【白銀の黒帝:15】転生者と生まれ変わり

八木恵

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1章:プロローグ

暇な俺たちの所に

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そうそう、俺がこの世界の傍観者だったり調停者にさせたのはあいつだ。 なんか久しぶりにあいつの事を思い出した。

「なんか、嫌な予感するから、おれ魔界に帰るぞ」といって立ち上がるシリル。
察しが早いな。 って俺はシリルを捕まえておいた。
「もう遅いみてぇーだ」って俺。
白髪に金の瞳の青年が姿を現した。 そう、俺がいうあいつだ。
「元気にしてるな」と珍しく挨拶してくるよ。 だいたい、土下座登場が最近多いのにな。

「最近、よく顔だすな。 てめぇーも暇か」と嫌そうに言ってやった。まじこいつ現れると碌な事がない。
「一応、ジョシュアの時以来じゃから、300年ぶりなんじゃが」って困った顔してる。

「まじで、あれから300年経過してたのか」って俺。
ジョシュアっていうのは、こいつの1人息子で、邪神だ。 前に邪神が邪神界から逃亡したため、俺、リン、シリルで探しに異世界に召喚までされていった。 あん時もいろいろあったな。
「この前の出来事だと思ってたぞ」ってシリル。
うん、わかる。 シリルなんて死にそうになるわで大変だったしな。

「相変わらず時間がぶれぶれじゃな。 ああ、あれから300年で、魔界軸で100年だ」って大魔王。
「さすが、大魔王。 日記つけてるかいがある」って突っ込んでやった。
「ふん、いわなきゃよかった」って大魔王が頬かきながら言ってる。
「日記って、何をかいてんだ?」って俺が聞いた。 青年は無視だ無視。
「そりゃ秘密だ。」って大魔王。 ちぃ、教えてくれねぇーか。
「どうせあれだぞ。 今日は誰とセックスしたとか、場所はどこだったかとかだぞ」ってシリルだ。
「シリル、お前、我の日記みたのか!」って焦ってる大魔王。
「あはは、見てないんだぞ。 ただ、予想しただけだぞ」ってシリルが笑いながら言ってる。
「シリルにしてやられた」って大魔王、ちょっと落ち込んでるし。
「やっぱり、そんな内容かよ」って俺。 たいした内容ではないとは思ったけど、そこかよ。
「だと思った」ってアークに、「ああ、同じことおもった」ってリンだ。
「そんなことじゃろと想像しておったんじゃ」と笑う元竜王。 
「我が日記やめてもいいんだぞ」ってちょっと拗ねた大魔王だ。
「それは困るから、もうネタにしねぇーよ」って俺。 そうそうにネタにするのやめた。
「そうだろ。」って大魔王は満足してるし。 さすがに俺らの中で唯一時間軸がまともな大魔王に日記やめられたらいろいろ問題になる。

うん?青年はどうしたって、スルースルー。

◇◇◇
「儂、これでも結構えらんじゃぞ。 こやつら何時も儂の事を存外にするのじゃ」っていつの間にか隅っこでイジケテル青年。
「んだったら、来なくていいだってぇーの。 俺らてめぇーらの厄介ごとか、後始末ばっかりだかんよ」って俺はタバコの火をつけて一服して言ってやった。 仕方なく相手してやるか。
「儂もたまには仲間にいれてくれたっていいのじゃ」ってウジウジとイジケてるし。
「ほんと、おめぇーって面倒くせぇー奴だよな」
「どうせ、また厄介毎だ。 聞かないと、あとあと巻き込まれるぞ」ってアーク。
「はぁ~、話すだけ話せ」って溜息まじりに言ってやった。
「ほんとか」と嬉しそうな顔する青年。 本当、まじ面倒。
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