「第一部:魔女の生贄」貴族の子に転生し、魔女に呪われたけど優しい家族と一緒にいたい

八木恵

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3章:学園在籍編

お金を稼ぎたい2

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前世の知識フル活用して、金稼ぎのため石鹸やら、洗濯石鹸を改良した。
使い心地とかは、ジョンとダンに頼んだ。

「ルークの作った石鹸と洗濯石鹸すごくてよ、髪はいたまないし、洗濯石鹸は汚れが落ちる。あとリンスだっけ、それも良いって、お袋も妹も評判が異常にいい。これ売れるなって思ってたら、お袋がよ、近所中に自慢してて、いつ公爵家が発表するんだって言われた」
ジョンがさらっといいやがった。

「うっそーーーーー」
俺、まじ頭かかえた。

「ごめん、うちもだ。しかも商人のやつが、公爵家に連絡いれたとかいってる」
ダンそっちも。

「マジかよ」
俺、さらに頭かかえてたら、

「「とりあえず、おごったる」」

ジョンとダンに今日の飲み代はおごってもらった。
気休めになったが、ほんの些細な気休め。

◇◇◇

俺は親父に執務室に呼ばれた。
「ルーク、母さんから緊急の手紙がきてる」
親父の顔ピクピクしてる。ソファーの対面だからこれは怒られパターン。

「ローランに何かあったのか?」
俺が聞いたら、親父がテーブル”バン”って叩いたよ。

「あったらここに呼んでない!母さんがなんとか話しを合わせたと言っておるが、我が家が間もなく平民向けに純度のよい石鹸と良く落ちる洗濯石鹸、あとリンスたるものを販売する予定になってるって。」

「さぁ~、なんのことやら」俺は、とぼける事にした。

「ほうほう、ルーク君とぼけるのか。公爵家の情報力を甘くみるなよ」
親父がバラバラ紙だしてきた。
「うっ」って俺。
だって、ジョンとダンの家族の証言とか書いてあるし。。。

「ジョンとダンに聞いたぞ、お前が作ったってな。しかも金が欲しいからって理由もな」
親父、ちょっと怒ってる。
「裏切り者だあいつら!!」

「あのな、お小遣いあげていて、足りないのか!」

「足りないから、稼ごうとしたんだよ。それが悪いのかよ!」俺は逆切れしてやった。

「ルーク!」
親父に確保されて頭ぐりぐりされてるが、抵抗して取っ組み合い中。

「いいだろ、別に金稼ごうとしたって!」

「あのな、俺が怒ってるのは、なぜ先に相談しないんだ!」
「相談して、お小遣い上げてくれるのかよ!」
「内容による」

「娼婦用の金貨8枚から変わってないだろ。タバコ代や、団員たちの飲み代とか、学校の売店とか、魔道具の材料費とかあると娼婦に通えないからだよ」
本当に正直にいった。

「ルーク、ごめん。俺がそれ計算してなかった。金貨12枚でいいか?」
「まじで」
「ただし、お小遣い帳はつけること」
「もちろん」
よかった。お小遣いアップになった。

「母さんとローランには内緒な。石鹸と洗濯石鹸とリンスの開発資料を用意しろよ」と言われて、ごそごそ次元ボックスから出した。
「準備はしてたのか。こいつめ」ってこちょこちょされたから、「やめろよ」って言っておいた。
「よし、今日は呑むか」と言われて、ようやく解放された。

「そういえば、俺はこんなんだけど、ローランの性教育とか婚約者とかどうなってるんだ?」

「お前もローランの心配するとはな。」

「当たり前。この前、自称婚約者とかにあったし」

「あはは、たぶんローグバード公爵だな。あいつな、お前たちが5歳になるまでルークあてに釣書送ってたのが、お前が病気だって噂になったとたんローラン宛なった。ローラン自身あまり彼女の事を好きそうじゃないしって事で断ってるのに、毎年釣書がきてるよ。」

「だいたい準成人の15歳までに婚約するんだろ。俺はしないけど、ローランはどうするんだ?」

「一般的にはそうだが、うちは幸い選ぶ方。だからローランがいいなっていうのができてからで準成人とか関係ないな。そういや性教育っていえば、通常は14歳くらいに一度教えて本番は16歳かな。俺の場合は侍女だったけどな」

「親父ってお袋裏切ったのかよ。俺が言えた義理じゃないが」

「ある意味裏切ったな。俺の場合は王命がでそうだったから、その前に14歳の時にデボラと婚約した。でもさ、18歳で結婚するまで童貞守れないだろ」
「確かに。」

「俺は娼婦でいいかなって思ってたのが、親父が公爵家の恥だとかいってな行けなくて、その時、専属のメイドと仲良くなってそのまま身体の関係にいったわけだ。デボラとはその時政略結婚だから、恋とかなくてよ。なんか淡い初恋だったんだな。けどよ、蓋開けば親父が俺につけた夜伽専用侍女だったんだよ。もうおれ女性不信、いや親父との確執が最悪になった日でもある。それ以降、デボラと結婚するまで俺は誰も抱いてません」

「おお、親父、意外とクソ真面目なんだな。」
「仕事が忙しすぎてそれどころじゃなかったというのもあるが、今はデボラを愛してる」
「息子の前でそれいうか」
「言うね。だから、ローランもそうだけど、ルークお前だって好きな人と一緒になってほしい。政略結婚は反対だな。」

「俺は無理だけど、うん、ローランは好きな人と結ばれてほしい」
「無理っていうな」
そういって俺の頭をかるくなでながらポンポンする。

「だって、俺、人間やめてるし、それに、俺は親父、お袋とローランさえ一緒にいればいいんだよ」
酒のんだせいか支離滅裂。涙流しはじめたら、親父に抱きしめられた。

「俺もデボラもローランもいるからな」
それだけで俺は幸せなんだよ。

◇◇◇
公爵領の視察が終わって帰ってきたお袋とローラン。

「ルーク!座りなさい」
執務室に呼ばれて、ソファーに座る俺。お袋の顔が怖い。
親父は、爆睡中だし。なんでこんな日に限って外は雨なんだよ。

「イエス、マム」
って言って座った。

「まったく何いってるんだが。平民向けの石鹸、洗濯石鹸にリンスは商品化して売れ行きば爆発的よ。ついでにリンスもね。だから、カールのいっていたお小遣いアップも認めます」
「ありがとう」

「それで、ルーク、化粧品とかはどうなの?」
「それは、お肌プルプルな俺にとっては不要なので、無理」

「私のつかってるのを調べて、改良しなさい」
「善処します、マム」

結局、化粧品開発まですることに。
白粉に水銀はいっていて、いつの時代だって思わず叫びつつ、次いでにザガリーと精度の高い分析魔道具作って料理長ドリスのハーブやら柑橘系の知識フル活用で、基礎化粧品、白粉とか作ったよ。
お袋が満足して、また商品化。これ以上は薬師の知識もいるって事で、お袋が薬師を採用していろいろする事になった。

俺、学生かつ魔法騎士団の非常勤団員なのに、なんか違う事をした。
おかげでお小遣いアップで金貨14枚。ローランは金貨3枚らしい。すまんね。
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