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6.5話目! 十三神巡り
6.5-18 オムニア編②
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彼女がいる場所は遥か上空。天の国に繋がる場所だった。一筋の光が雲を突き抜け、その遥か先に天空の城はあったのだ。ラ、ラピュ……これ以上はよしておこう。
その天空の城には沢山の天使達が住んでいて、僕にはよくわからないことを色々としていた。なんか知らないけど、噴水の池の中を覗いたり、望遠鏡を覗いたり、変な装置に光を集めたりしている天使もいた。
そして、僕らに気付いた一人の天使が現れた。
「お待ちしておりました。アキラ様とタクト様ですね。オムニア様の所へお連れ致します」
ハルシオンのメイドさん同様、僕らは彼女に連れられて、オムニアさんのいる場所へと連れてこられた。そこはルクスさんの時に登ったような透明な光の階段を登った先にあり、そこは宙に浮いた場所だった。僕らを連れてきた天使は元いた場所に戻らず、その場所の端でピシッと姿勢を正してそこに立っていた。
案内された部屋は部屋というか、なんと言うか。窓や壁というものはなく、世界を見る丸い装置のような物を中心として、そこへ繋がる床が続いているだけだった。周りは雲が一面埋めつくしていて、幻想的な場所だ。
その装置を見る一人の女性の姿。ニル・オムニアさんだ。
「遠く遥々よくいらっしゃいました。アキラ。そして、拓斗さん」
「あ、はい!」
「どうも」
彼女は所作一つ一つがとても丁寧で綺麗だ。声も柔らかいのに威厳があって、僕はつい緊張して萎縮してしまう。
「ふふ。こんな所に人が来るのは久しぶりです。そう緊張せずとも良いですよ」
彼女は優しく僕にそう語りかけた。なんて言うか、神様って感じだ。
顔は薄い半透明な布をしていてよく分からないが、恐らく美人であろう。髪は長い金髪で、額には赤い宝石のようなものが埋め込まれている。服装は女神が着ている白いドレスのようなものをイメージして貰えばわかると思う。本当に女神さながらの人なのだ。
「初めまして。私はオムニア。皆様付けで呼びますが、普通に呼んでくれて構いませんよ」
「は、はい! オムニアさん!」
「ふふ、まだまだ堅いですね」
オムニアさんはクスクスと笑っていたが、何処か威厳があって、直ぐに緊張は解けそうにない。でも、アキラくんの言う通り悪い人では無さそうだし、とても優しい人ではある。
アキラくんはいつも通り菓子折りを渡すところから始めた。
「すいません、こちら菓子折りです」
「まぁ、菓子折りなど必要ないといつも言っているのに……。しかし、受け取らないのも失礼に当たりますね。イザベラ、彼から菓子折りを受け取って、棚に置いておいてちょうだい」
「はい、畏まりました」
先程案内してくれた天使はイザベラというらしく、イザベラさんはアキラくんから菓子折りを受け取ると、階段を使わずに背中にある羽で城の中へと飛び去って行った。
「では何も無いところですが、こちらにお掛けください」
オムニアさんは近くにあった透明なガラスのようなもので出来た椅子に座るよう手で促した。同じ素材で出来た丸いテーブルの上には既にティーポットとティーカップが添えてあり、僕らが来るのを見越して用意してくれていたようだった。僕らがそこへ腰掛けると、オムニアさんも同じように向かいの席に腰掛けた。ティーポットを掴み、それぞれのティーカップに紅茶を注いでくれる。
「用件の前に拓斗さん、少しお話宜しいでしょうか?」
オムニアさんはティーカップに紅茶を淹れ終えると、テーブルの上で手を組んで僕を見つめた。アキラくんを横目で見てみれば、アキラくんは特に何も言わず、ティーカップに口をつけていた。僕は少し考えてから、オムニアさんの質問に頷いた。
「はい、大丈夫ですよ」
一体どんな質問をされるのだろう? 僕は無意識のうちに身構えてしまう。
「そう固くならなくとも大丈夫ですよ。ただ貴方の普段の生活について聞きたいのです」
「普段の生活?」
僕は訳が分からず、オムニアさんの言葉をオウム返しで聞き返した。
「えぇ。例えばそうですね、普段はどんなことをされていらっしゃるのですか?」
「えっと……家政夫?」
「まぁ。そんなことを」
家政夫で合ってるよな? なんか不安になってアキラくんを見れば、アキラくんは無言で小さく頷いていた。
「あの方は強大な力を持っていながら、この世界に迷い込んできたか弱き者をそのようにこき使っているのですか?」
「いや、こき使っているというか、使ってもらってるというか」
「本来ならば、貴方のように右も左もわからない方を導くのが神の役目。その神が貴方を支配下に置いて、ましてや働かせるだなんて、とても信じられません……」
「いや、そんな酷い仕打ちをされているわけでは……」
少し話が飛躍し過ぎている気がする。彼女は確かに弱き者に寄り添ってくれるのだろう。しかし、それは少し過保護過ぎるのではないかと思った。見返りもなく助けてくれるのだろうが、僕みたいな人間からすれば、助けてもらえば恩返しだってしたいもの。役目を貰えることは有難いことだ。
「まぁ、貴方が良いのなら良いのですが……。もし、彼らに無理難題を押し付けられたり、困ったことがあれば、いつでもすぐに私の許へ相談しに来てくださいね。必ずや、私が貴方の助けとなりましょう」
「はぁ……。ありがとうございます……?」
オムニアさんは一体彼らをなんだと思っているのだろう? 悪魔?
