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8話目!優輝の章 灰色から色付く世界
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それから僕らはライリーくんを家まで送り、フランマとも別れ、やっとこさ家に帰った。まさか優輝さんと半日以上も一緒にいるなんた思いもしなかった。明日の夜の皿洗いはアキラくんが頑張ってくれた代わりに、僕が一人でやろうかな。僕は長い一日を終え、安心した気持ちでベッドに潜り込んだ。きっと、ライリーくんへのイジメはなくなって、これからは良い日々が送れると思う。そう思うと心が温かくなり、僕はその日もすぐに眠りに落ちることが出来た。
それから、二週間程経った頃だろうか。ライリーくんはどうしているだろう。そんなことを考えていたら、まるで心を読んでいたかのように優輝さんが掃除する僕の目の前にヌッと現れた。
「おい」
「はい……」
「白におつかい頼まれたから、あのガキンチョのいる街に行くぞ」
「え!」
ほんとに!? と、僕はパッと顔を綻ばせた。
「白が人助けしたならちゃんと最後まで面倒見なさいって言うから! 一応最後にあのガキの様子見に行っとかなきゃなんないでしょ!」
白さん……。ありがとう。
僕は心の中で白さんに感謝しつつ、再びライリーくんのいる街に行けることに心を踊らせた。彼には会えるだろうか。彼は今どうしているだろうか。そんな気持ちでいっぱいになりながら、僕と優輝さんは白さんのおつかいをしに街へ出た。
アキラくんと買い物している要領でいつも通りおつかいに書かれた品を買い揃え、ライリーくんと初めてあった場所の道を通りかかった時だ。
「ライリーくん、またね!」
僕は聞きなれた名前がすぐそばから聞こえてきて、すぐにその方向へと顔を向けた。そこには、同じ歳の子たちに手を振るライリーくんの姿が。どうやらイジメはなくなって、友達も出来たようだ。僕らはそれを確認して、彼には声を掛けずにその場から離れようとした。しかし、ライリーくんは僕らに気がついたみたいで、こちらまでパタパタと駆け寄ってきた。
「タクトさん! ユウキさん!」
僕らの名を呼び、駆け寄ってきたライリーくんの顔は晴晴としていて、以前と比べて明るい雰囲気になっていた。
「お久しぶりです」
「久しぶり~」
「久しぶり」
ライリーくんに挨拶されて、優輝くんは相変わらず興味無さそうにはしていたが、ヒラヒラと軽く手を振り返していた。少しは心の距離が縮まったのだろうか。
「あれから調子はどう?」
僕がそう聞くと、ライリーくんはあれから起こった身の回りの変化を、ゆっくり話してくれた。
「あれから、あいつらはもうオレをイジメなくなりました。それどころか、クラスで浮いていたオレを積極的に話の輪に入れてくれた。あいつらのことは嫌いだけど、そのお陰でクラスにも馴染めるようになったし、そこだけは感謝してる。あいつらから関わってくることは無いけど、間接的にちょくちょくオレを助けてくれるんだ」
一度深まった溝は埋まらない。お互い関わり合うことはないけれど、彼らは彼らなりにライリーくんに恩返しをしているんだなと思った。それで彼らのしたことが許される訳では無いけれど、ライリーくんにとって、少しでも良い方向に向かうことが出来たなら、それに越したことはない。
「それで、友達も出来るようになって、この前初めて家に友達を呼んだんだ。そしたら母さんめちゃくちゃ喜んでくれて……やっと、本当に母さんを安心させることが出来たんだなって思ってオレも安心した」
「そっか、良かったね」
僕がライリーくんに微笑むと、ライリーくんは子供らしい明るい笑顔で返してくれた。
「それで、二人にお礼があるんだ」
「お礼?」
僕らはライリーくんに促され、彼の後を着いて行った。着いたのはライリーくんの家で、玄関前でちょっと待っているように言われた。しばらく待っていると、ライリーくんはお菓子の袋を二袋持って玄関から現れた。
「オレは働けないからお金ないけど、これ、お気に入りのおやつ」
僕らはライリーくんからお菓子を受け取ると、そのお菓子のパッケージを裏表観察した。お菓子はスナック菓子で、四角い形をした揚げ菓子のようだった。そして、そのパッケージにはライリーくんが持っていたあのキーホルダーのキャラクターが小さく印刷されている。どうもそれに応募券が付いているらしく、それを応募するとあのキーホルダーが貰えるらしい。なるほど。
