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After Story1 ー新しい命の誕生ー
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赤ちゃんの心拍や陣痛の間隔を、時々看護師が確認しに来た。
眠れているのかいないのか分からないまま、うつらうつらしていると急に激しい陣痛の痛みに襲われる。陣痛の間隔は徐々に短くなってきているし、痛みも増してきたように思えた。
大丈夫、きっとこのまま無事出産に迎えるはず......
だが、なかなか時間は経過しない。結局一晩中ぐっすりと眠れぬまま、朝を迎えた。
静音とばあやが病室を訪れてすぐ看護師がきて、バルーンを外された。
その後、内診に訪れた医師から告げられたのは、無慈悲な言葉だった。
「うーん......陣痛の間隔は狭まってるのに、あれから子宮口が1センチしか進んでないですね」
そ、んな......
薫子はショックを隠しきれなかった。
医師が、薫子に尋ねた。
「どうしますか。陣痛促進剤、使いますか」
薫子は、喉を詰まらせた。
どう、しよう...どう、しよう。
こうしている間にも、赤ちゃんの身に危険が迫ってるのに。早く、決めなくちゃ。
でも、もし......万が一、何かあったら......
これは、本当に必要な措置なの?
もし赤ちゃんに何かあったらどうするの?
副作用で赤ちゃんを失うことになったらと思うと、怖くて仕方ない。
このまま待っていれば、赤ちゃんを産むことができるんじゃないの?
どうしたら、いいの?
様々な思いが薫子の中で渦巻く。薫子がいつまでも言葉に出せずにいると、静音が薫子を真っ直ぐ見つめた。
「赤ちゃんにとって何が一番いい選択なのか、決めるのは母親のあなたよ」
その言葉にビクッとする。
もう、破水してから21時間が経過してる。バルーンをしても、陣痛は未だ微弱のまま、子宮口もまだ十分開いていない。このまま長引けば、それが危険な事態を引き起こしてしまうことになるかもしれない。これは、必要な措置なのだと信じるしかない。
「陣痛促進剤を.....お願い、します」
「分かりました。では、準備しますのでお待ち下さい」
本当に、これでよかったの......?
もう後には戻れないと思いつつも、それが正しい選択だったのかと何度も迷いの芽が飛び出してくる。心臓がトクトクと早鐘を打ち、嫌な汗が背中を伝った。
静音が薫子の隣に立った。
「これからが本番よ。しっかりしなさい」
励ますような静音の声に、薫子は気合が入った。
そうだ、私がしっかりしないといけないんだ。
「はい」
再度陣痛促進剤を使用することでの副作用の説明を受け、承諾書にサインした。点滴がセットされ、再び分娩監視装置が運ばれ、ベルトが巻かれる。
「赤ちゃんの状態を見ながら、ゆっくり量を増やしていきますね」
陣痛促進剤を投与してから、陣痛の間隔が狭まり、痛みが急激に増した。
今までの、比じゃない......
襲ってくる陣痛に眩暈を起こしそうになりながら、全身にガンガンと響き渡る痛みに耐える。
看護師が15分ごとに様子を見ながら、徐々に促進剤の量が増えていった。
「ッハァ、ハァツ、ハァッハァッ......」
痛い......痛い、痛い痛い痛いいたいいたいイタイっっ!!!
痛みだけで、全身が埋められる。
痛みに全て、支配される。
呼吸の仕方も、穏やかにならなきゃいけないことも、赤ちゃんの存在さえも圧倒的な感覚で、麻痺される。
「薫子、一緒に呼吸して」
悠が手を握り、穏やかな声が耳に届いた。
悠に意識を集中し、目を閉じる。彼のゆったりとした呼吸に、耳を傾ける。
先程と痛みは変わらないはずなのに、意識を他に向けることで痛みが軽減されていく気がした。
「赤ちゃんがお腹の中で、これから出て行く準備をしてるんだ」
そう言われると、そんな痛みさえも愛おしく思えてくる。
薫子は深くゆったりとした呼吸を続けた。
大丈夫。私は出産を乗り切れる。
悠と、この子とともに乗り切ってみせる。
眠れているのかいないのか分からないまま、うつらうつらしていると急に激しい陣痛の痛みに襲われる。陣痛の間隔は徐々に短くなってきているし、痛みも増してきたように思えた。
大丈夫、きっとこのまま無事出産に迎えるはず......
