【白銀の黒帝 23】俺の職業は、最弱と村人、そして村人はの俺は。

八木恵

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1章:プロローグ

村人の僕

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僕の名前はルカス。 職業は村人で、レベルは、-15だ。 ふつうは、マイナスなんてないのに、僕だけマイナス。 生まれた時は、-20だったんだって。 これでも、成長と共にレベルが上がった。

僕が住んでいるのは、皇国の辺境にあるザンソ村という所。 ザンソ村にある平屋の一軒家で、父さんと母さん、そして妹のララの4人で住んでいる。
僕は、今日も熱がでて、ベットで一日中寝ている。
本当は、この村の子供は、村から離れた所にある泉から水くみをしなくちゃ行けないっていう決まりがあるのに、僕は行けてない。
その分、1つ下のララが僕の分まで負担してくれている。 本当に、ごめんね、ララ。

「ルカス、具合はどう?」って母さんが僕の部屋まで様子をみにきてくれた。 
「うん、大分いいよ」って僕がいうと、母さんの優しい手のひらが僕のおでこに触れる。
「うーん、まだ熱が下がってないわね。 明日も水くみは駄目よ」って言われた。
「でも、母さん、ララに負担が。 だから、明日は絶対に行くよ」って僕。

困った顔をする母さんだ。
「明日の朝、熱が下がってたらね。 でも、絶対に無理しちゃだめよ。」って言われた。
「うん」って僕。
「母さんは、食事の準備があるから、また様子を見に来るわね」って部屋をでていった。

母さんは、僕が熱をだしてベットの住人になると、食事や水を持ってくる以外にも、ちょくちょく様子を見に来てくれる。
時より、村長さんの家から、絵本を借りてきて、ご本を読んでくれる。
時間の許す限り、読み書きとかも教えてくれるんだ。

父さんは狩人だから、朝早くから夕方まで戻ってこない。
それでも、帰宅すると必ず僕を見舞ってくれる。 優しい父さんに母さんなんだ。

1つ下の妹ララの職業は、聖騎士で将来が有望。 僕なんかより背が高いし、体力もある。
そんな妹にばかり水くみをさせるわけにはいけない。
職業、村人だけど、それでも僕は、少しでも家族の役に立ちたいんだ。
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