくオータムさんを見つめて、ナガレも回れ右して事務所へ戻っていく。
「チャンスを掴むためにも頑張らなきゃ。フローレンスと作戦考えよっと!」
 ……と振り向いたところで、またも知り合いに出会った。
「あらあら、レガーナさん。こんにちは」
「あ、マネージャーさん。どうもお疲れ様です」
 ナガレを面接した、三角のメガネをかけたお局様とばったり出会した。後で知ったことだがこのお局様、名前をビレジというらしい。変わった名前である。もしかしたら偽名かも……?
「いえいえ。ところでレガーナさん、サングラスをかけたハンサムな青年を見ませんでした? オータムっていう人なんですが」
「オータムさん? さっきまでワタシと話してましたけど。ついさっきギルドを出て行きましたよ」
「ああ、ほんと! ありがとうね。スケジュールに変更があったから相談したいのよ」
 そう言ってビレジさんは足早に出口へ向かい、そこでピタリとストップした。
「……あれ、行かないんですか?」
 ナガレにそう聞かれて振り返るビレジさん。
「あのねぇレガーナさん、ちょっといい?」
「はい、何でしょう?」
「ええと、誤解しないで聞いてちょうだい。レガーナさんこの前ジェネラルディールを討伐に行ったのよね」
「はい。フローレンスと一緒に行きましたけど、それがどうかしました?」
「ええと、その……」
 何やら言いにくそうにしているビレジさん。

「……本当に倒したの? ジェネラルディールを」
「えっ、ど、どう言う意味ですか⁉︎」
「いや、違うのよ落ち着いて。貴方がイカサマしたなんて考えてないわ。けれど、この前ギルドの方々から相談を受けたのだけど……ジェネラルディールの死骸が見つからなかったらしいのよ」
「えーっ⁉︎」
 ナガレは驚いて目を見開いた。確かにあの時ジェネラルディールを倒したのに、その死骸が見つからなかったとはどう言うことだろう?
「わ、ワタシ、ちゃんとトドメを刺しました! 証拠の素材だって持って来たじゃないですか!」
「ええ、分かってるわ。私は貴方を信じているから心配しないでね。……そう、ちゃんと倒したのね。なら良かった……変なこと聞いてごめんなさいね。でも一応聞いておかなくちゃと思って」
「は、はい……でもどうしてでしょう? 他のモンスターが食べちゃうにしても、そんなにすぐ無くなっちゃうなんてないですよね……」
「モンスターのことは詳しくないから分からないけれど、最近何かおかしいわ。他の冒険者パーティでも、そう言った話が増えてるの。だれかが泥棒してるんじゃないかってウワサもあるわ。レガーナちゃんも気をつけて。絶対に一人でクエストに行っちゃダメよ」
 そう言ってビレジさんもスタスタと去って行った。
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