神様のお導き

ヤマト

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6話目!黒乃の章 記憶の足跡

6-11

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 僕らは少女と別れ、本来の目的であるランニングに戻った。
「今日は寄り道長かったから、スピード上げて走り込みすんぞ~」
「えぇ!? お手柔らかにお願いします……。――っていうか、何であの時どついたの?」
 僕は黒乃の横を走りながら、ずっと思っていた疑問を聞いた。
「そらアレだよ。お前が選択したら、俺が手伝ってやるっつったのに、お前俺の力信じてねぇで、あの時できるって言わなかったじゃねぇか」
「あっ」
 僕は黒乃の言葉に凍りついた。そう言えばまそうだ。僕はあのとき、本当にそんなこと出来るのかわからなくて言い淀んでしまった。とても申し訳なく思って、無言で項垂れていると、黒乃はガハハハハハハと大きく口を開けて笑った。
「ま、お前もまだまだ俺らを理解してないってことだな」
「うぅ、すいません……」
「なーに謝ってんだよ! これからどんどん知ってけ! お人好しっ」
 黒乃は別段気にした様子もなく、僕の背中を笑いながら叩いた。
 確かに僕はまだまだ針山家のみんなを知っているわけではなさそうだ。少し知った気でいた自分が恥ずかしい。
 僕らは日が暮れそうになる中、何故かキャンプファイヤーまでして登山することとなったのだった。




 それから数日後。
 リリーはあれからすっかり立ち直り、家の前の花壇に水をやっていた。すると、リリーの傍に蝶々が飛んできて、ヒラヒラと舞う姿を目で追っていると、リリーの目に真っ青な空が飛び込んできた。そして、リリーはその空を見て目を見開く。それは、空の上に浮かんだ猫のような形をした雲。その猫は丸い輪っかのようなものを咥えているようにも見えた。
「これって……!」
 ――きっと、あの人達がミヤに私のゴムを届けてくれたんだ! あの人たち、不思議な人だった。あれは、霊能力者でも異能者でもなんでもない――もしかしたら、神様だったのかもしれない。
 リリーは花に水をやり終えると、ホースの蛇口を止めて、ホースを綺麗に巻いてしまった。
 そして、口の両側に手を当てて、空に向かって叫ぶ。
「神様ありがとうーーーーー!!! ミヤ、大好きだよーーーーー!!!」



 それから数年後、彼女は動物の保護活動をしながら、獣医の仕事をし、たくさんの動物たちの命を救ったのはまた別の話。
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