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8話目!優輝の章 灰色から色付く世界
8-8
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それから僕らは適当なファミレスでご飯を食べて、申し訳ないがそこで時間まで駄弁っていた。僕はライリーくんからお父さんの話やお母さんの話、自分のことや将来の夢なんかを聞いていた。優輝さんは終始興味無さそうに僕とライリーくんの話を聞いていたけれど、時々会話に入っては文句を付けてきた。暇なのだろう。
そして、時間になると僕らはファミレスを出て、目的の場所へと向かう。ほとんどの人が寝静まり、月明かりだけが照らす山道は少し不気味で、いつもより肌寒く感じた。優輝さんが道案内をしてくれたお陰で僕らは迷わず祠へとたどり着くことが出来た。山を少し進んだ場所にあったその祠は思っていたよりも小さく古びていたが、どこか異様な存在感を放っている。石で出来た祠は少しひび割れてはいるが、誰かが定期的に手入れしているような痕跡があった。祭壇には噂を聞きつけて度胸試ししてきた者たちの挑戦した証が供えられており、どの品も名前入りの物ばかり。お供え物と言うよりは自分の勲章だ。数はそう多くないが、本当に噂を聞きつけて来た人がいるということだ。
「優輝さんの言ってた噂、本当にある
噂だったんだ……」
僕がポツリとそう呟くと、優輝さんは僕の腕を思いっきり抓ってきた。
「僕のこと嘘吐きだと思ってたわけ!?」
「イデデデデデデデ! ごめんなさい! ごめんなさい!」
優輝さんは一頻り僕の腕を抓ったあと、満足したのかフンと鼻を鳴らして僕の腕から指を離した。
「じゃ、まだあのガキンチョ共が来てないうちに、あのキーホルダーここに置いて」
優輝さんに促され、ライリーくんは慌ててポケットから使い古されたキーホルダーを取り出した。それを徐に祭壇の上に置き、僕らは人に見つかりにくそうな茂みの影に隠れた。
「あいつらの恐怖に怯える顔見るのは楽しみだけど、何だってこんなコソコソしなきゃなんないのかね」
優輝さんは口を尖らせながら、ブツブツ文句を言っていた。それを聞いて、ライリーくんは不思議そうに首を傾げた。
「このまま帰っちゃダメなの?」
「はぁ? このまま帰ったらあいつらのビビり散らす姿拝めないじゃん! 折角夜まで待ってここまで来たんだから、見るもん見てかないとね! そもそもあいつらが怖がる姿見たくて夜まで待ったんだから!」
そうだったんだ。てっきり僕は、彼らがちゃんと祠に来るかどうか確認するために夜まで待っていたのかと思った。確かによく考えると、確認する意味はほとんど無いし、わざわざ夜まで待っていたのはこの為と言えるだろう。
「さ、もう零時回ったし、あいつらももうすぐで来るだろう」
僕らは大人気なくワクワクしている優輝さんを隣に、息を殺して彼が来るのを静かに息を殺して待った。
そして、程なくして本当に彼らは現れた。
「あー、家抜け出したお母さんたちにバレたら言い訳どうしよう~……」
「それより、本当にバケモンが現れたらどうすんだよ!」
「へっ! そんなもんオレたちが倒せば良いじゃん! ライリーに出来て、オレたちにできないわけが無い!」
彼らは様々な不安を胸に、やっとの思いで祠まで辿り着いたらしい。
「あっ! 見ろよ! 本当に祠がある!」
彼らは古びた祠の存在に気付き、すぐ様駆け寄った。祭壇を見て、ライリーくんのキーホルダーがある事に気付く。
「あいつ、本当に来てたのか……」
少年たちのうち一番気の強い子がライリーくんのキーホルダーを拾い上げてそれを確認すると、忌々しそうにキーホルダーを祭壇に叩きつける。そして、少年は後ろにいる二人の方へと振り返った。
「おい、お前らもちゃんと持ってきただろうな! オレたちがここに来たって証明するもの!」
しかし、どうもおかしい。少年が二人の方を振り返ると、少年たちは怯えた表情でそちらを見ていた。
「お、おい、どうしたんだよ、お前ら……」
少年は彼らの様子がおかしいことに気付き、少し声を上ずらせてそう聞いた。すると、少年のうち一人が震える手で彼の後ろを指差すのだ。
「う、後ろ……」
「は? 後ろ?」
少年は怯える少年の言葉に促され、少しドキリとしながら恐る恐る後ろを振り返る。振り返った視線のその先には――
「う、うわぁああああ!?」
少年は振り返り視界に入ってきた者の姿に驚愕した。それは、青い炎で作られた竜の姿をした化け物だった。少年は尻もちをついて、慌ててそのまま後ずさりする。他の少年たちも恐怖で動けなくなったのか、逃げることも出来ずにその場に立ち尽くしていた。
