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第二十三話 希望と絶望の復活
殺気
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「……良いものを貰ったじゃないか。墓場まで持っていくと良い。ゆっくりとな……」
「ジョー、そういうこと言うなよ……ちゃんと話し合ってから考えようぜ」
流石に目に余る暴言なので、ナガレが嗜める。
「……お前には関係ない。これは俺とサニーの問題だ。いくらナガレだろうと、許さないぞ」
そう言って、殺気に満ちた目でナガレを睨む。絶対に意見を通したい、イビル教団のサニーを殺したいと言う決意が漏れ出している。
一緒にいた仲間たちがビビった顔でさっと引いたが……ナガレはニッと笑っただけだった。
「へへっ、その手には乗らないぞ」
「……ッ!」
ゴゴゴゴゴ……!
ちょっとカチンと来たジョーは、さらに殺気を強める。ケンガとセンチアが尻餅をつくほどのオーラだが、ナガレはほとんど怯まなかった。
「ムダさ。ジョーのことは何より知ってるよ。オメーが怒ってる理由もさ。……へへっ、なんか最近プレッシャーに慣れて来たかも」
「ムムム……」
(こいつ、なかなかやる。いつの間にこんな胆力をつけたんだ……)
つい可愛い唸り声が出てくるジョー。次の瞬間、さらに殺気を強める! ナガレを本気で殺してやろうかと、全力で目力を込めた。
ゴゴゴゴゴォォォォ……!
「ひっ⁉︎」
「きゃー!」
百人に囲まれたようなプレッシャーに、騎士たちも冒険者も団子になって、部屋の隅に逃げ込んだ。残るはナガレだけだ。
「ナイフは確かに鋭いけど、その使い方を知っていれば怖くない。自分の友達のナイフだとしたら尚更さ」
「……チッ、やるな」
結局、ナガレに殺気は効かなかった。拗ねたように肩をすくめてジョーはそっぽを向く。
「へへへ~。それじゃさっさと着替えて、国王陛下に謁見しようか。変な嘘つくんじゃないぞ……国王陛下、国王陛下……」
そう口に出して繰り返し……ナガレの顔がどんどん青ざめていった。
「こっここここここ国王陛下ァッ! どどどっどどどうしようどうしようどうしよう⁉︎」
「そっちはプレッシャーなんかいっ!」
タネツがツッコミ、全員ズッコケた。
~☆~☆~☆~☆~☆~
長い階段を登り、長い廊下を渡り、長い道を進んでいく。
白の廊下は灰色の石作りで、部屋の隅々まで掃除されていた。廊下だけでもナガレの家よりずっと大きい。
「なんか上に行くごとに、どんどん騎士様たちが増えてねえか?」
「そうよね~。心なしか、持ってる武器もちょっとずつ物騒になってきてるような……」
コソコソ話すタネツとヒズマ。全員都会に出て来た田舎者みたいに、周囲をキョロキョロ見回している。
「ジョー、そういうこと言うなよ……ちゃんと話し合ってから考えようぜ」
流石に目に余る暴言なので、ナガレが嗜める。
「……お前には関係ない。これは俺とサニーの問題だ。いくらナガレだろうと、許さないぞ」
そう言って、殺気に満ちた目でナガレを睨む。絶対に意見を通したい、イビル教団のサニーを殺したいと言う決意が漏れ出している。
一緒にいた仲間たちがビビった顔でさっと引いたが……ナガレはニッと笑っただけだった。
「へへっ、その手には乗らないぞ」
「……ッ!」
ゴゴゴゴゴ……!
ちょっとカチンと来たジョーは、さらに殺気を強める。ケンガとセンチアが尻餅をつくほどのオーラだが、ナガレはほとんど怯まなかった。
「ムダさ。ジョーのことは何より知ってるよ。オメーが怒ってる理由もさ。……へへっ、なんか最近プレッシャーに慣れて来たかも」
「ムムム……」
(こいつ、なかなかやる。いつの間にこんな胆力をつけたんだ……)
つい可愛い唸り声が出てくるジョー。次の瞬間、さらに殺気を強める! ナガレを本気で殺してやろうかと、全力で目力を込めた。
ゴゴゴゴゴォォォォ……!
「ひっ⁉︎」
「きゃー!」
百人に囲まれたようなプレッシャーに、騎士たちも冒険者も団子になって、部屋の隅に逃げ込んだ。残るはナガレだけだ。
「ナイフは確かに鋭いけど、その使い方を知っていれば怖くない。自分の友達のナイフだとしたら尚更さ」
「……チッ、やるな」
結局、ナガレに殺気は効かなかった。拗ねたように肩をすくめてジョーはそっぽを向く。
「へへへ~。それじゃさっさと着替えて、国王陛下に謁見しようか。変な嘘つくんじゃないぞ……国王陛下、国王陛下……」
そう口に出して繰り返し……ナガレの顔がどんどん青ざめていった。
「こっここここここ国王陛下ァッ! どどどっどどどうしようどうしようどうしよう⁉︎」
「そっちはプレッシャーなんかいっ!」
タネツがツッコミ、全員ズッコケた。
~☆~☆~☆~☆~☆~
長い階段を登り、長い廊下を渡り、長い道を進んでいく。
白の廊下は灰色の石作りで、部屋の隅々まで掃除されていた。廊下だけでもナガレの家よりずっと大きい。
「なんか上に行くごとに、どんどん騎士様たちが増えてねえか?」
「そうよね~。心なしか、持ってる武器もちょっとずつ物騒になってきてるような……」
コソコソ話すタネツとヒズマ。全員都会に出て来た田舎者みたいに、周囲をキョロキョロ見回している。
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