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第6章 少年期〜青年期 学園6学年編
33話 “学園祭“・・・ハッキリ、キッパリ・・・
はい、どうも、僕です・・・今、ちょこーっと大変な事になってます・・・
騒ぎの始まりは朝の食堂入りから始まった・・・
徒歩で学園内に入って、予定通り、出店場所の食堂に向かっている最中にそれは起こった。
僕達は招待客が入って来る時間前に、様々な仕込みを行うため、クラスの教室に寄らずに直接食堂に向かっていると、食堂が入っている“一般飲食棟“、一般市民の生徒達が主に使用する食堂やカフェ、テイクアウト専用の飲食のお店などが設置されている建物の前で、会いたくなかった人達と偶然遭遇、いや、会いたくなかった人、“ボレアース“の王女殿下達に待ち伏せされていた。
その時、僕はそろそろ目的地に着くと思って“隠蔽のスキル“を解き、姿を現したまま歩いていたのが仇となり、“一般飲食棟“の建物入り口付近で待ち伏せていた“ボレアース“の王女殿下と、その取り巻きの貴族冒険者達に、その建物の入り口を塞がれる形で相対してしまったのだ・・・
ボレアース王女「やっと会えましたね!婿候補殿!!私は“ボレアース剣聖国王家の第1王女、フェリシア・ボレアース・バシレウス“!剣士資格特1級の資格を持つ者として、力試しの為、貴方に決闘を申し込ませて頂く!!」
と、互いに存在をしていたとしても、初めて対面するから自己紹介するかと思ったら、高らかにそう宣言してきた。
「「「「「っ!!??」」」」」
あまりにも唐突な宣言に全員の表情が目が点といった感じになって、言葉を失った・・・訳ではなく、今、この王女殿下が急に出てきたことに皆んなは驚き、すぐさま警戒体制に入った。
何故なら、この王女殿下が僕達の目の前に立ちはだかるまで、一切気配がなかったからである。
(ついさっき、学園の正面入り口ではちゃんと彼女達の気配があったし、鉢合わせるかもって思って周囲を警戒しながらここまで来て、周囲に僕に突撃してきそうな人が居ないって確認したから“隠蔽スキル“を解除したのに、急に現れるなんて、どう言うことだ?(・・?)・・・王女含めた彼らはこんなに“隠蔽スキル“が高かったのか?そんな感じは全然しなかったんだけど?昨日は食堂の入り口付近で気配丸出しで、僕の出待ちしていたし、急に“スキル“の練度が上がるなんて事あり得るのか?・・・いや、待てよ?もしかして、魔道具か?気配を消す事ができる魔道具を使用したのなら納得はできるが・・・)
ジュール『それだけじゃないよ。この人、匂いも薄い、ここまできてやっと匂いがわかる、匂い消しの魔道具か強力な消臭剤を使ってるよ・・・』
(そう言うことか・・・確かに、ジュールが気づかないはずないもんね・・・てか、もしかして、彼女達が朝から街に出ていたのって、この魔道具を購入しに出てたのか?学園内にそんな物売ってないし、昨日は闘技場であんな騒動起こしたとして、その日1日は反省のために寮で謹慎させられていたはずだから(*´ー`*)・・・しかし、どうしたもんか・・・この決闘って申し込まれてもこっちが了承しなければ良いんだよね?(・・?))
