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第5章 少年期〜青年期 学園4学年編
34話 “大会最終日6・襲撃の狼煙“
「わぁー、武器破壊からの拳の一撃かぁ・・・相手の予想を打ち砕く、いい戦い方だったね」(さて、これで、向こうの目的の1つは潰れたわけだが、これから向こうはどう出てくる?)
へティ「えぇ、それに相手に大きな怪我を負わす事なく勝てて偉いですわ・・・」
エルフ王女「いつもながら、素晴らしい戦い方でしたわね・・・」
鬼族王子「決まった型にはまらない合理的な良い戦いだった・・・」
ダークエルフ王子「良かった、ちゃんと準決勝勝ち抜けたね・・・」
ソル「はい、あとは2人の一騎打ちですが・・・」
声援が飛び交う中、僕達もベイサンの戦い方に賞賛を送りつつも、室内全体が緊張感に包まれ、大人達の警戒心が徐々に上がってくるのを感じていると、
「っ、・・・やはり、ここで始めるか・・・」
試合の余韻で盛り上がる舞台の脇で何か小さな騒ぎが生じたのを感知した・・・・
ベイサンの試合が始まると同時に“闘技場“全体を対象に、人の動きを感知する“気配感知スキル“を発動させていた僕の感知網に、小さな騒ぎが引っかかった。それは“闘技場“の関係者専用の区画の一部、“大会“の運営人のスタッフ控え室や出場選手の控え室、舞台へ行くための通路など、劇場などで言えば、舞台裏に当たる場所の、舞台へ続く通路でそれは起こっていた・・・
「父様、やはり、始まった様です・・・舞台横の通路奥で激しい人の動きが見られます。どうやら一直線に舞台上に向かって来ています」
父様「諦めはしなかったか・・・」
向こうは自分達が用意した大量の“中継機“が次々破壊されていることを知っているのか、いないのか、それは分からないが、“大会“でイネオスやベイサンに勝って彼らを人質にして、たくさんの魔物を召喚しそれを使って僕を脅そうとする計画、まず、この計画に重要な肝心の人質確保できていない時点で彼らの考えていた計画は潰れているにも関わらず、それでもこの襲撃を強行して来たことに、父様や他の大人達は何とも言い難い渋い表情をしていた。
(多分、子供を巻き込んでまでこれを計画した大人達の行為が許せないんだろうな・・・イネオス達に負けた時点でさっさと撤退していれば、まだ、許される範囲だったんだろう・・・もう、実行してしまった時点で、この計画に加担した人達は全員、情状酌量の余地は無くなってしまったって事か・・・・)
父様「騎士団総員、手筈通りに状況把握と警戒体制を取れ!帝国側の警備隊にも連絡を!」
「「「「「はっ!!」」」」」ザッ!!
父様は僕の言葉ですぐに我が家の騎士団達に指示を出し、指示された騎士団はその指示に素早く従って統率の取れた行動でこの部屋を出て行った。
そして、元々厳重だったこのボックス席付近の警備がより一層厳しくなり、室内の大人達もいつでも動ける体制に入った。マルキース領で武闘派と言われるイネオスのご両親と、剣の腕に覚えがあるライ兄様とハウイ義兄様達はもう既に武器を装備していて、うちの武闘派の使用人達と一緒にいつでも戦闘体制に入れるようにしていた。(イネオス達の家族はそれぞれご両親達だけが今回の旅行に参加しているよ!)あと、もちろん、へティも取り外し可能なスカートを取っ払い、ソルと一緒にいつもの冒険者活動用の防具と武器を慣れた手つきで装備して、いつでも戦闘可能な体制になっていた。それを見て、
「じゃあ、僕も・・・」
“装備を“と言いかけて、全員から無言で横に首を振られてしまった・・・
(むぅ、解せん( ゚д゚)まぁ、わかるよ?標的であると同時に最も位の高い賓客の僕を戦闘に参加させたりしないって事くらいは、でも、ここまで襲撃者や魔物達が侵入してきたら動きやすい格好の方がいいと思うんだよ?(*´Д`*)だって今日の服ほぼ正装と言ってもおかしくないくらい、かっちりした服装なんだもん!( ・∇・)これじゃ、侵入者が来たときすぐに皆んなと逃げれないよ?・・・はぁ、いくら“祭事服の神器“で服装を変化させられるって言っても、あれは“神器解放“しないと戦闘用に変化しないからな、こんな事なら事前に戦闘用の服の“神器“を一着創って、“腕輪の神器“に登録しとくんだった・・・)
天華『まぁ、あっても困らないですからね。今回の件が収束し次第作ってみてもいいでしょう』
(だねぇ(*´ー`*))
なんて、念話していると、帝国側から、騒動の詳細が入ってきた。
帝国兵「報告します!現在、関係者通路にて、騒ぎを起こしている者達は、人質を盾に舞台上への侵入を要求しているそうです!」
「「「「「!?」」」」」 (は?人質!?)
