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第5章 少年期〜青年期 学園4学年編
44話 “大会最終日16・事後処理“ 父:アイオラト 視点
泣き出してしまった彼にやっと静かになったと言いたげなフェンリルや、やれやれと言った空気のスノーレオン、他の2体もため息をつくような呆れた感じで、茫然自失の彼を見ていた。周囲の人達もそんな感じの空気で、事後処理を進めようとしている時、僕は彼が哀れで、可哀想に思えて来て、無意識に立ち上がり、彼の方に歩き出していた・・・
「よしよし、可哀想に、今まで信じて来たことが急に否定されて悲しくなっちゃたんだよね。貴方の心の支えがなくなった事に憤りが募ってしまったんでしょう?・・・でもね?今までのその信仰や思いが無駄だったわけではないんだよ?貴方の思いは彼らには届いていなかったとしても、今までのその信仰が貴方の心の支えになっていたことは事実でしょう?その今までの思いは貴方だけのもの、それは誰にも壊せない、だから、その思いや信仰を胸に新たな人生を歩んで行ってほしい。ただ、今度は“聖獣達“に迷惑がかからない方法で敬って、適切な距離感で付き合って行ってね?」
なでなでっ、と、図体の大きい獣人化して、シクシク泣く獅子獣人の鬣や顔を撫でながら、そう慰める僕を誰もが静かに見守ってくれていた。
そして、僕は少し歩いたことでなのか、疲労がピークに達し、その場で寝落ちしてしまった・・・・・
父:アイオラト 視点
逆恨みして、アトリーに襲い掛かろうとした獅子の獣人を、我が家の護衛騎士達が素早く阻止し、“聖獣様達“もアトリーを守ろうと前に出て、いまだに自分に都合のいいように考えている彼の、その幻想を打ち砕くように説教をすると、そこでやっと現実を受け止めたのか、膝から崩れ落ちて、地面に膝をついて泣き出した。
その様子を見て、周囲がやっと安堵したところに、不意に用意された椅子に座っていたアトリーが立ち上がり、泣いている彼に向かって美しい白銀の髪を靡かせ歩き出していた。
咄嗟にアトリーを引き止めようと思ったのだが、いつものアトリーとは違う雰囲気を纏っていて、引き止めようとした手は途中で止まり、静止を促そうと口を開くも、アトリーの慈愛に溢れた表情に言葉を詰まらせた。
いつもと違う空気感を纏うアトリーはその慈愛溢れる表情で、自分を罠にはめ害そうとした犯罪者の目の前まで進み、危険を顧みず手を差し出し、愛しそうに目を細め、その顔を優しく撫で始め、獣人の彼の心情に同情し、心を砕いて慰め始めたのだ。
ゆっくり、宥めるように、優しく諭す様は、慈愛の女神が降臨し、罪深い者に許しを与えている光景、とでも言う感じだった。
そんな伝承にも残りそうな慰めを受ける彼は、アトリーの中に何かを感じたのだろう、呆然とアトリーを見つめ、優しく撫でる手を拒否する事なく受け入れ、アトリーの言葉を静かに聞いていた。
誰もが心奪われるような優しい慈愛に溢れた光景を静かに見惚れていると、急にアトリーが気を失い、後ろに倒れた、それでやっと我に帰った私達は、慌てて駆け寄ったが、倒れ込むアトリーを受け止めるのは間に合わない、そう思った時、
「「「「「アトリー!!」」」」」 「「「「「っ!!」」」」」
獅子獣人「っ!?」 ドンッ!! 「「「「うぉっ!?」」」」 ドサッ・・・・
「「「「「えっ?・・・・」」」」」 獅子獣人「・・・・???」
アトリーの目の前にいた獅子獣人の彼が護衛騎士達の拘束を振り払い、咄嗟に後ろに倒れこむアトリーを受け止めたのだ。その時、助けに入ろうと駆け出していて、それを見た者達は、あまりにも意外なことに驚いて、その場で立ち止まり固まっていた、その中でも、1番驚いていたのはアトリーを受け止めた獅子獣人、本人だ、自分でも咄嗟のことで、何故助けたのか理解できずアトリーを抱えたまま困惑しているのだ。
(・・・あれだけアトリーに殺意を向けていた彼が、真っ先にアトリーの安全を確保するとは・・・アトリーの慈愛に触れて、彼の中で何か変化でもあったのか?でも、自分でも自分でしたことに驚いているな、まだ自分でもその変化に気づいてないと、言うことか・・・)
そう推測しつつ、彼らの方に近づき声をかけた。
「すぐに息子を受けてめてくれて、ありがとう、おかげで怪我をせずに済んだ・・・」
獅子獣人「・・・っ、1番近かったから受け止めただけだっ・・・」プイッ
素直に感謝を伝えると、彼は不機嫌そうにそう言って顔を背けた。
「ふふっ、それでも感謝しているんだよ」
獅子獣人「ふ、ふん、さっさと連れていけ」
「あぁ、そうだね、本当に助かった」