天華『そうですね。このまま無視しても良いですけど、かなり人目も集めてしまってますから、キッパリお断りした方が色々と今後のためになるか思います』
(あーね、そうしよう・・・)
突然の登場に警戒心マックス状態になったソルやイネオス達に囲まれつつ、思考をめぐらした結果、王女が朝早くから僕らをあざむこほど強力な気配を消したり、匂いを消すことのできる魔道具を仕入れてきて、僕が朝早くから確実に通る場所で待ち伏せし、僕が油断してたところで決闘を申し込んできたのだろうと推測。
それに、このような場所で決闘を申し込まれてしまって、他の人達の視線も集めてしまい、ここから無視して逃げるのはかなり体裁が悪いし、何かしらの明確な答えを返さないと、この後もしつこく突っかかってきそうだと天華が言うので、僕はその方針に素直に従うことにした。
「お断りします」
ボレアース王女達「「「「「・・・は???」」」」」
貴族冒険者 男1「・・・な、い、今なんと??」
「その決闘の申し込みをお断りします。と、言ったのです」
キッパリ、ハッキリ、“「お断りします」“と言ったのに、言葉が理解できなかったのか、王女の取り巻きの一人の貴族冒険者の男が、再度、僕に答えを求めてきたので、これまたキッパリ、ハッキリ、“お断り“と返すと、
貴族冒険者 男2「な、何故です!!??決闘を断るなど・・・」
貴族冒険者 女1「あ、ありえない・・・」
貴族冒険者 男3「姫殿下の力試しの決闘の申し込みを断るとは、貴殿、それでも男か?・・・」
貴族冒険者 女2「こんな名誉な事はないのに・・・」
貴族冒険者 女3「姫殿下と婚約できる機会かもしれないのに、それを断るなんて・・・もしかして、“婚約腕試し“を知らない???」
相当なショックだったのか、王女はフリーズ、取り巻きの貴族冒険者達は相当あり得ないと思ったのか、何やらぶつぶつと言っている。
(うん?“婚約腕試し“???って、何じゃそりゃ???(・・?))
「“婚約腕試し“???」
リリ嬢「ア、アトリー様、その、“婚約腕試し“とは、“ボレアース剣聖国“国内で一般的に行われている婚約前の腕試しの事です。彼の国は身分問わず男女共に剣術を嗜む事が一般的で、その剣術の腕が認められる事を誉としています。そんな国民性であるがため、婚姻においても、剣術の力量が高い者を伴侶に選ぶ傾向にあります。その為に王侯貴族間では婚約を結ぶ前に、互いの力量を図り、その力量に互いが納得した場合婚約を結ぶのが普通だそうで、政略的な婚約でも、それは必ず行われるぐらい、向こうの国では常識のようです。
あと、王族の女性達は特に、自分が認め、自身より強い者にしか嫁がないと言う事で有名でして、王女殿下が学園に留学に来られた当初に、ご自身で自分を負かす事ができた者としか婚約を結ばない、と公言なさってました。その言葉を聞いた男性達が次々王女殿下に挑み、敗退していったのですが・・・」
聞き慣れない言葉がつい、口から漏れて頭を傾げたら、すぐ隣にいたリリ嬢が解説してくれた。
「あー・・・、その話、聞いた事ないな・・・」
(いやー、聞いた事はあるかもしれんが、全く興味なさすぎて忘れた可能性が“大“だな(・∀・)・・・てか、“ボレアース“には脳筋しかおらんのか?(・Д・))
夜月『通常通りだな』
リリ嬢が聞いた事なかったですか?と言いたげな表情で見てきたけど、僕は全くもって興味ゼロで記憶にすら残っていなかった事を脳内で呟くと、夜月に呆れられたようにそう言われてしまい、僕はそっと王女殿下から視線を逸らした・・・
ソル「リリ嬢、仕方ないですよ。アトリー様は自分が関わる必要がなく、興味もないものはご自身の記憶から抹消なさってしまいますから・・・」
(あ、この言い方だと、ソルが一度僕に話したってことね・・・マジすんませんm(_ _)m)
イネオス「ですね・・・」
リリ嬢「そうでした・・・」
ベイサン「まぁ、実際、今まで接触がなかったですから、忘れてしまうのは仕方ないかと・・・」