だが、なかなか時間は経過しない。結局一晩中ぐっすりと眠れぬまま、朝を迎えた。
静音とばあやが病室を訪れてすぐ看護師がきて、バルーンを外された。
その後、内診に訪れた医師から告げられたのは、無慈悲な言葉だった。
「うーん......陣痛の間隔は狭まってるのに、あれから子宮口が1センチしか進んでないですね」
そ、んな......
薫子はショックを隠しきれなかった。
医師が、薫子に尋ねた。
「どうしますか。陣痛促進剤、使いますか」
薫子は、喉を詰まらせた。
どう、しよう...どう、しよう。
こうしている間にも、赤ちゃんの身に危険が迫ってるのに。早く、決めなくちゃ。
でも、もし......万が一、何かあったら......
これは、本当に必要な措置なの?
もし赤ちゃんに何かあったらどうするの?
副作用で赤ちゃんを失うことになったらと思うと、怖くて仕方ない。
このまま待っていれば、赤ちゃんを産むことができるんじゃないの?
どうしたら、いいの?
様々な思いが薫子の中で渦巻く。薫子がいつまでも言葉に出せずにいると、静音が薫子を真っ直ぐ見つめた。
「赤ちゃんにとって何が一番いい選択なのか、決めるのは母親のあなたよ」
その言葉にビクッとする。
もう、破水してから21時間が経過してる。バルーンをしても、陣痛は未だ微弱のまま、子宮口もまだ十分開いていない。このまま長引けば、それが危険な事態を引き起こしてしまうことになるかもしれない。これは、必要な措置なのだと信じるしかない。
「陣痛促進剤を.....お願い、します」
「分かりました。では、準備しますのでお待ち下さい」
本当に、これでよかったの......?
もう後には戻れないと思いつつも、それが正しい選択だったのかと何度も迷いの芽が飛び出してくる。心臓がトクトクと早鐘を打ち、嫌な汗が背中を伝った。
静音が薫子の隣に立った。
「これからが本番よ。しっかりしなさい」
励ますような静音の声に、薫子は気合が入った。
そうだ、私がしっかりしないといけないんだ。
「はい」
再度陣痛促進剤を使用することでの副作用の説明を受け、承諾書にサインした。点滴がセットされ、再び分娩監視装置が運ばれ、ベルトが巻かれる。
「赤ちゃんの状態を見ながら、ゆっくり量を増やしていきますね」
陣痛促進剤を投与してから、陣痛の間隔が狭まり、痛みが急激に増した。
今までの、比じゃない......
襲ってくる陣痛に眩暈を起こしそうになりながら、全身にガンガンと響き渡る痛みに耐える。
看護師が15分ごとに様子を見ながら、徐々に促進剤の量が増えていった。
「ッハァ、ハァツ、ハァッハァッ......」
痛い......痛い、痛い痛い痛いいたいいたいイタイっっ!!!
痛みだけで、全身が埋められる。
痛みに全て、支配される。
呼吸の仕方も、穏やかにならなきゃいけないことも、赤ちゃんの存在さえも圧倒的な感覚で、麻痺される。
「薫子、一緒に呼吸して」
悠が手を握り、穏やかな声が耳に届いた。
悠に意識を集中し、目を閉じる。彼のゆったりとした呼吸に、耳を傾ける。
先程と痛みは変わらないはずなのに、意識を他に向けることで痛みが軽減されていく気がした。
「赤ちゃんがお腹の中で、これから出て行く準備をしてるんだ」
そう言われると、そんな痛みさえも愛おしく思えてくる。
薫子は深くゆったりとした呼吸を続けた。
大丈夫。私は出産を乗り切れる。
悠と、この子とともに乗り切ってみせる。
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