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深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
後日譚
コンラッドの部屋がノックされ、扉を開くと執事のノーマスが顔を出した。
「コンラッド様。バトワール財閥、副社長のウィンストン様より先ほど連絡があり、妹君のクリスィーナ令嬢とのお見合いを取りやめるよう、要請がありました」
それを聞き、コンラッドがふっと笑みを溢し、呟く。
「ようやく、動いたか」
コンラッドの言葉を聞き取れず、ノーマスが聞き返す。
「コンラッド様、何か?」
「いや。了解したとの旨、伝えてくれ」
するとノーマスが驚いたように口を開く。
「し、しかし、これはバトワール財閥社長と旦那様が取り交わした契約。勝手に承諾するわけには……」
その言葉をコンラッドが遮る。
「いいんだ。むしろこの見合いは、そうなることが目的だったんだから」
「コ、コンラッド様っっ!!」
片方の口角を上げてコンラッドが微笑む。
あの二人を見ていたら、まどろっこしくて……つい、余計な世話を焼いちまった。
学友であったクリスティーナの兄への恋慕を、コンラッドはそれとなく知っていたのだった。
「バトワール財閥社長と親父には、俺には心に決めた女性がいるからと断りを入れておいてくれ」
コンラッドの言葉にノーマスは慌てふためいたものの、彼の気持ちが変わらないのを知ると、がっくりと項垂れた。
「承知いたしました。旦那様には、そのように申し伝えておきます」
それから、扉を閉めて立ち去る。
「さて、俺もちゃんと、自分の気持ち伝えないとな」
コンラッドの開けた机の引き出しの中には、メルベーユ公爵令嬢であるソフィアーノの写真が入っていた。
「コンラッド様。バトワール財閥、副社長のウィンストン様より先ほど連絡があり、妹君のクリスィーナ令嬢とのお見合いを取りやめるよう、要請がありました」
それを聞き、コンラッドがふっと笑みを溢し、呟く。
「ようやく、動いたか」
コンラッドの言葉を聞き取れず、ノーマスが聞き返す。
「コンラッド様、何か?」
「いや。了解したとの旨、伝えてくれ」
するとノーマスが驚いたように口を開く。
「し、しかし、これはバトワール財閥社長と旦那様が取り交わした契約。勝手に承諾するわけには……」
その言葉をコンラッドが遮る。
「いいんだ。むしろこの見合いは、そうなることが目的だったんだから」
「コ、コンラッド様っっ!!」
片方の口角を上げてコンラッドが微笑む。
あの二人を見ていたら、まどろっこしくて……つい、余計な世話を焼いちまった。
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「バトワール財閥社長と親父には、俺には心に決めた女性がいるからと断りを入れておいてくれ」
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それから、扉を閉めて立ち去る。
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