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8.5話目!はじめてのおつかい アキラより
8.5-11
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万年筆と日記は大した嵩張りにもならないと判断したのか、自室へは寄らずに次の人の許へ向かっていた。次は他人に対してめちゃくちゃ天邪鬼な優輝さん。
優輝さんは拓斗さんを見るや否や、拓斗さんが手に提げていた袋を奪い、自分のお菓子を取り出すと、その袋を拓斗さんに押し付けるようなな返した。
「お使いご苦労さん」
一応労いの言葉は言ってくれるらしい。かなり上から目線だけれど。
「はいこれ、お使い行ってくれた代わりにやるよ」
優輝さんには珍しく、拓斗さんにわざわざお礼の品を用意していたみたいだ。それは包みに包まれた飴で、拓斗さんは意外そうな顔をしてそれを受け取った。
「じゃね」
バタン! と、勢い良くドアを閉める優輝さん。一応別れの挨拶もしてくれるようにはなったようだ。このままもう少し受け入れてくれて、家族と同じように接してくれると嬉しいのだけれど。彼にはまだ難しいかもしれない。
拓斗さんは優輝さんから貰った飴玉を見つめ、一応念の為に匂いも嗅いでいた。
「毒でも入ってるんじゃないよな……」
さすがの拓斗さんも優輝さんの贈り物に警戒しているのか、しばらくその飴玉を掲げて観察していた。特に見た目や匂いに変な所はない。拓斗さんは少し安心して、意を決してその飴玉を口の中に放り込んだ。
「南無三っ!」
コロコロと口の中で飴玉を転がして、味を堪能していく。すると、直ぐに変化は起こった。
「オゥエッッッ!!! かっら!!!!!」
拓斗さんはすぐさま飴玉を口から吐き出して、あまりの辛さにその場に蹲った。
拓斗さんの悲鳴を聞いて、優輝さんが嬉々としてすぐにドアを開けて拓斗さんを見下ろした。
「やーい! バーカバーカ! 引っかかったー! それは激辛ハバネロ味の飴ちゃんだよー!」
それだけ吐き捨てると、優輝さんはまたドアを勢い良く閉めて、それっきり音沙汰なくなってしまった。
「……な、なんなんだあの人……。み、水……」
優輝さんに見事にからかわれた拓斗さんは一旦自室へ戻り、急いで水を飲んだ。それから甘いチョコレートを食べて口直しをし、白さんと銀さんから貰った万年筆と日記帳を机の上に置いてから部屋を出た。
「あともう少し!」
優輝さんに馬鹿にされてもめげず、拓斗さんは先生の部屋に行くのでした。
先生の部屋には丁度陽菜さんも一緒にいて、その姿は正しくおじいちゃんと孫。陽菜さんはよく先生の部屋に遊びに来ている。先生も特にやることはないので、よく陽菜さんの面倒をしているのだ。
「拓斗お兄ちゃん、いらっしゃーい!」
「おお、拓斗ではないか。どら焼きは買ってきたか?」
「ちゃんと買ってきましたよ」
拓斗さんは先生にどら焼き、陽菜さんにネロネロを渡した。
「わーい! ネロネロだー! ありがとう、拓斗お兄ちゃん!」
「わーい! どら焼きじゃー! ありがとう、拓斗お兄ちゃん!」
「伊織お兄ちゃん陽菜の真似しないでー!」
「ごめーん☆」
拓斗さんは二人がじゃれる姿を微笑ましく見つめ、その姿に癒されているようだった。
「拓斗お兄ちゃん、これお礼にあげるね! 陽菜が伊織お兄ちゃんと一緒に折ったんだよ!」
陽菜さんは拓斗さんの手のひらに二羽の鶴の折り紙を置いた。それぞれ黄色と青、別々の色で折られており、一方は綺麗に折られているが、もう一方は少し不格好だ。恐らく、不格好な方が陽菜さんだろう。
「この鶴には魔除の呪いを込めてある。この世界にいれば別に何かから身を守ることはないが、テラで変なものに取り憑かれたりした時は、それがお主を守ってくれるだろう」
先生の説明を聞いて、ただの折り紙ではないことを知り、拓斗さんは感心した様子でその鶴をまじまじと見つめた。すると、陽菜さんが少し下の方からぴょんぴょんと顔を出した。
「陽菜ね、いっぱいいーっぱい、拓斗お兄ちゃんを守ってー! って、願いを込めたんだよ!」
「そうなんだ、ありがとう」
「えへへ」
拓斗さんに褒められて、陽菜さんは少し照れた様子で、頬を赤らめながら嬉しそうに笑った。
「今日はご苦労であったな。お主も色々と疲れたじゃろう。今日はゆっくり休めよ。皿洗いはしてもらうけど」
「あ、はい、勿論!」
拓斗さんは「それじゃあ」と、二人に軽く会釈して、その場から離れた。これで、全てのものを皆に配り終えて、拓斗さんの任務は達成された。僕もこれで安心して自分の時間を過ごせると言うもの。
「はぁ」
安心すると、何だが眠たくなってきました。拓斗さんより僕の方が疲れたのではないだろうかという錯覚に見舞われ、つくづく僕は拓斗さんに深入りしているなと反省した。だって、初めてのお使いですよ。心配しないわけないじゃないですか。何かあったら僕の責任だし、拓斗さんにも申し訳ない。
