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6.5話目! 十三神巡り
6.5-16 ヴィータ編
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「さて! 拓斗さん!」
「はい! なんでありますか!? アキラ隊長!」
「次に向かう方の事ですが!」
「またまた何かあるのですかな!?」
「えぇ、めちゃくちゃに厄介です!!!」
アキラくんがビックリマーク三個もつけた!!! 僕も驚いてビックリマークを三個つけてしまう。
「次は最後の属性、生命。ヴィータさんの所です」
「ヴィータさん」
「彼女は……とにかくド変態です」
「変態……」
「そして、彼女の興味無い人に対する扱いはわりと酷いです」
「ほほう……」
「良いですか、優輝さんを思い浮かべてください」
「優輝さん……」
「彼を女性にして下さい」
「優輝さんを女性に……」
「そして、変態要素を加えてください」
「んん……?」
「それがヴィータさんです」
「お、おう……?」
なんかよくわからないけど、アキラくんがとてつもなく引いていることだけはわかる。
「正直僕もあまり関わり合いになりたくありません。彼女は根っからの変態で、優輝さん同様、白さんの事が好きです。きっと白さんには変人変態を引きつける何かがあるんでしょう」
なんか凄い深刻そうな顔して説明してくれてるけど、アキラくん、何気にサラッと優輝さんのこと変人扱いしてるな……?
「気を引き締めて参りましょう!」
「あ、うん、了解」
僕は嫌そうな顔をしながら敵地? へと赴く彼の背を追い掛けた。
不思議な光の粒子を放つ木々が生い茂る中、その小屋のような建物はあった。小屋と呼ぶには不思議な形で、まるで童話に出てくるような植物そのもので造られた家の様だった。この家は現代的な技術のベルは無いようで、ドアの右上に繋がれているベルの紐を引っ張って揺らし、チリンチリンと鳴らすものであった。ベルを鳴らすと、ドタドタと慌ただしい音がドアの奥から聞こえてくる。スパさんのデジャブを感じる。そして、ドアが勢い良く放たれて、そこから一人の華奢な女性の姿が現れた。
それは綺麗にお化粧をして、髪の毛も毛先まで丁寧に手入れした気合いの入った身だしなみ。服装も何故か豪華なドレスを身に纏い、まるでパーティー会場にでも行くかのようだった。
「白!」
意気揚々として発せられた名は別人の名前。彼女はその名の人物に会うことを楽しみにしていたようで、目を爛々と輝かせていた。が、その目に宿る光は一瞬にして失われることとなる。
「チッ」
僕らを見るなり、彼女は忌々しそうに舌打ちをし、僕らに唾を吐き捨てた。
「なんだ、白じゃないのかよ」
一気に不機嫌になった彼女は直ぐにドアを閉めそうになる。けれど、アキラくんがガッとドアを手で掴み、それをギリギリで阻止する。
「っこんの、馬鹿力っ!」
そういえばアキラくんは見た目の割にかなりチカラがあるのだった。華奢な彼女の細腕では、アキラくんの力を押し返すことは出来ず、ドアを閉めるのを諦めて渋々ドアから手を離すのだった。
「白じゃないならさっさと帰れ!」
彼女は口を開くなり罵声に怒声。どうしても白さんが良かったらしい。
「あーあ! そんなこと言って良いんですかねぇ~」
「な、何よ!?」
「用件が済んだら、この白さんを盗み撮りした写真をあげようと思っていたのになぁ~」
アキラくんは菓子折の袋の中から一枚の写真を取り出した。それは、白さんがうたた寝している無防備な姿の写真でいつ撮ったかわからないものだった。
「アキラくん、それ……」
「しっ。これは優輝さんの隠しコレクションアルバムから盗んできたものなんです」
「えっ!? それって良いの!? ってか優輝さん何やってんの!?」
「今頃優輝さんは血眼でこの写真を探しているでしょうが、そんなこと知ったこっちゃありません。僕はさっさとこの任務を終えて、家に帰って本を読みながらコーヒーを飲むことの方が大事です!」
あ、アキラくん……! 確かに仕事終わりの趣味の時間は大事だよね! でも人のもの盗むのはどうかと思うよ! 人のこと隠し撮りするのもどうかと思うけどね!
