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3章:襲撃編

『ボブの食堂』打ち上げ 前編

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食堂では、打ち上げという名の宴会をしている。
シリルが狩ってきた赤竜を串焼きにして、つまみなど用意している。
宴会のメンバーは、俺シュン、リン、シリル、アーク、元竜王、大魔王が今そろっている。

「いつものメンバーなのに、場所が違うのが変だな」って俺だ。
特にアークと隠居組(元竜王と大魔王)がこの食堂にいるのに違和感ありまくりだ。
「人間社会にくるのなんて、何千年ぶりだ」って肉ほおばっているアーク。
俺もそう思う。 なんせ、アークが人界に来る時、魔の森の拠点での収穫のみで、俺はアークがそれ以外の場所にいったのをここ数千年みた事がない。 本当に行動範囲が狭いからなアークは。

「でも、なんで、みんないるんだぞ?」ってシリルの奴。
俺はついつい、ハリセンでしばいてやった。
「てめぇーの暴走を抑えるためだってんだよ!」って言ってやった。
「おう、ありがとうなのだぞ」ってニコニコしてるよ。
「初めて魔界にいったなそういえば」ってアークだ。
「アークは行動範囲が狭いからな。 にしても、我ら地味だったな今回」って大魔王だ。
俺も地味だったけどな。
「ああ、次元閉じを3人で10分でやるは結構地味ぃーにつかれたな」って苦笑してるアークだ。
次元閉じは、本当に地味なくせに緻密な作業だから、次元使いじゃないとできない。 って、ここにいる面子でリンを除く俺らしかできない芸当。 んで、今回、人員的な関係からもしもの時って事でアークに魔界に行ってもらってたわけだ。 アークがいなきゃ、シリルと大魔王だけで10分は無理だったろうな。

俺とリンは、万が一勇者が強かった場合に出る予定だったけど、結局シリルだけで間に合ったしな。
なんて考えていた。
「結局、暴れたのはシリルだけだな」ってリンだ。 そうそう、俺ら全然動いてない。
「たいして暴れてないぞ」ってシリル。
「学園の講堂だけってはなしが、他も破壊しただろ」って突っ込んでおいた。
「頭きてたからだぞ。 講堂だけじゃ足りないと思って、該当する校舎つぶしたんだぞ。 でも、そこである程度発散しなかったら、もっと暴れてたかもだぞ。」
「あー、確かに来た時には少しおちついておったのじゃ。」って元竜王が笑いながらいってるよ。
確かにな。
「にしてもよぉ、あの聖女は何したかったんだろうな」って俺。 俺たちは盗聴、盗撮つけたからたまに監視してたが結局の所した事はわかったがあの女がしたかった事はさっぱりわからないままだ。
「お花畑の考えている事はわからないのだぞ」ってシリル。
「「「確かにな」」」って俺たちハモッたよ。

◇◇◇
結局のところ聖女レイナが何をしたかったのかさっぱりわからない俺たちだが、もう終わった事だと宴会を続けている。
「来客がきたみたいだ。 俺は、魔の森に戻るな」ってアークだ。
「我は、魔界に戻る事にしよう」って大魔王だ。
「儂もじゃ」って元竜王。

そう言って、アークと隠居組は食堂からそれぞれの場所に戻っていった。
まぁ今からくる来客は、人間だしな。 人間嫌いのアーク、それに隠居組にとっては特に会う必要もないしな。

「打ち上げって3人だけなのか?」ってやって来た来客はアーベ達だ。
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