不機嫌そうにしてはいるものの、だからと言って抱えているアトリーを地面に落とすわけでもなく、私に向けて差し出してきた彼は、どこか照れた様子を見せた。
(ふふっ、素直じゃないね・・・ふむ、そうだ、・・・)
「君達のこれからの処遇は母国と帝国との間で協議され決定されるだろうが、君さえ望めば我が国での奉仕活動を処罰として受け入れるように計らうよ。「なっ!?」まぁ、一つの選択肢として考えてくれたらいいさ、君達の処罰が下されるのはまだまだ時間がかかるだろうからね・・・」
敵視していたアトリーにここまで気を遣いつつも素直になれない彼を、私はなんとなく気に入り、彼のアトリーへの心の変化から何か感じるところがあったのだろうと察したこともあり、このまま彼を彼の母国と帝国が決めて処罰に従事させるだけ、と言うのも勿体無いと思ったので、一つ、彼に選択肢を提案した。
その選択肢をこっそり伝えつつ、眠っているアトリーを受け取り、近くで、警戒をしていた護衛騎士に彼を再び拘束させて、笑顔で見送った。
(アトリーが自分の腕から離れていく時のあの表情、主人に置いていかれる飼い犬のようだったな)
と、少し失礼とは思いつつもそう言う感想がぴったりの表情で、最後は名残惜しそうにアトリーを見た後、背筋を伸ばして連行されていった。
「さてはて、あとは彼次第かな?しかし、いつもの事ながら、急に眠りに落ちて驚かされるよ。この子には・・・」
シリー「ふふっ、そうねぇ、いつも急だものね、でも、気持ちよさそうに寝ている間の表情を見ていると、そんな驚きは何処かいっちゃって、つい和んで見続けちゃうわね」
「ふふっ、そうだね、寝ている間だけは年相応の顔だからね・・・ふふっ、今はどんな夢を見ているのかな?」
アトリー「うんぅ・・・ティーナちゃ・・・もふもふ・・・」むにゃむにゃ・・・
「「ふふっ・・・おやすみアトリー・・・」」
いつの間にか隣まで来ていたシリーと、自分の腕の中で気持ちよさそうに寝ているアトリーの寝顔を見ながら、ホッと心を和ませながら笑い合った・・・
その後、私は抱き抱えていたアトリーをシリーに渡し、シリーとアトリー、他の家族を先にホテルに帰らせて、自分は帝国側とともに今回の騒動の後始末をすることにした。
事後処理中、判明したことがある、今回の騒動を計画、主導したのは“聖獣“を“神獣“と崇めていたごく一部の獣人達だと思われていたが、本当は“神狼教“の連れてきた、例の“邪神教“の信者達であったことが判明、その“邪神教“の信者達は“神狼教“に乗り換えたと言う形で、自分達が開発製作した“魔道具“を持って今日の騒動の計画を“神狼教“に持ち込み、そこから“神狼教“と懇意にしていた“第二側妃派“とも繋がり、また、その人脈から獣人達とも繋がったそうだ。
そう事情聴取で聞いた時から私には違和感があった、獣人達と“第二側妃派“との関係は元々知り合い程度であったはずなのに、今回の計画では獣人達が主導権を持っていて、アトリーに強い恨みがあったように思えていたのだが、そこの所を獣人達に聞いてみると、彼らはどうやら最初は人族の、しかも長年敵対してきた帝国の王侯貴族達の誘いには乗る気はなかったそうだが、しつこく勧誘を受けて、最初に計画を立ててた“神狼教“の関係者達と会った後から、何やら気が合い、積極的に計画に乗り、アトリーに関しても、色々と情報を聞いていくにつれアトリーに対して並々ならぬ怨恨を感じてきたらしい、その自分がやらねば、といった感覚に陥りいつの間にか主導していくまでになっていたと、そして、今捕まって冷静になってみると、何故あの時あんなに積極的に取り組んでいたのか分からないぐらい、今回の計画に固執していたと証言していた。
あまりにも違和感があるその証言の中で、最も怪しいと思った部分の元である、“神狼教“の関係者にその証言に関しての話を聞いてみると、思った以上に素直に獣人達の怪しい行動の真相を話してくれた、その真相はごく最近入信してきた、元“邪神教“の教徒がほぼ壊滅状態の“神狼教“の人手不足を補うために、獣人達に度々声を掛けに行っていて、いつの間にか彼らと仲良くなって彼らを計画に引き入れていたそうだ・・・
(それは完全に洗脳の効果ではないか・・・)
先の話を聞いて真っ先に思ったのはこの感想で、この自分の感想の真相が本当にあった事なのか、確認してみる事にした。そして、確認のために意を決してその例の“元邪神教徒“の取り調べに参加してみると、これまた素直にあっさり、獣人達を洗脳をした事を認めた。
この時、このあまりにも潔い証言に、逆に不信感が募っていく私や帝国側の尋問官達の表情は、かなり訝しげで猜疑心を含んだものだっただろう。
(一体、何を企んでいるんだ??この状況でこの余裕の態度、まだ何か仕掛けでもあるのか??)