僕は安心感と疲労で急にドッと疲れを感じ、部屋に戻ってコーヒーを飲もうとした。すると――
「アキラくん」
後ろから拓斗さんに声をかけられた。
優輝さんは拓斗さんを見るや否や、拓斗さんが手に提げていた袋を奪い、自分のお菓子を取り出すと、その袋を拓斗さんに押し付けるようなな返した。
「お使いご苦労さん」
一応労いの言葉は言ってくれるらしい。かなり上から目線だけれど。
「はいこれ、お使い行ってくれた代わりにやるよ」
優輝さんには珍しく、拓斗さんにわざわざお礼の品を用意していたみたいだ。それは包みに包まれた飴で、拓斗さんは意外そうな顔をしてそれを受け取った。
「じゃね」
バタン! と、勢い良くドアを閉める優輝さん。一応別れの挨拶もしてくれるようにはなったようだ。このままもう少し受け入れてくれて、家族と同じように接してくれると嬉しいのだけれど。彼にはまだ難しいかもしれない。
拓斗さんは優輝さんから貰った飴玉を見つめ、一応念の為に匂いも嗅いでいた。
「毒でも入ってるんじゃないよな……」
さすがの拓斗さんも優輝さんの贈り物に警戒しているのか、しばらくその飴玉を掲げて観察していた。特に見た目や匂いに変な所はない。拓斗さんは少し安心して、意を決してその飴玉を口の中に放り込んだ。
「南無三っ!」
コロコロと口の中で飴玉を転がして、味を堪能していく。すると、直ぐに変化は起こった。
「オゥエッッッ!!! かっら!!!!!」
拓斗さんはすぐさま飴玉を口から吐き出して、あまりの辛さにその場に蹲った。
拓斗さんの悲鳴を聞いて、優輝さんが嬉々としてすぐにドアを開けて拓斗さんを見下ろした。
「やーい! バーカバーカ! 引っかかったー! それは激辛ハバネロ味の飴ちゃんだよー!」
それだけ吐き捨てると、優輝さんはまたドアを勢い良く閉めて、それっきり音沙汰なくなってしまった。
「……な、なんなんだあの人……。み、水……」
優輝さんに見事にからかわれた拓斗さんは一旦自室へ戻り、急いで水を飲んだ。それから甘いチョコレートを食べて口直しをし、白さんと銀さんから貰った万年筆と日記帳を机の上に置いてから部屋を出た。
「あともう少し!」
優輝さんに馬鹿にされてもめげず、拓斗さんは先生の部屋に行くのでした。
先生の部屋には丁度陽菜さんも一緒にいて、その姿は正しくおじいちゃんと孫。陽菜さんはよく先生の部屋に遊びに来ている。先生も特にやることはないので、よく陽菜さんの面倒をしているのだ。
「拓斗お兄ちゃん、いらっしゃーい!」
「おお、拓斗ではないか。どら焼きは買ってきたか?」
「ちゃんと買ってきましたよ」
拓斗さんは先生にどら焼き、陽菜さんにネロネロを渡した。
「わーい! ネロネロだー! ありがとう、拓斗お兄ちゃん!」
「わーい! どら焼きじゃー! ありがとう、拓斗お兄ちゃん!」
「伊織お兄ちゃん陽菜の真似しないでー!」
「ごめーん☆」
拓斗さんは二人がじゃれる姿を微笑ましく見つめ、その姿に癒されているようだった。
「拓斗お兄ちゃん、これお礼にあげるね! 陽菜が伊織お兄ちゃんと一緒に折ったんだよ!」
陽菜さんは拓斗さんの手のひらに二羽の鶴の折り紙を置いた。それぞれ黄色と青、別々の色で折られており、一方は綺麗に折られているが、もう一方は少し不格好だ。恐らく、不格好な方が陽菜さんだろう。
「この鶴には魔除の呪いを込めてある。この世界にいれば別に何かから身を守ることはないが、テラで変なものに取り憑かれたりした時は、それがお主を守ってくれるだろう」
先生の説明を聞いて、ただの折り紙ではないことを知り、拓斗さんは感心した様子でその鶴をまじまじと見つめた。すると、陽菜さんが少し下の方からぴょんぴょんと顔を出した。
「陽菜ね、いっぱいいーっぱい、拓斗お兄ちゃんを守ってー! って、願いを込めたんだよ!」
「そうなんだ、ありがとう」
「えへへ」
拓斗さんに褒められて、陽菜さんは少し照れた様子で、頬を赤らめながら嬉しそうに笑った。
「今日はご苦労であったな。お主も色々と疲れたじゃろう。今日はゆっくり休めよ。皿洗いはしてもらうけど」
「あ、はい、勿論!」
拓斗さんは「それじゃあ」と、二人に軽く会釈して、その場から離れた。これで、全てのものを皆に配り終えて、拓斗さんの任務は達成された。僕もこれで安心して自分の時間を過ごせると言うもの。
「はぁ」
安心すると、何だが眠たくなってきました。拓斗さんより僕の方が疲れたのではないだろうかという錯覚に見舞われ、つくづく僕は拓斗さんに深入りしているなと反省した。だって、初めてのお使いですよ。心配しないわけないじゃないですか。何かあったら僕の責任だし、拓斗さんにも申し訳ない。
僕は安心感と疲労で急にドッと疲れを感じ、部屋に戻ってコーヒーを飲もうとした。すると――
「アキラくん」
後ろから拓斗さんに声をかけられた。
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