高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

1章：高校生の身体を乗っ取った事になった俺は高校に通う事になった

とりえあず、討伐完了

俺と育が、ゾルディストの悪魔付きの人間討伐が終わった。
ハクヤとハクリは抱き合ってるし、まぁ、勝手にやっておいてくれ。
「この生きてる人間どうするかな」って俺。
「拘束してつるしておけば、いずれ凍死するんじゃねぇーか」って育。
「それもありかもな」ってタバコに火をつけて一服しつつ、拘束して木からつるしておいた。

ついでに首元のギアスも解除。
「祓魔師がこっちにきてるから、場所移動するぞ」って俺。
そう言って、俺達は、ハクヤの自宅に移動した。　ハクリは、自宅から離れた所で捕まったらしい。　悪魔を表に出さなきゃ人間としかわからないから、ハクリは迷子になった人間達と思ったようだ。
彼女にとったら、軍服は、たんなるおそろいの登山着ぐらいにしか思えないしな。
現代社会から隔離されてるから仕方ない。

ヌマハチとシグレも来た。
「境内の消火は完了したぜ」ってヌマハチ
「妖怪たちも洞窟にいったん避難させた」ってシグレ。

「そっか、よかったよ」ってハクヤ。
「またあいつらは来るんだよな？」って育が俺のほうを向いて聞いてきた。
「ああ、ここにハクヤがいるってわかった以上、たぶん何度でもハクヤを狙いにくる」って俺。　タバコに火をつけて一服。　どうすっかな。
「俺の里から、さらに武道派をつれてきて、警備を強化する」って育だ。
「まじ、そうしてもらえると助かるな」って俺。　うちの組の派遣にも限界ある。
「それに、俺もいよう」っていう育。
「族長が、ここにいていいのかよ」って突っ込んでおいた。
「大丈夫だ。　副族長に里を任せればいいだけだ」って育、君男前な発言だね。
「陸君、育君、今回の事でよくわかったよ。　さっき、ハクリと話してね、100年ほど冬眠するよ。」っていうハクヤだ。
「お前、村の事が心配で冬眠は嫌だって言っていたのにか？」って突っ込む俺。
土地神はその場から自分では動けない。　保身するには、封印するのが早いんだが、そうするとその地の加護の力が弱まる。
「これだけの信仰を集めた土地だから、100年ぐらいはきっと大丈夫だよ。　僕が起きた時、村は廃れてないといいけどね」って苦笑するハクヤ。
「ハクヤ、この混乱もきっと数年でおさまるはずだ。　それなのに冬眠するのか？」って育。
「うん、決めたんだ。　僕には戦う力がないし、これから来るかもしれない戦いの足をひっぱりたくないんだ」っていうハクヤ。
「そうか。　悪魔崇拝人間のせいで、悪いな」って俺。
「陸君のせいじゃないしね。」って苦笑するハクヤだ。
「ハクリ、お前はどうするんだ？」って育。
「決まっておりますよ。　白蛇様と私も眠りにつきます」っていうハクリ。
半妖ってそんな事できるの？
「僕の力で、彼女も一緒にね」ってハクヤ。
仲のよい事で。

「じゃぁ、僕達が寝たら、安全な所に隠しておいてよ」って言って、ハクリと一緒に立ち上がるハクヤ。
「境内の再建も、境内に特別な結界はってそこに寝かせておいてやるから安心しろ」って育。
「育君、ありがとう。　じゃぁ、おやすみ。」って言って、地下に移動したハクヤとハクリ。

「特別な結界って、お前、結界はれたっけ？」って俺が育つっこんでみた。
「そりゃ、お前の知り合いに頼めばいいだけだろ」って育。
おーい、卓巳か辰巳に頼めってか。
「あいつらに借り作りたくないけど、頼んでおくよ」としか言えない。

それからしばらくして、ハクヤとハクリの妖力を感じなくなった。
俺達が地下にいくと、白い蛇が絡まっている像があった。　片方は大きく、もう片方は二回りくらい小さい。

「境内ができるまで、俺が責任をもって管理する」って育。
「そうしてくれると助かる」って俺。

◇◇◇

数か月後には新しく境内が立ち並び、ハクヤとハクリは本殿の奥深く地下に作られた部屋に鎮座された。　辰巳が、周りに結界をはってくれた。
迫田村は、廃れる事なく、金運、健康運のほか夫婦円満のご利益まで得られ白蛇様は、村人たちに末永く慕われる事になるのであった。