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第十三話 スライムパニック
とんずら
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「ど、どうするんッスか! このままじゃ鬱エンドで一貫の終わりッスよ!」
「そらチョーゼツ嫌や! 打ち切りならせめて穏便に終わらせてくれぇ!」
このままだと、どんどんスライムが集まってくるかもしれない。エレメントスライムが何体もいたら、討伐組なんてひとたまりもないだろう。
「こーなったら……取る手段は一つ」
「え! ここから入れる保険が……」
ベアンはすぅっと息を吸い込む。そして……。
「逃げるぞーっ!」
シュタタタタタタタタタタッ!
そのままエレメントスライムの隙間に突っ込み、扉から脱出!
「なぁんじゃそりゃーっ!」
「でもそれしかないッス! 先輩に続けッス~!」
「うひゃあ~!」
全員団子になってドアから飛び出し廊下を全速力で駆ける!
「うわぁ、いっぱいいる! こんなにいなかったのに!」
「めげるなしょげるな戦うな! 逃げるんや!」
「きゃあぁぁ~~~~っ!」
ドタバタドタバタドタバタドタバタ……。
~☆~☆~☆~☆~☆~
という訳で、なんとか街のゲートを通って無事に帰還した一同。オバケでも見たのかというような疲労困憊っぷりに、護衛隊のみんなが心配そうに見てくる。
「はぁっ、はぁっ、し、死ぬほど走った……」
「もうイヤや……一週間くらい休ましてほしいで……」
「いや、二週間は欲しいッス……もちろん有給つきで……」
(アイドルって有給あるんだ……)
「あぁクソ……あーし、ギルドに報告してくんわ……。おめーらはゆっくり来てくれればいーから、しばらく休んどけ」
そう言ってベアンは立ち上がり、フラフラとギルドへ歩いていく。
「お願いしまぁ~す……」
ナガレはそう言ってぐったりしていた。
そして数分後、元気が戻った討伐組の残りもギルドへ向かうことに。
「やっぱりこんなのおかしいよ……スライム同士が合体したとか、そんな話信じてくれるかな……?」
「確かに、なんか嘘っぽく聞こえてきました。依頼失敗した言い訳みたいに聞こえそうです」
エレメントスライムは、追い詰めこそしたが討伐していない。急なハプニングで逃げ出したとはいえ、形式上はクエスト失敗だ。
「まぁそれもリーダーがなんとか報告してくれるッス」
「もうネガティブな話はええて。なんか話題変えてくれや」
「なら……デカちゃん!」
「は、はい?」
ここでバードにビシッと指を突きつけられるフローレンス。
「あの技、使うことにしたんッスか? もう使わないとか言ってたのに……」
「それウチも気になってたねん」
「あの技?」
ただ一人事情を知らないナガレは首を捻った。
「あの技……あぁ! アレですね。ほら、鉄球を巨大化させてぶん投げる技です」
「そらチョーゼツ嫌や! 打ち切りならせめて穏便に終わらせてくれぇ!」
このままだと、どんどんスライムが集まってくるかもしれない。エレメントスライムが何体もいたら、討伐組なんてひとたまりもないだろう。
「こーなったら……取る手段は一つ」
「え! ここから入れる保険が……」
ベアンはすぅっと息を吸い込む。そして……。
「逃げるぞーっ!」
シュタタタタタタタタタタッ!
そのままエレメントスライムの隙間に突っ込み、扉から脱出!
「なぁんじゃそりゃーっ!」
「でもそれしかないッス! 先輩に続けッス~!」
「うひゃあ~!」
全員団子になってドアから飛び出し廊下を全速力で駆ける!
「うわぁ、いっぱいいる! こんなにいなかったのに!」
「めげるなしょげるな戦うな! 逃げるんや!」
「きゃあぁぁ~~~~っ!」
ドタバタドタバタドタバタドタバタ……。
~☆~☆~☆~☆~☆~
という訳で、なんとか街のゲートを通って無事に帰還した一同。オバケでも見たのかというような疲労困憊っぷりに、護衛隊のみんなが心配そうに見てくる。
「はぁっ、はぁっ、し、死ぬほど走った……」
「もうイヤや……一週間くらい休ましてほしいで……」
「いや、二週間は欲しいッス……もちろん有給つきで……」
(アイドルって有給あるんだ……)
「あぁクソ……あーし、ギルドに報告してくんわ……。おめーらはゆっくり来てくれればいーから、しばらく休んどけ」
そう言ってベアンは立ち上がり、フラフラとギルドへ歩いていく。
「お願いしまぁ~す……」
ナガレはそう言ってぐったりしていた。
そして数分後、元気が戻った討伐組の残りもギルドへ向かうことに。
「やっぱりこんなのおかしいよ……スライム同士が合体したとか、そんな話信じてくれるかな……?」
「確かに、なんか嘘っぽく聞こえてきました。依頼失敗した言い訳みたいに聞こえそうです」
エレメントスライムは、追い詰めこそしたが討伐していない。急なハプニングで逃げ出したとはいえ、形式上はクエスト失敗だ。
「まぁそれもリーダーがなんとか報告してくれるッス」
「もうネガティブな話はええて。なんか話題変えてくれや」
「なら……デカちゃん!」
「は、はい?」
ここでバードにビシッと指を突きつけられるフローレンス。
「あの技、使うことにしたんッスか? もう使わないとか言ってたのに……」
「それウチも気になってたねん」
「あの技?」
ただ一人事情を知らないナガレは首を捻った。
「あの技……あぁ! アレですね。ほら、鉄球を巨大化させてぶん投げる技です」
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