素直すぎる“元邪神教徒“に疑念を抱き、何か裏があるのではないかと思うほどのこの状況に、警戒心が高まっていくのを感じた。すると、
元邪神教徒「うふふぅ~、そんなに怖がらなくていいですよぉ~、今回はもう本当に何も仕掛けはないですからぁ~、私達は捕まったら聞かれたことに素直に答えなさいってぇ~、言われてるだけですからぁ~~うふふぅ~♪」
と、尋問部屋の椅子に座った、かなり独特な話し方をする“元邪神教徒“の女が、薄気味の悪い笑い声を出しながら、そう話しかけてくる。
「・・・誰に言われているんだ?」
元邪神教徒「うふふぅ~、それはぁ~・・・・っ!!!???あ、あがっぁ「「「ん!???」」」・・・ゴホッ、ゴボォッ、・「お、おい!大丈夫か!?」・・ぐ、ぐぉ・・・・ガッ!??」 ブシャッ!!
「「「なっ!!!??」」」
“元邪神教徒の女“話した内容に誰からかの指示であった事が分かったので、その指示を出した者の名前も素直に話すのではないか?と思った私は、すぐに指示を出した者が誰か聞いてみると、最初女は、同じように答えようとしたが、突如、息を詰まらせたように喉を抑えるようなそぶりを見せた、その行動に室内にいた誰もが驚きはしたものの、何かで喉でも詰まらせたのか?と思っていたのだが、次の瞬間、女は咳と共に血を吐き出し苦しみ出した、これはただ事じゃないと感じた尋問官が椅子から立ち上がり、女の方に駆け寄ろうとした時、苦しみが最高潮になった女が立ち上がり床に倒れ込むと同時に、顔中の穴という穴から血を吹き出し、床に転がった・・・
「っ!?誰か!!治癒術師を!!」
帝国騎士「!!??はっ!!今すぐにっ!!」 ダッ!!
その異様な光景に、少し固まっていた私だが、すぐに治癒術師を連れてくるようにと、入り口の外で警護していた帝国騎士に声をかけると、すぐにその帝国騎士は治癒術師を呼びに駆け出して行った。
その間、室内に残った私は倒れた女の様子を見ようと近づこうとしたら、一緒に来ていたカイルに止められた、代わりに尋問官がかなり警戒しながら女の顔を覗き込むと、数秒してこちらを振り返り、小さく頭を横に振った。
「死んだか・・・しかし、今のはなんだったのだ?急に人間が血を吹き出しながら死ぬなんて・・・」
と、独り言のようなこの問いに、誰も答えを持ち合わせてはいなかった・・・
その後、連れてこられた治癒術師や医師から、ちゃんと、死亡が確認され、心臓破裂による心停止が死因だと結論づけられた。
ただ、まだ気になる事があった、死因が判明したのはいいがその心臓破裂になった原因は誰も分からずじまいであった事と、この女と同時に他の尋問室や牢屋の中で、同じような症状で死亡した者達が4人いたと言う事だ、それは全てあの女と同じ“元邪神教徒“の“神狼教“の人間で、魔道具の製作に関わっていた重要人物であった事が後の調べで判明した・・・
「呪術による口封じか?だが、それにしては今回の件に関しては全て素直に話していた、それが急に指示を出した者の話になった途端、その呪術が発動したとなると、その指示出しした者は今回だけではなく他にも何か企んでいたから、それを漏らされる前に呪術で口封じしたと言うことか?」
そんな、考え事をしつつ、今日の所は宿屋に戻った。そして、宿屋に着いて、家族が集まっていると聞いた宿屋の応接室の扉を開けると、家族全員が優しく出迎えてくれた。
家族全員「「「「「お帰りなさい!!」」」」」
「あぁ、ただいま・・・」
この出迎えだけで今日の疲れが吹き飛ぶような感覚になり、体から力が抜けたのがわかった・・・・
(あぁ、帰ってきた・・・)
お疲れ様、お父さん・・・
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