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5話目!桜の章 恋情フォルティッシモ!
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「それで、私たちはなぜ呼ばれたのでしょうか」
白さんと銀さんは相変わらず膝枕をして、されての状態のまま、盛り上がる三人を他所に、冷静に桜にそう聞いた。
「はぁ? さっきの話聞いてなかったの?」
信じられないとでも言うかのように、八の字に眉を下げて悪態をつく桜に、白さんは狐面の下で多分なんとも言えない顔をしていたと思う。
「聞いてたよ。まさかとは思うけど――」
「そうそう! そのまさか!」
「げー」
三人は何も言わなくても話が通じあっているみたいで、主語もなにもなくどんどん話が進んでいく。
「えっと、話が見えないんだけど……」
僕が恐る恐るそう言うと、桜はニコニコしたまま白さんの隣に座って、彼女の肩を抱いた。
「ダンスの音楽、白姉たちにも手伝って貰おうと思って! ほら、楽器が王子とあたしとアンタの三人だけじゃ足りないでしょ?」
「あ、なるほど……――って、えっ!?」
ついうっかり納得しかけたけど、楽器を弾く中に僕も混じってる!?
「いやいやいや! 待って待って待って! 僕、楽器とか弾けないんだけど!? ましてや踊り子とかが踊るのって民族的な音楽でしょ!? 僕、民族楽器なんか……!」
「大丈夫大丈夫。魔法でアンタの手が勝手に動くようにちょちょっと改造してあげるから。アンタはダラブッカね」
「えっ!? えっ!? ダ!? 何それ!?」
僕は意味もわからず、桜に適当にあしらわれて、混乱したまま放置されてしまった。
「王子は何が弾けんの?」
「私はウードが弾ける。幼い頃から弾いていたし、そこら辺の奴よりは弾ける筈だ」
「OKOK。じゃあアタシはバイオリンで~、白姉はカーヌーン。銀兄はー……ネイでいっか!」
「いっかって何だよ、いっかって。オマケみたいに……」
「テヘッ☆」
不機嫌そうにする銀さんに対して、 舌を出して誤魔化す桜。かと言って銀さんは別段気にしているわけでもないようで、ため息を吐いて、白さんの膝の上で寝返りを打った。
「はぁ……別に良いけど」
「じゃあ、担当楽器も決まったところで、昼までに向けて選曲と猛特訓をするわよ! よく寝たから睡眠はなしよ! さー頑張っていこー!」
桜の気合いとは裏腹に、僕はよくわからない単語だらけでちんぷんかんぷんでついていけなかったが、他の人はみんな理解しているようで、「おー!」と呼応していた。僕だけ置いてけぼり……。
しかし、楽曲を決めて、練習が始まってから、桜の言っていたことがよくわかった。桜と白さん、銀さんはそれぞれの楽器を象った、光のガラスのようなもので楽器を形成した。僕にダラブッカという太鼓のような、手で叩く楽器が渡された。王子はギターに似た形のボディがしずく型の弦楽器ウード。白さんは琴のような見た目をした楽器カーヌーン。銀さんは長細い縦笛ネイ。桜はバイオリン。これらで演奏すること。そして、僕は桜に額に指を突きつけられた。そこから光が溢れ出し、みるみるうちに、僕の体に溶け込んでいく。前に銀さんに身体能力を向上してもらって、銀さんと同じように体が勝手に動くようになったように、楽器をどう叩けば良いのか、どんなリズムで叩けば良いのか、手に取るようにわかるようになり、自然と体が勝手に動くのだ。楽曲のメロディも自然と頭に流れ込み、昔から知っていた曲のように鮮明にわかるのだ。
「僕、練習いらないな……」
ボソッとそう呟いたら、桜が「だめだめー!」と、僕の鼻先に指を突きつけた。
「楽器の弾き方、楽譜は頭に入って自然と手も動くようにしてあるけど、気持ちを込めることはアンタにしかできないんだから、気持ちを乗せるように練習するのよー!」
「あ、はい……」
「さ、練習練習ー」
楽器を弾いたことがほとんど無い僕にとぅて、打楽器にどう気持ちを込めたら良いのかわからないが、とにかく二人のために頑張ることにした。
楽曲はカマルさんの得意なダンスの曲にして、少しアレンジを加えたものだ。
カマルさんは得意なダンスとは言え、踊り方の表現の仕方など、細かいところまで見直して、桜に相談したり、全身鏡で自分と向き合いながら微調整していた。
王子もカマルさんのダンスに少しでも見合うように必死で練習している。納得いかないところは何度も練習を繰り返し、額には汗が滲んでいた。
白さんと銀さんは狐面の下でどうなってるかわからないけれど、そつ無く楽器を演奏している。この人達、日頃から色んな楽器演奏して歌ってるけど、ほんとにどんな楽器でも演奏できるんだな。僕なんか楽器の名前すら初めて聞いたものなのに。僕は密かに感心した。
そして、すぐに日は昇り、すぐに昼はやってきた。
「さ、行くわよ!」
カマルさんは踊り続けていたために体力を消耗していたが、白さんが癒しの魔法を彼女にかけていて、すぐに万全の状態まで持ち直した。カマルさんも王子もたった数時間の練習ではあるものの、自信に満ちた表情をしており、その背中が頼もしく見えた。
「今頃、王子がいなくなって城はてんやわんやしてんだろうけど、殴り込みと行こうじゃないの!」」
白さんと銀さんは相変わらず膝枕をして、されての状態のまま、盛り上がる三人を他所に、冷静に桜にそう聞いた。
「はぁ? さっきの話聞いてなかったの?」
信じられないとでも言うかのように、八の字に眉を下げて悪態をつく桜に、白さんは狐面の下で多分なんとも言えない顔をしていたと思う。
「聞いてたよ。まさかとは思うけど――」
「そうそう! そのまさか!」
「げー」
三人は何も言わなくても話が通じあっているみたいで、主語もなにもなくどんどん話が進んでいく。
「えっと、話が見えないんだけど……」
僕が恐る恐るそう言うと、桜はニコニコしたまま白さんの隣に座って、彼女の肩を抱いた。
「ダンスの音楽、白姉たちにも手伝って貰おうと思って! ほら、楽器が王子とあたしとアンタの三人だけじゃ足りないでしょ?」
「あ、なるほど……――って、えっ!?」
ついうっかり納得しかけたけど、楽器を弾く中に僕も混じってる!?
