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第6章 少年期〜青年期 学園6学年編
22話 “学園祭“・・・来客・・・
「ちょっ!勝手に入らないでください!困ります!!」
と、何やら食堂の入り口の方から、大きな声で誰かに注意をする声が聞こえてきた・・・
(なんだ??(・・?))
?「何故だ?ここは飲食を提供する店舗だろう?私も客だ、入ってかまわないはずだが?」
「お客様として来られるのは構わないのですが、今は、来客が多い為、店内に入るお客様の人数を制限させて頂いてます。店内に入るのは順番待ちとなっているので、こちらの列の後ろに並ばれて、順番が来るのをお待ちください」
?「何!?高貴な姫殿下にこの長い列に並べと言うのか!?」
「そう言われましても、ここに来られた方々は全員そうして頂かないと、いけない決まりですので、それに、このクラスには他の国の王族の方々がいらっしゃいますから、その関係者の方々が来られても、ちゃんと決まりを守っていらっしゃいます。なので、あなた方だけを特別待遇にする事はできません」
?「むぅ、それなら仕方ないな、分かった、この列に並べば良いのだな?」
どうやら、最初に誰かが無理矢理店内に入ろうとした所を、入り口でお客さんの列の整理や案内をしていた女子生徒が、すぐに止めに入ったようだが、ここからは姿は見えないが、相手は自分が優先されて当たり前だと言った態度で、不満そうに話していた。そんな、相手に丁寧に説明をする女子生徒、だが、その説明を聞いて納得がいかなかった、相手の従者らしき男性の怒った声が聞こえて来た。
でも、女子生徒もそんな脅しのような言葉にも怯まず、毅然とした声音でしっかりと決まり事なので、と言い切った。
そこまではっきり、他の国の王族もこの決まりに従っているのに、あなた達だけを特別待遇はできないと言われてしまっては、いつまでもゴネるのは外聞的によろしく無いと思ったのか、すぐに引き返し列の後ろに並びに行ったようだった・・・
(わぁ~、やっぱりあんなのも来るよねぇ・・・それにしても、入り口担当の彼女、よくちゃんと対応できたねぇー(・Д・))
多分、喋り方からして、平民ではなくどこかの貴族令嬢だろう、それなのに他国の王族にあそこまで言い切れる人は中々いないと感心していると・・・
天華『今の乱入者達の中に、以前街中で揉めた冒険者達がいましたよ。姫殿下って呼ばれていたのは多分、噂になってる、例の“ボレアース“の王女殿下では無いかと・・・』
(えっ!マジ!?・・・って事は、本当に僕に決闘を申し込みに来たってこと!?Σ('◉⌓◉’))
夜月『多分な、客として来てその流れで決闘を申し込もうとするつもりじゃないか?』
(うへぇー、(*´Д`*)今からちょっとカウンターから見えない場所に移動できないか、考えてみるよ・・・(*´ー`*))
ジュール『その方が良いかも~、あの子、悪気が一切なさそうだから、見つかったら面倒だと思うよ・・・』
(・・・了解( ̄▽ ̄)・・・)
飲食の衛生管理的に厨房に入るのを遠慮しているジュール達が、気配を消した状態でそのやり取りを食堂内で見ていたようで、よくその状況が見えていなかった僕に、細かな情報を提供してくれた。その情報を聞いて、ここ最近聞いた噂の件を思い出し、すぐに自分の姿を見せない方針をとる事にした僕は、近くにいたソルにその話をして相談すると、ソルが持ち場を変わってくれる事になり、僕がしていた“たこ焼き“を焼く係をしてくれることに、代わりに僕がソルが担当していた、食材が入った箱を厨房奥にある人が入れる程大きな大型冷蔵庫から、食材が足りなくなった厨房にいる調理担当の元に運搬をする仕事をする事にした。
(よし!このポジションなら、ボレアースの王女が来てもすぐに物陰に隠れる事ができるぞ!( ・∇・)皆んな!王女が来そうだったら教えて、僕はすぐに隠れるから!)
ジュール『りょーかーいー』
夜月『あぁ、向こうの気配はもう覚えているから、食堂内に入ってくる前に知らせる』
天華『でもまぁ、今はかなり遠くまで並びに行ってるので、あと数時間は食堂に入ってくる事はないと思いますよ?』
(あれ?そんなに外に人が来てるの??(・・?))
