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嵐の予感
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それを聞き、周りにいた陽子を除く女子全員が歓声を上げた。
「嘘ーーーっっ!!!
二人、すごく仲が良かったから、てっきり付き合ってるんだと思ってた。だって、女子に対してクールな風間くんが、薫子だけには優しくしてたし」
このグループの中で青海学園に大学から入学してきたのは陽子だけで、他は高等部の時のふたりを知っていた。悠に憧れつつも薫子という存在がいたために近づくことが出来なかったが、ふたりが恋人ではなかったという事実に一気に沸き立つ。
「なぁんだ、友達だったんだ! だったら私、今からでも告白してみようかな」
え......こく、はく......
薫子が戸惑っているうちに、周りが更に盛り上がる。
「私も!風間くんって、芸能人になれそうなぐらい超イケメンだし、無口でミステリアスなところが魅力的なんだよねぇ」
「あんた、彼氏いるでしょうがー」
「何言ってんの。風間くんがもしOKしてくれたら、すぐに乗り換えるし!」
「ははっ、ひどぉーっっ!!! でも、気持ちわかるぅ」
美穂が、薫子に振り返る。
「ねぇねぇ薫子、風間くんって彼女とかいないのかな?」
かの、じょ......
悠の彼女は私、なのに......また、嘘をつかなければいけないんだ。
「さ、さぁ...悠は、あまり自分のことは話さないから......」
それから皆は、悠がどんなタイプの女の子が好きそうかという話題で持ちきりだった。
薫子は上辺では笑顔を浮かべつつも、自分が生み出した嘘によって首をギリギリと絞められているような苦しみを味わった。
この子たちは皆、悠のことを好きなんだ......
今まではいつも悠の側にいて、私は悠の特別な存在なのだと感じることが出来た。不安など、感じることはなかった。
けれど......今は違う。
この間のパーティーで見せた悠の笑顔。悠は、私以外の女の子にも笑顔を向けることが出来るのだと知ってしまい、それがとても悲しくてショックだった。
その笑顔が、眼差しが、優しい言葉が、彼の想いが、もし、私以外の特別な女の子に向けられるとしたら......
そう考えるだけで、苦しくなる。
不安で、たまらなくなる......
もし、クリスマスパーティーにこの中の誰かを誘えば、きっと悠に話しかけたり、笑い合ったりする姿を目の前で見ることになってしまうんだよね......
そう考えると......やっぱり、誘えない。誘い、たくない......
悠のことを好きだと知っていながら、悠と親しくなるような手助け、私には...出来ない......
「休講になったら次の講義出るの、かったるくなっちゃった。ねぇ、みんなでこれからランチ兼ねてカラオケとか行かない?」
ひとりが提案すると、「いいねーっ!」と同意の声が上がった。
「ね、薫子も行こうよ」
そう誘われて嬉しい気持ちもあったが、
「ご、めんね...レポートのことでちょっと質問があって......」
とっさに嘘をついてしまった。
元々真面目で講義をさぼることに抵抗があるということもあったが、このメンバーでカラオケに行って、また根掘り葉掘り悠のことを聞かれるのではないかと恐れていた。
「私も、今回はパス。次の講義、単位やばいんだよねぇ」
陽子はそう言うと、薫子に笑いかけた。
「じゃ、うちらはさみしく二人ランチしますか」
陽子......もしかして私がひとりにならないように、気を遣ってくれたのかな......
「うん」
薫子は思わず嬉しくて微笑んだ。
「嘘ーーーっっ!!!
二人、すごく仲が良かったから、てっきり付き合ってるんだと思ってた。だって、女子に対してクールな風間くんが、薫子だけには優しくしてたし」
このグループの中で青海学園に大学から入学してきたのは陽子だけで、他は高等部の時のふたりを知っていた。悠に憧れつつも薫子という存在がいたために近づくことが出来なかったが、ふたりが恋人ではなかったという事実に一気に沸き立つ。
「なぁんだ、友達だったんだ! だったら私、今からでも告白してみようかな」
え......こく、はく......
薫子が戸惑っているうちに、周りが更に盛り上がる。
「私も!風間くんって、芸能人になれそうなぐらい超イケメンだし、無口でミステリアスなところが魅力的なんだよねぇ」
「あんた、彼氏いるでしょうがー」
「何言ってんの。風間くんがもしOKしてくれたら、すぐに乗り換えるし!」
「ははっ、ひどぉーっっ!!! でも、気持ちわかるぅ」
美穂が、薫子に振り返る。
「ねぇねぇ薫子、風間くんって彼女とかいないのかな?」
かの、じょ......
悠の彼女は私、なのに......また、嘘をつかなければいけないんだ。
「さ、さぁ...悠は、あまり自分のことは話さないから......」
それから皆は、悠がどんなタイプの女の子が好きそうかという話題で持ちきりだった。
薫子は上辺では笑顔を浮かべつつも、自分が生み出した嘘によって首をギリギリと絞められているような苦しみを味わった。
この子たちは皆、悠のことを好きなんだ......
今まではいつも悠の側にいて、私は悠の特別な存在なのだと感じることが出来た。不安など、感じることはなかった。
けれど......今は違う。
この間のパーティーで見せた悠の笑顔。悠は、私以外の女の子にも笑顔を向けることが出来るのだと知ってしまい、それがとても悲しくてショックだった。
その笑顔が、眼差しが、優しい言葉が、彼の想いが、もし、私以外の特別な女の子に向けられるとしたら......
そう考えるだけで、苦しくなる。
不安で、たまらなくなる......
もし、クリスマスパーティーにこの中の誰かを誘えば、きっと悠に話しかけたり、笑い合ったりする姿を目の前で見ることになってしまうんだよね......
そう考えると......やっぱり、誘えない。誘い、たくない......
悠のことを好きだと知っていながら、悠と親しくなるような手助け、私には...出来ない......
「休講になったら次の講義出るの、かったるくなっちゃった。ねぇ、みんなでこれからランチ兼ねてカラオケとか行かない?」
ひとりが提案すると、「いいねーっ!」と同意の声が上がった。
「ね、薫子も行こうよ」
そう誘われて嬉しい気持ちもあったが、
「ご、めんね...レポートのことでちょっと質問があって......」
とっさに嘘をついてしまった。
元々真面目で講義をさぼることに抵抗があるということもあったが、このメンバーでカラオケに行って、また根掘り葉掘り悠のことを聞かれるのではないかと恐れていた。
「私も、今回はパス。次の講義、単位やばいんだよねぇ」
陽子はそう言うと、薫子に笑いかけた。
「じゃ、うちらはさみしく二人ランチしますか」
陽子......もしかして私がひとりにならないように、気を遣ってくれたのかな......
「うん」
薫子は思わず嬉しくて微笑んだ。
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