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2章:俺の双子たちの話

洋桜まつり

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結局オヤジは忙しくて、俺は独り走って夏休みの最初の週に京都にいって母さんと水無と過ごした。
それから、隠れ里にいって修行。 育さんに指導してもらった。 オヤジも来てるかなって思ったけど、育さん曰く今年はこれないって連絡があったらしい。 オヤジ、何に忙しいんだろう。

樹さんとも凌ぎを削って、俺としてはいい修行になった。
そして、戻ってきて、洋桜まつりの準備に追われる日々だ。

総指揮はオヤジで、オヤジも忙しそうに過ごしてる。

「烈、ちょっとこい」って明日から、洋桜まつりなのに、オヤジに呼ばれた。
「明日からの祭りの3日間の総指揮はお前にまかせる。 俺はたまにはのんびりするつもりだ」ってオヤジ。
「はぁ~、何いってんだよ。 俺、まだ17歳だし、できるわけないだろ」って俺だ。
「俺は、13歳の時からしてる。 やれ」ってオヤジだ。
「オヤジ、どっかいくのか? ここずっと夜、別行動だしな」って俺。 
夜の見回りは分担してやってるけど、ここ1年オヤジと一緒に活動していない。
「ただ、俺はたまには祭りを楽しみたいし、それにあれだ、久美との調整がついて、久美の所にいくからだ」ってオヤジ。

「ち、なんでこの時期にって思うけど、わかったよ、やればいいんだろ」って言ってやった。 母さん所に行くなんて珍しいし、止めるわけにもいかないしな。

「一応、補助にカラスと、何かあればジジイがいるからな」ってオヤジ。
「ああ」って言って、俺は急遽オヤジから引継ぎして総指揮を代行する事になった。

そして、3日間、まじ忙しすぎた。
「オヤジ、これ毎年やってるのか?」って俺の愚痴。
「ええ、総大将は毎年ですよ。 それより若、最後の花火です」ってカラスだ。
「まじかよ」っていって、カラスと本家の屋根にのぼる。 
本家の裏山に祭り中のみ建設されている櫓ではきっとうちの組の連中たちと小間妖怪たちが集まって宴会中だろうなっておもいつつ、最後の花火だけみた。

オヤジ、よくあれだけの量こなしておいて、最後の花火だけ櫓にみにこれたなって、改めて感心した。
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