しかし、その写真は彼女には効果覿面であったらしく、彼女は語彙力を喪失しながら「あ~」だの「う~」だの言いながら、その写真を取ろうと手を伸ばす。けれど、その写真が取れそうなところで!アキラくんは写真を上へ上へと逃がし、触らせてくれない。
「欲しいですか?」
「ほしぃ~ほしぃ~」
まるで餌を前にした空腹の魔物……。
「では、僕たちの用事を終わらせることに付き合ってくれますか?」
「つきぁぅーつきぁぅー」
「よろしい。では、僕らの用件が済んだ後にこの写真は差し上げますね」
「ぅー! ぅー!」
なんだろう。神様とは思えない醜い光景。僕は何も見なかった。そういうことにしておこう。
気を取り直して、僕らは彼女に菓子折を渡した。彼女は菓子折りを受け取り部屋の中の適当な場所に置いてから、また家の前に出て来てくれた。
「紹介します。彼は拓斗さん。我が家の家政夫です」
「よろしくお願いします」
「ふーん。アンタが噂のね~。ふーん?」
彼女は僕のことを上から下まで舐めるように見つめた。僕は居心地が悪くなり、思わず聞き返す。
「な、なんですか」
「アンタ、ニンゲン風情のクセに白と同じ屋根の下で過ごせるからって調子乗るんじゃないわよ!」
「乗ってません!」
「白が同じ屋根の下にいるってのに魅力を感じねぇだとー!?」
「どうしてそうなるんですかー!」
だ、ダメだ! この人はスパさんとはまた違った次元で話が通じない!!! 僕は目でアキラくんに助けを求めた。
「どうどう。白さんの写真が欲しくないんですか!?」
「ほしぃ~ほしぃ~」
「よろしい」
アキラくんは直ぐに例の写真を仄めかして、彼女の手網を握っていた。ブロマイド、恐るべし。
「拓斗さん、先程も説明しましたが、彼女は生命の神、ヴィータ。一応覚えておいて下さい」
「ふん。ヴィータよ。一応ヨロシク」
一応のところを強調されながらも、なんとか互いの自己紹介は終わった。
「さ、僕らも忙しいので早めに質問終わらせましょう」
「そうね、早くその写真欲しいしね」
「…………」
アキラくんはヴィータさんのセリフをスルーして、いつも通り質問を始めた。
「では、体調はお変わりないですか?」
「へーきよ。いつも通りフツー」
「街や人々に変化は無いですか?」
「ないわよ。白以外の生き物にキョーミなーし!」
「……そうですか。ではこれ」
アキラくんは半ば呆れた表情をしながら、先程の写真を彼女に渡した。ヴィータさんはその写真を手にすると、登場した時と同じように爛々と目を輝かせ、その写真を天高く翳して喜んだ。
「あぁ! 白! 寝顔も可愛いっ!」
そして、ヴィータさんは白さんの写真に何度も何度もキスをしていた。
「では、僕らはこれで」
「お、お邪魔しました……」
「ハッ! けーれけーれ! もう二度と来んなよ!」
ヴィータさんは鬼の形相で僕らを睨みつけ、シッシッと手で僕らを払い除けた。見送りもなく、ヴィータさんはバタンとドアを閉めて、家の中へと消えていった。
「なんか、凄い人だったね……」
「アレが神です」
「うん……。ところで」
「はい、何でしょう」
「さっきの写真、焼き増ししてないの?」
「あ」
アキラくんはハッとした様子で目を僅かに見開いていた。
「はい! なんでありますか!? アキラ隊長!」
「次に向かう方の事ですが!」
「またまた何かあるのですかな!?」
「えぇ、めちゃくちゃに厄介です!!!」
アキラくんがビックリマーク三個もつけた!!! 僕も驚いてビックリマークを三個つけてしまう。
「次は最後の属性、生命。ヴィータさんの所です」
「ヴィータさん」
「彼女は……とにかくド変態です」
「変態……」
「そして、彼女の興味無い人に対する扱いはわりと酷いです」
「ほほう……」
「良いですか、優輝さんを思い浮かべてください」
「優輝さん……」
「彼を女性にして下さい」
「優輝さんを女性に……」
「そして、変態要素を加えてください」
「んん……?」
「それがヴィータさんです」
「お、おう……?」
なんかよくわからないけど、アキラくんがとてつもなく引いていることだけはわかる。
「正直僕もあまり関わり合いになりたくありません。彼女は根っからの変態で、優輝さん同様、白さんの事が好きです。きっと白さんには変人変態を引きつける何かがあるんでしょう」
なんか凄い深刻そうな顔して説明してくれてるけど、アキラくん、何気にサラッと優輝さんのこと変人扱いしてるな……?
