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第二十六話 荒野に叫ぶロックスター
親の心子知らず
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「何を言っとるか! 子供の不始末は子のせいだが、それは親の責任でもある。お前も来てしっかり頭下げろ!」
「ま、まぁそうだけどさ……」
ナガレとしても、シャットとはしっかり仲直りしたし別にいいのだが……。
「ご、ごめんなさいパイセ……先輩。私が辺なこと企んで、ご迷惑をおかけしてしまって」
「いやいや、過ぎたことはもう気にするな。またよろしく頼むぜ」
「はいっ!」
一応、もう一回握手。これにて和解。サービス演出は終了だ。
「本当にすいません、娘がご迷惑をおかけして……」
ビリジアンさんはぺこぺこ頭を下げていた。ちょっとしつこく感じるが、娘のために頭を下げられるいいお父さんである。
「牧場でちょっとからかって嘘つくのとは違います。冒険者さんってのは命に関わりますけぇ、どえらいことをしでかしたんです。ホンマに気がすまんかったら言うてください」
「いやいや、シャットは頼れる後輩ですよ」
「まぁ……迷惑かけてしまったのに、そんなふうに言ってくれるのですか? ……シャット。あなた、いい先輩を持ったわねぇ……」
感慨に耽るように、シャットを見つめるコバルトさん。
「本当にすいません。それじゃああっしら……いえ、私らはこれでお暇させていただきます。この後も仕事があって……」
「あぁ、そうなんですね。お疲れ様です……」
するとコバルトさんが「あの、ナガレさん……」と歩み寄ってきた。
「あの、こちらお詫びの印です。ニンゲンの方には喜んでいただけると……」
そしてハンドサイズの布袋を渡してきた。何やら石のような、ずっしりした物が入っている。何だろうと横から覗くマディソンの前で、袋を開けてみる。
「あ、どうも。どれどれ…………?」
「ふむ、何を頂いたんだ…………?」
二人揃って中身を見て、言葉を失った。
それは拳くらい大きな、ゴールドにキラキラ輝く金塊だったからだ。
「「……どひゃあぁぁぁ~~⁉︎」」
ナガレは驚きのあまり金塊を足元に落っことしてしまう。マディソンは腰を抜かして地面に尻餅をついた。
「す、すごぉっ⁉︎」
「待て待て……そ、そんな大きさの金塊、新築で家が買えるような金額だ。何と言う……」
「それはあっしがここに引っ越してくる前に、炭鉱で採掘したもんです。石炭以外ははじめに見つけた奴の物でしたんで……あっしが見つけたダイヤモンドを引退する同僚にあげたら、代わりにもらったんでさぁ」
「え、えぇ~……」
言葉を失うナガレ。小鬼族は美しい宝石が大好きで、黄金などには興味がない性格らしい。
「ま、まぁそうだけどさ……」
ナガレとしても、シャットとはしっかり仲直りしたし別にいいのだが……。
「ご、ごめんなさいパイセ……先輩。私が辺なこと企んで、ご迷惑をおかけしてしまって」
「いやいや、過ぎたことはもう気にするな。またよろしく頼むぜ」
「はいっ!」
一応、もう一回握手。これにて和解。サービス演出は終了だ。
「本当にすいません、娘がご迷惑をおかけして……」
ビリジアンさんはぺこぺこ頭を下げていた。ちょっとしつこく感じるが、娘のために頭を下げられるいいお父さんである。
「牧場でちょっとからかって嘘つくのとは違います。冒険者さんってのは命に関わりますけぇ、どえらいことをしでかしたんです。ホンマに気がすまんかったら言うてください」
「いやいや、シャットは頼れる後輩ですよ」
「まぁ……迷惑かけてしまったのに、そんなふうに言ってくれるのですか? ……シャット。あなた、いい先輩を持ったわねぇ……」
感慨に耽るように、シャットを見つめるコバルトさん。
「本当にすいません。それじゃああっしら……いえ、私らはこれでお暇させていただきます。この後も仕事があって……」
「あぁ、そうなんですね。お疲れ様です……」
するとコバルトさんが「あの、ナガレさん……」と歩み寄ってきた。
「あの、こちらお詫びの印です。ニンゲンの方には喜んでいただけると……」
そしてハンドサイズの布袋を渡してきた。何やら石のような、ずっしりした物が入っている。何だろうと横から覗くマディソンの前で、袋を開けてみる。
「あ、どうも。どれどれ…………?」
「ふむ、何を頂いたんだ…………?」
二人揃って中身を見て、言葉を失った。
それは拳くらい大きな、ゴールドにキラキラ輝く金塊だったからだ。
「「……どひゃあぁぁぁ~~⁉︎」」
ナガレは驚きのあまり金塊を足元に落っことしてしまう。マディソンは腰を抜かして地面に尻餅をついた。
「す、すごぉっ⁉︎」
「待て待て……そ、そんな大きさの金塊、新築で家が買えるような金額だ。何と言う……」
「それはあっしがここに引っ越してくる前に、炭鉱で採掘したもんです。石炭以外ははじめに見つけた奴の物でしたんで……あっしが見つけたダイヤモンドを引退する同僚にあげたら、代わりにもらったんでさぁ」
「え、えぇ~……」
言葉を失うナガレ。小鬼族は美しい宝石が大好きで、黄金などには興味がない性格らしい。
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