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4・お菓子がきらいなおかしな姉弟

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 森の中でパンの切れ端を見つけたならだいたいお話の予想はついた。……ということは、お菓子の家もあるのかな。森の奥に進むと、おそらく姉弟らしき子供がいた。女の子は赤いバンダナ、男の子は青いバンダナを頭にそれぞれつけていた。(お料理するとかにつけるやつですよ。)
 道に迷っていたのかはわからないけど辺りを見回していた男の子がこちらに気付いた。
「姉ちゃん!誰かいる!こいつ追っ手か!?」
 焦ったようにこちらを指差す男の子。
「いいえ、この人じゃないわ。きっと私たちみたいに迷った人よ。」
「そうやっていつも都合がいいように考えてるんだな。呑気なもんだな。」
「あいにく迷ったわけじゃないの。声が聞こえたから、誰かいるのかなって…」
 仲が良いわけじゃなさそうだけど…この男の子はどっかの黒猫さんみたい。
「そうなの…アレンが失礼をしてごめんなさい。ずっとお腹が空いているの。だから、カリカリしちゃてるみたいで…」
「…!じゃあ、このお菓子をあげる!少しだけど、ずっと空いているよりいいから…!」
 甘いものは子供が何よりも好きなもの。お腹が空いているならなおさら欲しい……大半は。2人は目を大きく見開き何か物理的でない精神的な恐怖を感じたかのように取り乱した。
「嫌だっ!そんなもの嫌いだ!」
「早くしまって!!」
 突如2人がポケットに入っていたらしいナイフを握りしめてこちらに向けてきた。
 わけがわからないままカゴの中にしまうと、少し落ち着いたようだった。

 何も喋らないままに三人で森の奥に進んでいった。少し先に開けた場所があり、泉が湧いていた。なんとも神秘的な場所で、そこで休憩をした。男の子は小鳥と遊んでいた。
「ごめんなさい。私たちは、お菓子の国からずっと逃げてきたの。お菓子の宮殿っていう場所があるんですけど、街の子供がみんなお城をたべていたの。」
「そのお城…お菓子でできているの?」
「まあ、勘がいいのね。」
 だいたい予想がつくので。でも、お菓子の家じゃないんだ。
「美味しそうだったから、私たちも交ざって食べたの。暫くして、宮殿の主が出てきたの。誰が食べたって聞いてきたの。そしたら一緒に食べていた子たちがそろって私たちの方を指差したの。もちろん違うって、みんなも食べたって言ったのに……誰1人聞いてくれなかった。」
「だからここまで逃げてお菓子を食べないって決めたんだ。」
 そう素っ気なく男の子が言った。
「でも何も食べないとお腹が空くから、木の実を探していたの。パンはもう無くなっちゃったから。でも街はお菓子の匂いがするところもあるから行けないんだ。」
 そっか…よし。
「じゃあ、わたしが何か探してくる。2人はここで待っていて!」
「え…でも………」
「いいの!あ、あなたたちの名前は……」
「わたしはエレン」と、赤い女の子。
「……アレン」と、青い男の子が言った。

 お城を出てきた時に比べれば、もう暗くなっていた。木の実を届けたら帰ろう。そう考えていると
「あ!おいしそう……!」
 真っ赤に熟れたリンゴがなった木が森をつくっていた。いくつか採ろうとしたその時。
「誰……わたしの森に勝手に入らないで………!」
 強い口調でどこからか声が聞こえてきた。気がつくと、リンゴを採ろうと上げていた手が下がらなくなっていた。
「!?……なにこれっ……!?」
 森の奥から声の主であろう人影が出てきた。その姿は………





 「毒リンゴは誰にもあげないよ」
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