報告に来た帝国兵の話によると、その騒ぎを起こしているのは例の聖獣を神と崇めている3ヶ国の“大会“出場の学生選手達が中心で、その他にも帝国の“神狼教“を崇めていた信徒達や、ことの発端になった第2側妃派の雇ったゴロツキどもなど、かなりの数が関係者専用の区画に侵入してきたらしい。
そして、肝心の人質と言うのは“大会“に出場していた“他国の学生選手達“を捕まえて人質としているようだ、その人質を盾に“大会“運営スタッフと帝国側の警備兵達を脅し、“闘技場“の中心にある舞台に上がろうとしているらしい、その目的は明白で僕を呼び出し、件の“お守り魔道具?“で送られてくる魔物達に僕を襲わせるか、人質を襲わせて、以前の僕の発言の撤回を衆人環視の元で行い、自分達が正しかったのだと広く知らしめる事だろうと言うのが大人達の見解だ。
だが、今大事なのはそこではない、現状、問題があるとすれば、報告の中にある捕らわれている“他国の人質“が、我が国、“ウェルセメンテ王国“の学生選手達とその家族や友人であると言うことが問題なのだ・・・
(精霊達の報告であった、今日の試合に出場する“ショウスデット“の選手以外の獣人選手達が朝早くから出かけて行った先が、うちの国の他の先輩選手達がいる宿で、その目的が人質としての捕縛、しかも卑怯なことに、先輩選手達の家族、友人達を先に拉致していて、その非戦闘員の人質を使って脅した上での捕獲、さらにその全員を帝国警備兵や“大会“の運営側への脅しにも使っていることだね。
しかも、その脅しが同じ出場選手として交流があったイネオス達にも有効と言うのがまたイヤらしい・・・)
天華『そして、イネオス君達がそれで大人しく捕まって仕舞えば、アトリーも芋蔓式に有効ってことですよね・・・』
(うっ、そう言うことだね・・・はぁ、面倒なことになった・・・)
思いも寄らぬ所から人質の連鎖が起こっていて、いつの間にか僕に有効な手を繰り出してきた相手に、頭を悩ませていると・・・
ザワッザワッ 「「「「「!??」」」」」 「どうしたのかしら?」 「揉め事か?」 「様子が変よ?」
“闘技場“のグラウンドの西側にある関係者区画に繋がる通路入り口付近に、他の通路入り口から帝国の警備兵や“大会“運営のスタッフ達が集まりだしたのを気づいた観客達が、何事かと騒ぎ始めたのだ。
「もう、そこまで出てきたのか・・・」
ソル「イネオス達も騒ぎに気づいて来たみたいですね・・・」
「来ちゃったか・・・」
通路内での制圧ができずに、ジリジリと侵入者達が進んできた結果、あともう少しで人目が着くグラウンドへ出る入り口付近まで来たのだろう、そして、今、襲撃があっていて、その襲撃者達の存在を人目につけたくない“大会“運営と、帝国の警備兵達が通路入り口を土魔法で塞ぎ始めているのを見ていると、試合が終わって選手控え室に引っ込んでいたイネオス達が騒ぎを聞きつけてグラウンドに出てきたのが見えて、少し心配になってきた、その時・・・
ドガァンッ!! 「「「「「なっ!!?」」」」」 「な、なんだあれ!?」 「何が起こってるんだ!?」 「えっ!喧嘩!?」
運営や帝国兵が一生懸命作り出した土の壁が、大きな破壊音と共に飛び散り土埃が舞った、その土埃から努力の甲斐なく、とうとう襲撃者達が舞台があるグラウンドまで出てきてしまった。その破壊音で観客達は驚き、怪訝そうな表情でその音がした場所を見つめ、出てきた襲撃者を見て、ただ事ではないと察し騒ぎ出した。
「・・・これで、秘密裏に処理できなくなったちゃったか・・・!、僕に気づいたか(僕を恨んでいるな、それにかなりの怒りの感情も感じる、でも、変な違和感が・・・)・・・」
へティ「その様ですね・・・!!、あの方は!」
「どうしたの?へティ?」
ソル「アトリー様、イネオスの様子がおかしいです」
「えっ?」(どうしたんだ?)