「あっはは! 傑作~、クソガキにはお似合いの末路~」
優輝さんはそれを見て笑っていたが、噂が本当に本当だったなんて。僕とライリーくんは彼らがどうなるのか心配で、彼らの様子を静かに見守った。
そして、時間になると僕らはファミレスを出て、目的の場所へと向かう。ほとんどの人が寝静まり、月明かりだけが照らす山道は少し不気味で、いつもより肌寒く感じた。優輝さんが道案内をしてくれたお陰で僕らは迷わず祠へとたどり着くことが出来た。山を少し進んだ場所にあったその祠は思っていたよりも小さく古びていたが、どこか異様な存在感を放っている。石で出来た祠は少しひび割れてはいるが、誰かが定期的に手入れしているような痕跡があった。祭壇には噂を聞きつけて度胸試ししてきた者たちの挑戦した証が供えられており、どの品も名前入りの物ばかり。お供え物と言うよりは自分の勲章だ。数はそう多くないが、本当に噂を聞きつけて来た人がいるということだ。
「優輝さんの言ってた噂、本当にある
噂だったんだ……」
僕がポツリとそう呟くと、優輝さんは僕の腕を思いっきり抓ってきた。
「僕のこと嘘吐きだと思ってたわけ!?」
「イデデデデデデデ! ごめんなさい! ごめんなさい!」
優輝さんは一頻り僕の腕を抓ったあと、満足したのかフンと鼻を鳴らして僕の腕から指を離した。
「じゃ、まだあのガキンチョ共が来てないうちに、あのキーホルダーここに置いて」
優輝さんに促され、ライリーくんは慌ててポケットから使い古されたキーホルダーを取り出した。それを徐に祭壇の上に置き、僕らは人に見つかりにくそうな茂みの影に隠れた。
「あいつらの恐怖に怯える顔見るのは楽しみだけど、何だってこんなコソコソしなきゃなんないのかね」
優輝さんは口を尖らせながら、ブツブツ文句を言っていた。それを聞いて、ライリーくんは不思議そうに首を傾げた。
「このまま帰っちゃダメなの?」
「はぁ? このまま帰ったらあいつらのビビり散らす姿拝めないじゃん! 折角夜まで待ってここまで来たんだから、見るもん見てかないとね! そもそもあいつらが怖がる姿見たくて夜まで待ったんだから!」
そうだったんだ。てっきり僕は、彼らがちゃんと祠に来るかどうか確認するために夜まで待っていたのかと思った。確かによく考えると、確認する意味はほとんど無いし、わざわざ夜まで待っていたのはこの為と言えるだろう。
「さ、もう零時回ったし、あいつらももうすぐで来るだろう」
僕らは大人気なくワクワクしている優輝さんを隣に、息を殺して彼が来るのを静かに息を殺して待った。
そして、程なくして本当に彼らは現れた。
「あー、家抜け出したお母さんたちにバレたら言い訳どうしよう~……」
「それより、本当にバケモンが現れたらどうすんだよ!」
「へっ! そんなもんオレたちが倒せば良いじゃん! ライリーに出来て、オレたちにできないわけが無い!」
彼らは様々な不安を胸に、やっとの思いで祠まで辿り着いたらしい。
「あっ! 見ろよ! 本当に祠がある!」
彼らは古びた祠の存在に気付き、すぐ様駆け寄った。祭壇を見て、ライリーくんのキーホルダーがある事に気付く。
「あいつ、本当に来てたのか……」
少年たちのうち一番気の強い子がライリーくんのキーホルダーを拾い上げてそれを確認すると、忌々しそうにキーホルダーを祭壇に叩きつける。そして、少年は後ろにいる二人の方へと振り返った。
「おい、お前らもちゃんと持ってきただろうな! オレたちがここに来たって証明するもの!」
しかし、どうもおかしい。少年が二人の方を振り返ると、少年たちは怯えた表情でそちらを見ていた。
「お、おい、どうしたんだよ、お前ら……」
少年は彼らの様子がおかしいことに気付き、少し声を上ずらせてそう聞いた。すると、少年のうち一人が震える手で彼の後ろを指差すのだ。
「う、後ろ……」
「は? 後ろ?」
少年は怯える少年の言葉に促され、少しドキリとしながら恐る恐る後ろを振り返る。振り返った視線のその先には――
「う、うわぁああああ!?」
少年は振り返り視界に入ってきた者の姿に驚愕した。それは、青い炎で作られた竜の姿をした化け物だった。少年は尻もちをついて、慌ててそのまま後ずさりする。他の少年たちも恐怖で動けなくなったのか、逃げることも出来ずにその場に立ち尽くしていた。
「あっはは! 傑作~、クソガキにはお似合いの末路~」
優輝さんはそれを見て笑っていたが、噂が本当に本当だったなんて。僕とライリーくんは彼らがどうなるのか心配で、彼らの様子を静かに見守った。
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