その天空の城には沢山の天使達が住んでいて、僕にはよくわからないことを色々としていた。なんか知らないけど、噴水の池の中を覗いたり、望遠鏡を覗いたり、変な装置に光を集めたりしている天使もいた。
そして、僕らに気付いた一人の天使が現れた。
「お待ちしておりました。アキラ様とタクト様ですね。オムニア様の所へお連れ致します」
ハルシオンのメイドさん同様、僕らは彼女に連れられて、オムニアさんのいる場所へと連れてこられた。そこはルクスさんの時に登ったような透明な光の階段を登った先にあり、そこは宙に浮いた場所だった。僕らを連れてきた天使は元いた場所に戻らず、その場所の端でピシッと姿勢を正してそこに立っていた。
案内された部屋は部屋というか、なんと言うか。窓や壁というものはなく、世界を見る丸い装置のような物を中心として、そこへ繋がる床が続いているだけだった。周りは雲が一面埋めつくしていて、幻想的な場所だ。
その装置を見る一人の女性の姿。ニル・オムニアさんだ。
「遠く遥々よくいらっしゃいました。アキラ。そして、拓斗さん」
「あ、はい!」
「どうも」
彼女は所作一つ一つがとても丁寧で綺麗だ。声も柔らかいのに威厳があって、僕はつい緊張して萎縮してしまう。
「ふふ。こんな所に人が来るのは久しぶりです。そう緊張せずとも良いですよ」
彼女は優しく僕にそう語りかけた。なんて言うか、神様って感じだ。
顔は薄い半透明な布をしていてよく分からないが、恐らく美人であろう。髪は長い金髪で、額には赤い宝石のようなものが埋め込まれている。服装は女神が着ている白いドレスのようなものをイメージして貰えばわかると思う。本当に女神さながらの人なのだ。
「初めまして。私はオムニア。皆様付けで呼びますが、普通に呼んでくれて構いませんよ」
「は、はい! オムニアさん!」
「ふふ、まだまだ堅いですね」
オムニアさんはクスクスと笑っていたが、何処か威厳があって、直ぐに緊張は解けそうにない。でも、アキラくんの言う通り悪い人では無さそうだし、とても優しい人ではある。
アキラくんはいつも通り菓子折りを渡すところから始めた。
「すいません、こちら菓子折りです」
「まぁ、菓子折りなど必要ないといつも言っているのに……。しかし、受け取らないのも失礼に当たりますね。イザベラ、彼から菓子折りを受け取って、棚に置いておいてちょうだい」
「はい、畏まりました」
先程案内してくれた天使はイザベラというらしく、イザベラさんはアキラくんから菓子折りを受け取ると、階段を使わずに背中にある羽で城の中へと飛び去って行った。
「では何も無いところですが、こちらにお掛けください」
オムニアさんは近くにあった透明なガラスのようなもので出来た椅子に座るよう手で促した。同じ素材で出来た丸いテーブルの上には既にティーポットとティーカップが添えてあり、僕らが来るのを見越して用意してくれていたようだった。僕らがそこへ腰掛けると、オムニアさんも同じように向かいの席に腰掛けた。ティーポットを掴み、それぞれのティーカップに紅茶を注いでくれる。
「用件の前に拓斗さん、少しお話宜しいでしょうか?」
オムニアさんはティーカップに紅茶を淹れ終えると、テーブルの上で手を組んで僕を見つめた。アキラくんを横目で見てみれば、アキラくんは特に何も言わず、ティーカップに口をつけていた。僕は少し考えてから、オムニアさんの質問に頷いた。
「はい、大丈夫ですよ」
一体どんな質問をされるのだろう? 僕は無意識のうちに身構えてしまう。
「そう固くならなくとも大丈夫ですよ。ただ貴方の普段の生活について聞きたいのです」
「普段の生活?」
僕は訳が分からず、オムニアさんの言葉をオウム返しで聞き返した。
「えぇ。例えばそうですね、普段はどんなことをされていらっしゃるのですか?」
「えっと……家政夫?」
「まぁ。そんなことを」
家政夫で合ってるよな? なんか不安になってアキラくんを見れば、アキラくんは無言で小さく頷いていた。
「あの方は強大な力を持っていながら、この世界に迷い込んできたか弱き者をそのようにこき使っているのですか?」
「いや、こき使っているというか、使ってもらってるというか」
「本来ならば、貴方のように右も左もわからない方を導くのが神の役目。その神が貴方を支配下に置いて、ましてや働かせるだなんて、とても信じられません……」
「いや、そんな酷い仕打ちをされているわけでは……」
少し話が飛躍し過ぎている気がする。彼女は確かに弱き者に寄り添ってくれるのだろう。しかし、それは少し過保護過ぎるのではないかと思った。見返りもなく助けてくれるのだろうが、僕みたいな人間からすれば、助けてもらえば恩返しだってしたいもの。役目を貰えることは有難いことだ。
「まぁ、貴方が良いのなら良いのですが……。もし、彼らに無理難題を押し付けられたり、困ったことがあれば、いつでもすぐに私の許へ相談しに来てくださいね。必ずや、私が貴方の助けとなりましょう」
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