「いやいやいや! 待って待って待って! 僕、楽器とか弾けないんだけど!? ましてや踊り子とかが踊るのって民族的な音楽でしょ!? 僕、民族楽器なんか……!」
「大丈夫大丈夫。魔法でアンタの手が勝手に動くようにちょちょっと改造してあげるから。アンタはダラブッカね」
「えっ!? えっ!? ダ!? 何それ!?」
僕は意味もわからず、桜に適当にあしらわれて、混乱したまま放置されてしまった。
「王子は何が弾けんの?」
「私はウードが弾ける。幼い頃から弾いていたし、そこら辺の奴よりは弾ける筈だ」
「OKOK。じゃあアタシはバイオリンで~、白姉はカーヌーン。銀兄はー……ネイでいっか!」
「いっかって何だよ、いっかって。オマケみたいに……」
「テヘッ☆」
不機嫌そうにする銀さんに対して、 舌を出して誤魔化す桜。かと言って銀さんは別段気にしているわけでもないようで、ため息を吐いて、白さんの膝の上で寝返りを打った。
「はぁ……別に良いけど」
「じゃあ、担当楽器も決まったところで、昼までに向けて選曲と猛特訓をするわよ! よく寝たから睡眠はなしよ! さー頑張っていこー!」
桜の気合いとは裏腹に、僕はよくわからない単語だらけでちんぷんかんぷんでついていけなかったが、他の人はみんな理解しているようで、「おー!」と呼応していた。僕だけ置いてけぼり……。
しかし、楽曲を決めて、練習が始まってから、桜の言っていたことがよくわかった。桜と白さん、銀さんはそれぞれの楽器を象った、光のガラスのようなもので楽器を形成した。僕にダラブッカという太鼓のような、手で叩く楽器が渡された。王子はギターに似た形のボディがしずく型の弦楽器ウード。白さんは琴のような見た目をした楽器カーヌーン。銀さんは長細い縦笛ネイ。桜はバイオリン。これらで演奏すること。そして、僕は桜に額に指を突きつけられた。そこから光が溢れ出し、みるみるうちに、僕の体に溶け込んでいく。前に銀さんに身体能力を向上してもらって、銀さんと同じように体が勝手に動くようになったように、楽器をどう叩けば良いのか、どんなリズムで叩けば良いのか、手に取るようにわかるようになり、自然と体が勝手に動くのだ。楽曲のメロディも自然と頭に流れ込み、昔から知っていた曲のように鮮明にわかるのだ。
「僕、練習いらないな……」
ボソッとそう呟いたら、桜が「だめだめー!」と、僕の鼻先に指を突きつけた。
「楽器の弾き方、楽譜は頭に入って自然と手も動くようにしてあるけど、気持ちを込めることはアンタにしかできないんだから、気持ちを乗せるように練習するのよー!」
「あ、はい……」
「さ、練習練習ー」
楽器を弾いたことがほとんど無い僕にとぅて、打楽器にどう気持ちを込めたら良いのかわからないが、とにかく二人のために頑張ることにした。
楽曲はカマルさんの得意なダンスの曲にして、少しアレンジを加えたものだ。
カマルさんは得意なダンスとは言え、踊り方の表現の仕方など、細かいところまで見直して、桜に相談したり、全身鏡で自分と向き合いながら微調整していた。
王子もカマルさんのダンスに少しでも見合うように必死で練習している。納得いかないところは何度も練習を繰り返し、額には汗が滲んでいた。
白さんと銀さんは狐面の下でどうなってるかわからないけれど、そつ無く楽器を演奏している。この人達、日頃から色んな楽器演奏して歌ってるけど、ほんとにどんな楽器でも演奏できるんだな。僕なんか楽器の名前すら初めて聞いたものなのに。僕は密かに感心した。
そして、すぐに日は昇り、すぐに昼はやってきた。
「さ、行くわよ!」
カマルさんは踊り続けていたために体力を消耗していたが、白さんが癒しの魔法を彼女にかけていて、すぐに万全の状態まで持ち直した。カマルさんも王子もたった数時間の練習ではあるものの、自信に満ちた表情をしており、その背中が頼もしく見えた。
「今頃、王子がいなくなって城はてんやわんやしてんだろうけど、殴り込みと行こうじゃないの!」」
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