【白銀の黒帝：17】女神の紋章と紋章なし王子

3章：学園編

最終学年のアレク

まもなく卒業を迎えるアレクは、最後の執務をこなしている。　周りには、D組で仲良くなった友人達が執務を手伝っている。

すると執務室の扉がノックがされニーナの声で「夜食とコーヒーをお持ちしました。」といってもってくる。　
アレクも「ありがとう」といって接し、他の生徒たちも「ニーナさん、すみません」といって受け取る。

「明後日、卒業式だっていうのに、皆さん遅くまで、あんまりこんをつめないようにしてくださいね。」ってニーナ。　もう、深夜近い。

「俺達だってこんなことしたくないよ。　面倒だしな」って、俺アレクは嫌そうな顔してる。
「本当だよ。　アンドレ王子の分までまわされて」って俺の友人たちの愚痴だ。

いろいろあって双子の兄、アンドレが執務放棄しはじめてその分が俺の所にまわってきてる。

「でも、これ終わったらやっと自由だ」って俺はまじ喜んでいる。
「アレク様は本当に王国へは戻らないので？」ってニーナ。
「旅をしていろいろみて答えをだしたいんだ。　せっかく冒険者になれるんだしな」って俺。
「アレクは、王族なのに変わってるよな。　なんで、高位冒険者クラスなのに、D組にいたんだ？」聞かれた。
「あー、まだ従者がいたころ、従者がS組のキラキラ集団は嫌いだっていっててな、確かに俺も嫌だったから、学園長にお願いしてD組に在籍させてもらったんだよ。　
　でも、今思えば、S組って婚約者と聖女だっけでドロドロなんだろ。　ほんとそんな中いなくて良かったよ」と笑いながらいう俺。

「聖女にいいよられたろ」って突っ込まれた。　確かに、水色の髪の毛の女子が近寄ってきたっけ。
「興味なかったよ。　気持ち悪いよ、俺の事いきなりみて、あなたの孤独とその寂しさをを癒せるは私だけよ　とかいってくるんだよ」って言った。
「俺、1人でいたけど別に孤独でも、寂しくもなかったしな」といって笑う俺。　なんせ、帰ればシリルさんとの討伐やら、反省というしごきが待ってるし。　それに、執務もなんだかんだでこなして忙しかったしな。　

「っていうか、アレクは興味ある女性とかいるのか？」って聞かれた。
「うる覚えだけど、絶世の美女を見た。　一瞬で惚けて、一目惚れしたけど、俺じゃ敵わない人の女だったんだよなー。　なぜか感情はのこってるんだけど、うる覚え」
「「「それ、夢だって」」」って突っ込まれた。

夢にしては、鮮明なんだよな。

そして思い出したように、友人の1人が「お前のあの従者、どこいったんだ？」って聞いてきた。
「えーと、なんか対抗戦をみにきた後かな、俺もおまえらと仲良くなったっていうのもあって、実家の用事ができたから帰るっていってかえったな。　そういう人だから、仕方ないけどね。」って俺はあの日のシリルさんとのあっけない別れを思い出した。　箱はいまだに開かないけど、渡されたノートに準じて、日々訓練はしてる。

「休憩終わり。　徹夜したくないだろ」って俺。　このまま話続けたら、徹夜になりそうだ。

こうして、俺は最後となる政務を友人たちに手伝ってもらいつつこなしてる。
っていうか糞親父、なんだよこの量！！