崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第十四話 女王への叛逆

マスターのご登場

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「……いや、それは本物だ。クイーンスライムのものだよ」
 
 突然、ナガレのすぐ横から落ち着いた声がした。見れば、数十人を超えるギルドの冒険者が全員こちらを見ている。
 振り向いた職員たちは……一斉に固まって、ビシッと敬礼した。
「ま、マスター・クリフ! おおおお疲れ様です!」
「え……う、うっわーーーーっ⁉︎」
 なんとナガレの横にいたのは、隻腕のオーク族にしてタイガス冒険者ギルドのトップ、クリフ・アルバミンテ! とんでもない大物の登場に、ナガレは仰天して後ずさった。
「す、すげぇ、あれがクリフ様……」
「すぅ~ごい筋肉ね……ほ、ホントに引退してらっしゃるのかしら~……?」
「あれは相当な強者ですね。見るだけで分かります」
 タネツたちも少なからず驚いているようだ。振り向いたベアンたちも「ゲッ⁉︎」と硬直する。
 クリフは静かに職員たちは近付き「ちょっと見させてもらうよ」と言ってクイーンスライムの核を持ち上げる。
「……うん、間違いない。他のスライムのコアは、だいたいどこかしらが凹んでいるんだ。エレメントスライムのコアは、似ているけど四角くなっている。……こんなに綺麗な丸で、尚且つ凹みも角張りもない。コレは間違いなくクイーンスライムのコアだ」
「さ、さすがマスター! よくお分かりで!」
 職員たちはただただ感心している。クリフは優しそうにニコッと笑った。
「ああ。現役時代に何回か見たことある」
(な……危険度S級のクイーンスライムを何回も倒したってことか⁉︎)
(ひえぇ……さすが『破壊の剛腕』……)
 ナガレとフローレンスは、その事実に戦慄する。クリフはベアンたちへ振り返った。
「オメーも行けよ、フローレンス。今回のヒーローはオメーなんだから!」
「え? いや私は……きゃっ!」
 ドーン!
 ナガレに背中を押されて、フローレンスはよろよろとベアンの隣に並んだ。
「な、ナガレさん~……」
「へへっ! いーからいーから。……ヒーローになってこい。お前をバカにしてた奴らをギャフンと言わせてやれ」
 恥ずかしそうだがちょっと嬉しそうなフローレンス。ナガレはクイクイ手を振ってウィンクした。
「いいことするじゃない、ナガレ君~」
「そうそう、ヒズマさん。ちょっと考えがあるんですけど。ほらタネツさんとサニーも聞いて……」
「お、なんだなんだ?」
 バッファローの一同が円になって、ゴニョゴニョ何か話し出した。

 その横でクリフたちは、緊張でガチガチに固まっているベアンたちに近寄る。……そして、無くなっていない方の手……右手を差し出した。

「……良くやってくれた。まさかクエストを出す前に、クイーンスライムを倒すとは。今回の事件は、君たちが解決した。ベアン、ジーカ、バード、そして流れの冒険者諸君! 君たちこそ勇者、ヒーローだ!」
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