ソルと仕事を変わってもらえた僕は、厨房内の食材の在庫を確認しながら厨房の奥に進み、例のボレアース王女殿下が再度食堂に入って来そうになったら知らせて欲しいとお願いすると、ジュール達は快く承諾してくれた。
それと同時に天華の言葉で最初より人が多く並んでいる事に気づいた僕は、今回の“学園祭“はどこのクラスも気合が入っていて、見に行く場所はそれなりにあるはずなのに、このクラスのカフェに人が詰めかけている現状が意外だと思っていると、
天華『それはそうですよ。元々この“学園祭“はこの国ではそこそこ有名ですし、今回に至っては8年ぶりの飲食店の出店で、それを運営してるのが各国の王族から、そこら辺の平民まで知っている、“神々の愛し子“であるアトリーのいるクラスとなれば、かなり注目を集めますよ。なので、必然的にこのカフェに人が殺到すると言う事です』
(ま、マジかぁ・・・(*´Д`*)いっとき来ないって言うのが分かったのは嬉しいけど、まだ始まったばかりでその人の多さって・・・ね、ねぇ、今の列の長さがそのまま続いたら、用意した今日1日分の食材、夕方の閉校まで足りるかな???(*´Д`*))
ジュール達『『『あー・・・多分???、いや、どうだろう???』』』
(えっ!??何その反応!足りない感じ!?Σ('◉⌓◉’)えっ!?ガチやばめ!?お昼までは持つよね!?)
この状況は想定できていたと、天華が言うので、自分の想定が甘かった事で、仕入れた食材の在庫が心配になって、食堂の外が見えているジュール達にこの状況が続くとしたら、今日1日分は足りるのか?と聞いてみると、物凄く曖昧な答えが返ってきて、僕は並んでくれた人に料理が行き渡らないと思ってかなり焦った。
夜月『まぁまぁ、落ち着け、アトリー、1日分の食材が足りないとなっても、無くなってしまう物はどうしようもないだろう?“学園祭“は三日続くんだ、今日食べれない人が出て来たとしても、次の日に食べれるだろうさ。・・・まぁ、この三日間で食べられなかった人が出ても、それは早く来れなかった自分が悪いって事で諦めてもらうしかないがな・・・』
(うーん、まぁ、期間限定で数量限定だから仕方ないっと言えば、仕方ないんだろうけど( ´ ▽ ` )・・・なんかねぇ~、申し訳ないなぁ~って思うけど・・・まぁ、早いもん勝ちだもんなぁ・・・)
一応、食材は軽食用のメニューだけで合計一日5000食分は用意してあるのだが、ジュール達の反応からして、その在庫が足りない可能性が出てきて、料理が食べられない人が出てくると思うと、最初は申し訳ないと思っていたが、夜月の言葉は至極真っ当な物だったので、申し訳ないという思いを持ちつつも納得したのだった・・・
そうして、暫く忙しくも順調に料理が売れていく中で、嬉しい訪問者がやって来た・・・
天華『おや?・・・アトリー、珍しい人達が来ましたよ』
(ん?誰が来たの??(・・?))
