【R18】初恋が実る時 ー対立する財閥令嬢と子息の密かな恋愛ストーリーー

「愛するがゆえの罪」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/915162272
に登場する薫子と悠のラブストーリーになります。
単独でもお楽しみいただけるようにしていますが、「愛罪」とリンクしている部分がたくさんあるため、一緒に読んでいただけるとより世界観を楽しんでいただけるかと思います。



幼さの残る顔立ちと
それとは対照的な大人びた、寂しげな表情

薄桃色の寒桜と相まって

まるで一枚の絵画のようで
思わず魅入られた

強い風が桜の花びらと一緒に吹き付ける

顔周りの髪が後ろへと引っ張られ

毛先が風に悪戯されているように
くるくると顔の周りにまとわりつき

スカートがふわっと舞い上がる

思わず、胸に抱いていた本を落とした

彼が振り返り
彼の指が、落ちていた本に触れた……

本を指先で掬い上げる仕草が
まるでスローモーションのように感じる

ドキドキが耳の奥まで聞こえてきて

心臓が爆発してしまうんじゃないかと心配になる

「初恋……」

思い描いていたよりも低い声に
驚いて顔を上げる

風に煽られて乱れてしまった
彼の髪を見ていると
なぜか恥ずかしい気持ちになった

何も映さないように見える程真っ黒な瞳に
吸い寄せられるようにじっと彼を見つめた

「僕も、好きなんだ……」

「え……」

それは、
初恋の始まり……



閲覧年齢制限ありますのでご注意下さい。

※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。
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