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深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

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 ウィンストンがトランクスに手をかけ、下ろした。

 クリスティーナの背中を腕で支えてゆっくりとソファに縫い止めるとその華奢な躰に跨り、熱く猛りたつ自身をクリスティーナの中へと溢れ出る蜜とともに沈めていく。

「ずっと、こうしたかった……」

 クリスティーナの温もりに包まれて、ウィンストンは気持ちよさと共に安心できるような安らぎをおぼえる。ゆっくりと上下に動かしていくと、クリスティーナの襞がザワザワと触れていき、押し寄せる快感に眉を寄せて息を吐く。

「ック……ハァッ……」

 気持ち、いい……

 ふと見下ろすと、クリスティーナも瞳を潤ませ、濡れたような吐息を洩らし、ゾクリと身震いするほどの色香を纏いながら恍惚の表情を浮かべている。

 クリスティーとは結ばれることは決してないと思っていた。ただ、一緒にいられればそれでいい、と。でも、こうして想いが通じた今は、もっとクリスティーのことが愛おしくて、その全てが欲しくてたまらない。

「ごめん……もう限界」

 ウィンストンがクリスティーの耳元で囁いた後、舌で耳の輪郭をなぞっていく。耳の奥へと舌を差し入れ、クチュクチュと水音をたてながら舐め回す。

 だんだんと腰の律動が速まり、激しく打ち鳴らす音が執務室に響く。耳元で響く舌の蠢く水音とお互いの躰がぶつかり合う音でクリスティーの耳が犯され、思考が奪われていく。

「んぅっ……ハァッ、だ、めぇ……」

 また熱が中心部へと集まり、クリスティーナの躰全体が緊張し、グーーッと大きい波が押し寄せてくるのを感じる。

「ぁあっ!!」

 ウィンストンの背中に腕を回し、ギュッと思いきり抱きつく。

「クリスティー、一緒に...いこう」
「あっ……あっ……あぁぁあっ!! ウィンストン……にぃっ……さ、まぁっっ!!」

 頭が真っ白になり、快楽の頂点へと達すると同時にクリスティーナは意識を手放した

 意識を手放したクリスティーナを愛しそうに抱き寄せ、その艶やかな唇に口づけを落とすと、ウィンストンは小さな声で呟いた。

「愛してしまってごめん、クリスティー」

 きっと俺達が進む道は、茨のように険しい。たとえ血が繋がっていないとはいえ、名家の兄と妹の恋沙汰など、世間が許すはずなどない。

 ましてや家名を重んじ、世間体を何より気にする両親には……

 だが、クリスティーを離すことなどもう俺には出来ない。

 ずっと欲しいと願って、叶わないと諦め、心の奥に閉じ込めていたこの想いが実ったんだ。何に代えても、クリスティーと二人の未来を守っていく。


「君は、俺の全てだよ……」


 強い決心と共に、誓いをたてるように美しく眠るクリスティーナの唇へ、ウィンストンは再び口づけを落とした。
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