天華からそう言われて、厨房奥の大型冷蔵庫から顔を出してみた。すると、
「お、アトリー、そんな所にいたのか、ちょっとこっち来いよ!」
「あれ?オルコ?どうした?今日は自分のクラスの出し物の方にいなくていいの?」
そこに居たのは2年前に、Aクラスの授業についていけなくなってBクラスに移動してしまった、“ノルテ魔王国の第2王子、オルコ・マリク・ノルテ“が、いつもの気さくな笑顔で手を上げて僕を呼んでいる姿が目に入った、クラスが変わったとしても度々交流を持っていた為、かなり気安い関係になっていた僕らは互いのクラスの出し物の把握していた。前日も廊下で偶然会って、オルコが明日の“学園祭“初日はクラスの出し物で役割が、あるからこちらに顔を出せないと聞いていたのに、何故かここに来ているのを不思議に思って、彼がいるカウンターに向かいながら聞いてみたら、彼の後ろから予想外の来客が顔を出した。
「ふふっ、お久しぶりですね。アトリー様、とても立派になられて・・・」
「本当ですね。もう私の身長と変わらないですね・・・」
「えっ!?フィエルテ王女殿下に、アンテレ王子殿下!?な、なんで2人ともここに!??」
そう、彼らは“エルフ女王国セリニデュシスの第2王女、フィエルテ・ファム・セリニデュシス王女殿下“と“エッケダークエルフ王国の第3王子、アンテレ・レクス・エッケ王子殿下“だった、2年前の帝国の“武闘大会“での騒動の一件で、母国から帰国命令があって別れの挨拶もなしに、急に学園に来なくなった、その後は全く交流が途絶えていた、元Aクラスのクラスメイト。
そんな彼らがいつの間にか2人揃って再びこの国に入国し、この学園に来ている事に、親しかったイネオス達や僕やソル、Aクラスのクラスメイト達全員が驚き、目を点にしていると、
オルコ「へへへっ、アトリーのあの驚いた顔、ここ最近じゃ珍しいぜ!」
エルフ王女「ふふっ、と言うことは作戦成功しましたわね、アンテレ♪」
ダークエルフ王子「あぁ、大成功だね!フィエルテ♪」
と、3人は自分達の企みの成功に互いに手を叩き合ってはしゃいでいる、その3人のやり取りで僕はふと違和感に気づき、
「?、えっ、ちょ、ちょっと待って、オルコは彼らが来るって知ってたって事!?」
こう、オルコに聞いたら、
オルコ「おう!むしろ呼んだのは俺だっ!」
と、悪びれもなく楽しそうにそう返してきたオルコ。
「・・・はぁー・・・そんな事してたなんて・・・ん?と言う事は、オルコ、前々から2人と連絡とっていたの?」
オルコ「あぁ、そうだ。2人は俺との手紙のやり取りは許されていたからな・・・」
「・・・そうか・・・」
(やっぱり、帝国での一件で2人は強制帰国だけではなく、僕との交流まで禁止されてしまっていたんだな・・・僕が完全に神と交流があり、この世界の神々以外を崇める存在を排除しようとしていると思われて、警戒されたんだろうなぁ(*´Д`*)・・・どおりで、彼らに手紙を書いても返事が返ってこなかったわけだよ・・・)
天華『予想通りでしたね・・・』
彼らが強制帰国した後、暫くの間、僕は彼らと連絡を取ろうと手紙を出していた、だが、一向に返事が来ず、当時その意味を色々と予想していた結果、最も有力であろうと思われていた予想が当たっていたわけだが、オルコと手紙のやり取りをしていた事だけは予想外であった。
(うん、だね。その点、オルコは神々を敬ってはいるが、実力主義思想が強く、神々を妄信的に敬うことがない魔王国の王子だったから、エルフ種の警戒の範囲外として彼らとの手紙のやり取りを許されたんだろうなぁ・・・)
夜月『あの3人は長い間行動を共にしていて、仲が良いのも知られていただろうからな、アトリーと普通に話すようになったのは、彼らがいなくなる一年ほど前からだったからな、それも知られていたんだろうさ・・・しかし、魔王国の王子とアトリーは交流が深かったが、一度も手紙のやり取りの件を彼から聞かなかったな?』
(あー、僕達にそれを言わなかったのは、彼と僕が仲がいい事をエルフ種の大人に勘づかれるのを避ける為だったんだろうね、気づかれるとオルコも手紙のやり取りをできなくなる可能性があったから…、それに、それを僕達に言っても、僕達が直接やりとりをできる訳じゃないから、悲しませるだけだってわかってたからじゃない?オルコの側近さんにそう言う所を気遣ってくれる人がいるし(*´ー`*)・・・)
夜月『あぁ、あの人族の・・・』
(しかし、彼らが来れるかどうかその時になるまでオルコも分からなかったからだろうけど、こんなサプライズをしてくれているなんて、やってくれるね、オルコ♪( ´∀`))
今回の急な彼らの登場もオルコの提案だと聞いてため息が出たけど、オルコが手紙のやり取りの件を僕達に言わなかった理由も、彼らが来ると知らせなかった理由も少し考えてみればすぐにわかった僕的には、かなり嬉しいサプライズであった・・・
オルコ「・・・すまんな、アトリー・・・」
「ううん、気にしてないよ。むしろ、ありがとう、オルコ・・・」
申し訳なさそうに謝るオルコに僕は感謝を込めて笑い返した。その際に、近くにいた他の招待客達が倒れたのはご愛嬌って事で・・・
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