「ありがとう、また家に帰ったら食べるよ」
僕はライリーくんにお礼を言うと、ライリーくんは「うん!」と、元気いっぱいに頷いた。年頃の子供になったようだ。以前は少し暗くて、オドオドしていたから心配だったけど、もう心配はいらないようだ。
それから、二週間程経った頃だろうか。ライリーくんはどうしているだろう。そんなことを考えていたら、まるで心を読んでいたかのように優輝さんが掃除する僕の目の前にヌッと現れた。
「おい」
「はい……」
「白におつかい頼まれたから、あのガキンチョのいる街に行くぞ」
「え!」
ほんとに!? と、僕はパッと顔を綻ばせた。
「白が人助けしたならちゃんと最後まで面倒見なさいって言うから! 一応最後にあのガキの様子見に行っとかなきゃなんないでしょ!」
白さん……。ありがとう。
僕は心の中で白さんに感謝しつつ、再びライリーくんのいる街に行けることに心を踊らせた。彼には会えるだろうか。彼は今どうしているだろうか。そんな気持ちでいっぱいになりながら、僕と優輝さんは白さんのおつかいをしに街へ出た。
アキラくんと買い物している要領でいつも通りおつかいに書かれた品を買い揃え、ライリーくんと初めてあった場所の道を通りかかった時だ。
「ライリーくん、またね!」
僕は聞きなれた名前がすぐそばから聞こえてきて、すぐにその方向へと顔を向けた。そこには、同じ歳の子たちに手を振るライリーくんの姿が。どうやらイジメはなくなって、友達も出来たようだ。僕らはそれを確認して、彼には声を掛けずにその場から離れようとした。しかし、ライリーくんは僕らに気がついたみたいで、こちらまでパタパタと駆け寄ってきた。
「タクトさん! ユウキさん!」
僕らの名を呼び、駆け寄ってきたライリーくんの顔は晴晴としていて、以前と比べて明るい雰囲気になっていた。
「お久しぶりです」
「久しぶり~」
「久しぶり」
ライリーくんに挨拶されて、優輝くんは相変わらず興味無さそうにはしていたが、ヒラヒラと軽く手を振り返していた。少しは心の距離が縮まったのだろうか。
「あれから調子はどう?」
僕がそう聞くと、ライリーくんはあれから起こった身の回りの変化を、ゆっくり話してくれた。
「あれから、あいつらはもうオレをイジメなくなりました。それどころか、クラスで浮いていたオレを積極的に話の輪に入れてくれた。あいつらのことは嫌いだけど、そのお陰でクラスにも馴染めるようになったし、そこだけは感謝してる。あいつらから関わってくることは無いけど、間接的にちょくちょくオレを助けてくれるんだ」
一度深まった溝は埋まらない。お互い関わり合うことはないけれど、彼らは彼らなりにライリーくんに恩返しをしているんだなと思った。それで彼らのしたことが許される訳では無いけれど、ライリーくんにとって、少しでも良い方向に向かうことが出来たなら、それに越したことはない。
「それで、友達も出来るようになって、この前初めて家に友達を呼んだんだ。そしたら母さんめちゃくちゃ喜んでくれて……やっと、本当に母さんを安心させることが出来たんだなって思ってオレも安心した」
「そっか、良かったね」
僕がライリーくんに微笑むと、ライリーくんは子供らしい明るい笑顔で返してくれた。
「それで、二人にお礼があるんだ」
「お礼?」
僕らはライリーくんに促され、彼の後を着いて行った。着いたのはライリーくんの家で、玄関前でちょっと待っているように言われた。しばらく待っていると、ライリーくんはお菓子の袋を二袋持って玄関から現れた。
「オレは働けないからお金ないけど、これ、お気に入りのおやつ」
僕らはライリーくんからお菓子を受け取ると、そのお菓子のパッケージを裏表観察した。お菓子はスナック菓子で、四角い形をした揚げ菓子のようだった。そして、そのパッケージにはライリーくんが持っていたあのキーホルダーのキャラクターが小さく印刷されている。どうもそれに応募券が付いているらしく、それを応募するとあのキーホルダーが貰えるらしい。なるほど。
「ありがとう、また家に帰ったら食べるよ」
僕はライリーくんにお礼を言うと、ライリーくんは「うん!」と、元気いっぱいに頷いた。年頃の子供になったようだ。以前は少し暗くて、オドオドしていたから心配だったけど、もう心配はいらないようだ。
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