「気を引き締めて参りましょう!」
「あ、うん、了解」
僕は嫌そうな顔をしながら敵地? へと赴く彼の背を追い掛けた。
不思議な光の粒子を放つ木々が生い茂る中、その小屋のような建物はあった。小屋と呼ぶには不思議な形で、まるで童話に出てくるような植物そのもので造られた家の様だった。この家は現代的な技術のベルは無いようで、ドアの右上に繋がれているベルの紐を引っ張って揺らし、チリンチリンと鳴らすものであった。ベルを鳴らすと、ドタドタと慌ただしい音がドアの奥から聞こえてくる。スパさんのデジャブを感じる。そして、ドアが勢い良く放たれて、そこから一人の華奢な女性の姿が現れた。
それは綺麗にお化粧をして、髪の毛も毛先まで丁寧に手入れした気合いの入った身だしなみ。服装も何故か豪華なドレスを身に纏い、まるでパーティー会場にでも行くかのようだった。
「白!」
意気揚々として発せられた名は別人の名前。彼女はその名の人物に会うことを楽しみにしていたようで、目を爛々と輝かせていた。が、その目に宿る光は一瞬にして失われることとなる。
「チッ」
僕らを見るなり、彼女は忌々しそうに舌打ちをし、僕らに唾を吐き捨てた。
「なんだ、白じゃないのかよ」
一気に不機嫌になった彼女は直ぐにドアを閉めそうになる。けれど、アキラくんがガッとドアを手で掴み、それをギリギリで阻止する。
「っこんの、馬鹿力っ!」
そういえばアキラくんは見た目の割にかなりチカラがあるのだった。華奢な彼女の細腕では、アキラくんの力を押し返すことは出来ず、ドアを閉めるのを諦めて渋々ドアから手を離すのだった。
「白じゃないならさっさと帰れ!」
彼女は口を開くなり罵声に怒声。どうしても白さんが良かったらしい。
「あーあ! そんなこと言って良いんですかねぇ~」
「な、何よ!?」
「用件が済んだら、この白さんを盗み撮りした写真をあげようと思っていたのになぁ~」
アキラくんは菓子折の袋の中から一枚の写真を取り出した。それは、白さんがうたた寝している無防備な姿の写真でいつ撮ったかわからないものだった。
「アキラくん、それ……」
「しっ。これは優輝さんの隠しコレクションアルバムから盗んできたものなんです」
「えっ!? それって良いの!? ってか優輝さん何やってんの!?」
「今頃優輝さんは血眼でこの写真を探しているでしょうが、そんなこと知ったこっちゃありません。僕はさっさとこの任務を終えて、家に帰って本を読みながらコーヒーを飲むことの方が大事です!」
あ、アキラくん……! 確かに仕事終わりの趣味の時間は大事だよね! でも人のもの盗むのはどうかと思うよ! 人のこと隠し撮りするのもどうかと思うけどね!
しかし、その写真は彼女には効果覿面であったらしく、彼女は語彙力を喪失しながら「あ~」だの「う~」だの言いながら、その写真を取ろうと手を伸ばす。けれど、その写真が取れそうなところで!アキラくんは写真を上へ上へと逃がし、触らせてくれない。
「欲しいですか?」
「ほしぃ~ほしぃ~」
まるで餌を前にした空腹の魔物……。
「では、僕たちの用事を終わらせることに付き合ってくれますか?」
「つきぁぅーつきぁぅー」
「よろしい。では、僕らの用件が済んだ後にこの写真は差し上げますね」
「ぅー! ぅー!」
なんだろう。神様とは思えない醜い光景。僕は何も見なかった。そういうことにしておこう。
気を取り直して、僕らは彼女に菓子折を渡した。彼女は菓子折りを受け取り部屋の中の適当な場所に置いてから、また家の前に出て来てくれた。
「紹介します。彼は拓斗さん。我が家の家政夫です」
「よろしくお願いします」
「ふーん。アンタが噂のね~。ふーん?」
彼女は僕のことを上から下まで舐めるように見つめた。僕は居心地が悪くなり、思わず聞き返す。
「な、なんですか」
「アンタ、ニンゲン風情のクセに白と同じ屋根の下で過ごせるからって調子乗るんじゃないわよ!」
「乗ってません!」
「白が同じ屋根の下にいるってのに魅力を感じねぇだとー!?」
「どうしてそうなるんですかー!」
だ、ダメだ! この人はスパさんとはまた違った次元で話が通じない!!! 僕は目でアキラくんに助けを求めた。
「どうどう。白さんの写真が欲しくないんですか!?」
「ほしぃ~ほしぃ~」
「よろしい」
アキラくんは直ぐに例の写真を仄めかして、彼女の手網を握っていた。ブロマイド、恐るべし。
「拓斗さん、先程も説明しましたが、彼女は生命の神、ヴィータ。一応覚えておいて下さい」
「ふん。ヴィータよ。一応ヨロシク」
一応のところを強調されながらも、なんとか互いの自己紹介は終わった。
「さ、僕らも忙しいので早めに質問終わらせましょう」
「そうね、早くその写真欲しいしね」
「…………」
アキラくんはヴィータさんのセリフをスルーして、いつも通り質問を始めた。
「では、体調はお変わりないですか?」
「へーきよ。いつも通りフツー」
「街や人々に変化は無いですか?」
「ないわよ。白以外の生き物にキョーミなーし!」
「……そうですか。ではこれ」
アキラくんは半ば呆れた表情をしながら、先程の写真を彼女に渡した。ヴィータさんはその写真を手にすると、登場した時と同じように爛々と目を輝かせ、その写真を天高く翳して喜んだ。
「あぁ! 白! 寝顔も可愛いっ!」
そして、ヴィータさんは白さんの写真に何度も何度もキスをしていた。
「では、僕らはこれで」
「お、お邪魔しました……」
「ハッ! けーれけーれ! もう二度と来んなよ!」
ヴィータさんは鬼の形相で僕らを睨みつけ、シッシッと手で僕らを払い除けた。見送りもなく、ヴィータさんはバタンとドアを閉めて、家の中へと消えていった。
「なんか、凄い人だったね……」
「アレが神です」
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「はい、何でしょう」
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