壊した土壁から出る土埃が薄れてくると、通路から出てきた獣人達が真っ直ぐにこちらを睨んでいる事に気づいた、この時僕は、彼らの目を見て、視線をかわし、彼らの僕に対しての感情が真っ直ぐに伝わってくる感じがしたが、僅かな違和感も同時に感じた、その事を考えていると、僕の横にいたへティが何かに気づき焦った様子を見せたので、何があったのか聞こうとしたら、今度はソルがイネオスの異変に気づき報告してきた。へティの焦る理由も気になったが、今はそれより、イネオスに何があったのか心配になりそちらに視線を動かすと・・・
「?・・・彼らに向かって何か怒鳴ってる?・・・あの温厚なイネオスが?・・・」
へティ「それは仕方ないです。彼らが人質にしている方のお一人が、そ、その、・・・イネオスの想い人です・・・」
「「「「「えっ!!?」」」」」
「・・・っ、想い人がいるのは知ってたけど、その人があの中にいるって!?・・・それは、やばい・・・」
この話を聞いていた大人達も、寝耳に水状態で焦り出した。
これまで、“大会“の運営や帝国の警備兵達にこの騒ぎ対応を任せるスタンスだったのだが、イネオスが自分の想い人が危機に陥っている事で周囲を気遣う余裕がなくなってしまっているのを見て、その状態では周囲の連携などを無視し、イネオスが無謀な突撃をしかねないと危惧した大人達は、慌ててウチの騎士団達や帝国兵へ連絡をとり、早急な人質奪還の指示を出し始めた。
鳥獣人「この人質を殺されたくなければ、中央の舞台の上に出てこいっ!!神の愛し子!!アメトリン・ノブル・デューキスっ!!!」
「「「「「!!!?」」」」」
突然、闘技場内に響き渡った声に、誰もが驚き、一瞬で闘技場内の観客達が静まり返った。
「・・・やはり、そう来るか・・・」スクッ
「「「「「!!、アトリー!!」」」」」 「「「「「アトリー様!?」」」」」
「父様、母様、すみません、言いつけを破らせてください、今ここで出て行かなければ、イネオスの想い人が害されてしまう、それではイネオスが酷く悲しむ事になってしまいます。・・・それが僕のせいで起こってしまったとなると、僕は、自分が許せなくなる・・・だから、行かせてくださいっ・・・」
「「「「「っ!!」」」」」
(それに、僕が行けば人質だって助けることができる・・・)
向こうの要求を聞いた僕はその要求に応える為に立ち上がると、室内の全員が僕を引き止めようと声をかけた。だが僕はこの現状を打開する為には自分が出ることが1番手っ取り早いと理解していた。それに、自分のせいで大切な友人を悲しませる事はできないと思ったため、引き止めてくる両親や他の人達に向けて正直な自分の思いを告げ、真剣にお願いした。僕のお願いに室内のほとんどの人がが切ない表情で言葉を詰まらせ黙ってしまったが、僕の両親は少し悲しそうに困った表情で顔をも合わせていた。すると、
父様「・・・アトリー、なんの打算もなしに出て行くとは言わないよね?」
「!、はい、ソルとへティにも隠れてイネオス達の方へ行ってもらい、僕が出ていけばこちらに注目がくるでしょうから、2人にはその隙をついてイネオス達と人質の奪還をして貰おうと思います」
父様「そうか、4人ならできそうではあるが・・・いいだろう、だが、人質に何かあれば彼女達のご家族に顔向けできなくなるのは分かっているね?」
「はい、分かってます。僕が出たと同時に人質達には結界を張りますから、怪我もしないでしょう」
父様「うん、それなら大丈夫だね。ではアトリー、ソル、へティ、気をつけて行っておいで・・・」
「「「はい!」」」
父様は僕のお願いと頭から却下する事はなく、何かしらの策を持って人質を奪還してくることを前提なら僕のお願いを聞くと言いたげな言い回しで、僕を試すように真剣な目で見てきたが、僕はその言葉に、すぐに自分が考えていた策を話し、父様の懸念もカバーできる案も出すと、父様は満足げな表情で僕の策を受け入れて、快く僕が出ていくことを許可を出してくれた。
「じゃあ、僕はここから目立つように出ていくから、その前にソルとへティは向こうに気づかれないようにイネオス達の元に行ってね。「「了解です」」あ、ジュール達はソル達の方に一緒に行ってくれる?人質の安全が確保できたら僕の側に戻ってきてくれるとありがたいかな」
(あと、春雷達は周囲の警戒よろしく!)
ジュール達『『『『『了解!』』』』』
そうして、ソルやへティ、ジュール達にも指示を出し終わると、ソルとへティ、ジュール達は気配を消してすぐに室内から出ていき、それを見送った僕は、下で自分を呼ぶ襲撃者達をうっすら笑みを浮かべながら見下ろした・・・
(僕を卑怯者呼ばわりする割に、人質をとって僕を呼び出す卑怯者達にはお仕置きが必要だよね?)
この時、室内の全員が身震いしたとかしなかったとか・・・・
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