へティ「もうベイサンたら、アトリー様は本当に必要が無かったからすぐにお忘れになられたんですわ、ねっ、アトリー様♪」
「っ、そうせめないでくれよ。忘れてしまったのはすまないと思うけど、もし覚えていたとしても、答えは変わらないよ。王女殿下と決闘する理由がない」
貴族冒険者達「「「「「なっ!!」」」」」
僕の返答にソルが呆れたような諦めたような感じで、いつもの事という感じでいうと、イネオスやリリ嬢は“そうだった“見たいな反応で、ベイサンは何とか僕を庇おうとしてくれてが、それに続いたヘティは僕を庇おうとしたのか、相手を煽ったのか分からない言い方で僕の方を振り向き同意を求めてきた。
困った人を見る目や、どんまい見たいな視線、また何かを期待してるのか褒めて欲しいのか分からない視線が集まった僕は、いたたまれなくなってしまい正直に今の話を忘れていた事を謝りつつも、決闘に関する答えは変わらなかっただろうと相手に告げると、王女は再度目を大きく広げて驚きの表情をしていたが、取り巻きの貴族冒険者達は自分達の敬愛する王女を蔑ろにされたと感じたのか、一気に怒気を纏わせ今にも武器を構えそうな空気になった。
(・・・まぁ、怒るか、結構慕われてるみたいだし、この王女様、あれだ、みんなの妹感覚なのかね?(*´ー`*)・・・でも、ここでの乱闘はいただけないかな・・・)
「・・・ここで、武器を構えると、すぐさま警備が飛んできて、あなた方は外に出されてしまいますよ。それに、そんな事をすると、あなた方の大事な王女殿下の評判が落ちてしまいますが、それでも良いのなら、どうぞ、ここでかかって来てください」
貴族冒険者達「「「「「っ!!!?」」」」」 「き、貴様・・・」 「姫殿下に対して、なんて失礼な・・・」
失礼なのはどちらなんだ?とは思わなくはないが、まだ、ショックが抜けきれない王女殿下の顔をジッと見つめて、“どうするつもりか?“と見ていると、
ボレアース王女「・・・っ!?・・・み、皆、今は、引こう、婿候補殿、また後で出直す、それまでに決闘の事を考え直していただきたい」
「・・・答えは変わらないと思いますよ。それと、僕は君の婿候補になった覚えはありません」
貴族冒険者達「「「「「むっ!!」」」」」
ボレアース王女「っ、必ずまた来る!!」
僕に見られている事に気づいた王女は急に顔を真っ赤にさせて、再度決闘を申し込みに来ると言い出した、僕はさっきと同じようにキッパリ、ハッキリ、お断りと意思表明すると、また、取り巻き達が怒気を纏ったが、王女は彼らをの腕を引き、また来ると言い残して足早にこの場から去っていった・・・
「もう来ないで良いのに・・・」
ソル「・・・はぁ・・・また面倒な人に気に入られてしまったようですね・・・」
イネオス「あれだけ分かりやすいのに、気づいてないんだろうな・・・」
リリ嬢「アトリー様って、本当に興味のない事に関しては鈍いんですね・・・」
ヘティ「そこがまたアトリー様らしくて良いんですわ♪」
ベイサン「またしばらく周囲が賑やかになりそうだな・・・」
ジュール『また一人落ちちゃったねぇ』
雪花『あれだけ見つめられたら誰でも落ちますって』
春雷『あれでわざとではないからタチが悪いんですよね・・・』
天華『しかし、どうしてこんなに鈍いんでしょうかねぇ・・・』
夜月『もともと、そういう事を意識してないからじゃないか?』
「もう、どいうこと!?何か言いたい事があるんなら、ハッキリ言ってよ!」
「「「「「・・・いえ、何もないです」」」」」 『『『『『何でもないです』』』』』
去って行った王女殿下を見送っていると、皆んなが何か言いたげな顔でコソコソと囁きあっていたので、自分に言いたい事があるなら言って欲しいと言っても、結局は何も言わずに終わってしまって、僕はなんかモヤモヤしました。
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