崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第十六話 進化の道

飲み会計画

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「…………。……いや、ここでへこたれちゃダメだ。このいとしさとせつなさと心強さを特訓にぶつけるぞ!」
 へこたれてはいられない。ナガレは鎧と武器を取りに、隣の自宅へカムバック……。

「……そうだった。鎧はギン爺に直してもらっているんだ」
 という事を今思い出した。取りに行けばあるかも知れない。
「まあいいや。それじゃあランニングだ! 『持久』のスキルを極めるぞーっ」
 そうして外へ飛び出し、準備運動をして長距離走……。

「……だから、しばらくは絶対安静だ。分かってくれたかな、ミスター・ウエスト」
「……はーい」
 百メートルくらい走ったところでマディソンに見つかって、お説教をくらってしまった。
「君の体はいまだに包帯だらけだろう。今走ったりしたら傷が開く。年明けまで激しい運動は控えるんだ。医者としてこんなことを言うのもなんだが、たまにはお酒でも飲んでダラダラしていたまえ」
「それにしても、よくここが分かったなぁ」
「ああ、ミス・バレンタインが教えてくれた。買い物の途中で見かけたらしい」
(あ、あんの性悪女!)
 ……ただの逆恨みである。ちなみにバレンタインというのは、ツーテン食堂の看板娘ヴァレリーちゃんの名字。本名はヴァレリー・バレンタインだ。
 ……と、そこへやってくる一つの影が。
「あ、ナーガーレさーん」
「その声は……フローレンス! 私服ってそんな感じなんだ」
 振り向くとフローレンスが歩いてくるところだった。もこもこの白い横セーターで、灰色の生地がぶ厚いロングパンツ、クールなレザーブーツを履いていた。赤いニット帽をかぶっている。……長身かつガタイが大きいので、遠目で見れば厳つめのチンピラである。
「どうしたんですか? ……ええと、メディシンさんでしたっけ?」
「まるで薬みたいな名前だな。私はマディソン・シャーイ。初めまして」
「フローレンス・イフシノーです。冒険者やってます。それでどうしたんですか?」
 フローレンスに聞かれて、マディソンはため息を吐く。
「ちょうどよかった。ミスター・ウエストを止めてくれたまえ。まだケガが完全に治っていないのに、トレーニングを続けようとしていてね」
「あぁ~、それはダメですね。ダメのダメダメダメです」
「ちょいちょいフローレンス!?」
「ですけど私たちにとって、それも都合が良かったり……」
「え、そうなの?」
 キョトンとするナガレ。フローレンスはいたずらっぽくニッと笑った。
 
「タネツさんたちが『冒険者で決起会だ! 飲んで飲んで飲みまくるぜ!』って話してましたよ。ナガレさんも一緒にどうです?」
「おお!?」 
 それにはナガレも顔がほころんだ。ちょうど予定も開いてしまったころだ。
「でもオレ誘われてなかったのか。気を使ってもらっちゃったかなぁ」
「そうみたいですね。ヒズマさんとなんか喋ってました。『ナガレ君は……ほら、アツい夜を過ごすことになるかも』『あぁ~、そういう事ね~ロマンチックだわ~♡』って。……あれ、そんな沈んだ顔してどうしたんですか?」
「な、なんでもないよ、ははは」(余計な気使いを……)
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