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After Story1 ー新しい命の誕生ー
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帝王切開が決まったからと言って、痛みから解放されるわけではない。自然分娩で産めないと分かった途端、痛みに耐えなければいけない理由もなくなった今は、薫子はただただ痛みから解放されたいと願った。
早く、麻酔を......お願い、痛みから早く解放させて!!!
車椅子で手術室に向かう間、息がたえだえになりながら、全身を震えが襲う。
ようやく手術室へと入り、手術台に腰掛けたものの、痛みで思わず背が曲がる。
「これから腰椎麻酔注射をしますので、背筋を真っ直ぐに伸ばして決して動かないで下さいね」
そう言われても、震えと背筋に走る寒さと痛みで自分の躰なのに制御が出来ない。
そのうちに、太い注射が腰骨に突き刺さる感覚が走った。痛いはずなのに、もうその痛さがどんなものの痛さなのか痛覚が麻痺して感じられなくなっていた。
横たわり、暫くするとだんだんと全身に奇妙な感覚が広がり始める。先ほどまでの死にそうな痛みから、嘘のように解放されていく。けれど、それに喜んでいる余裕などなく、これからお腹にメスを入れられるのだという緊張感で胸が苦しくなった。
「薫子、ここについてるから」
その声にハッとし、ようやく横で悠が見守ってくれていることに気づいた。
ひとりじゃない。悠も、いてくれる。
どうか、無事に産まれてきて......
薫子は、ひたすらお腹の我が子が無事に産まれてくることを祈り続けた。
視界の先には衝立にカーテンが掛かって仕切られている為、そこで何が行われているのか見ることは出来ない。
スッと何かでお腹をさすられるような感覚が何度か続く。お腹が切られたかどうかの確信がないまま不安な気持ちでいると、医者が声を上げた。
「ッ、これは......」
その緊迫した声に、薫子の不安が一気に増大する。
「どうしたんですか!?
赤ちゃんは、無事なんですか!?」
必死に薫子は問いかけた。
傍にいた看護師が、宥めるように声を掛ける。
「落ち着いて下さい!
今、先生が赤ちゃんを取り出そうとしていますから」
だが、もちろん落ち着いてなどいられない。
いったい、何が起こってるの!?
赤ちゃんは無事なの!?
恐怖で躰中の体液が凍りつき、身が竦む。
どうか......どうか、無事に産まれてきて......!!!
何度もお腹の中にぐねぐねとした鈍い感覚が伝わる。それから、上からの圧力と共にグイーッと押し出されるように感じていると、看護師が顔を覗かせた。
「風間さん、赤ちゃんが産まれましたよ。
女の子です」
よかった......
そう安堵したものの、すぐにそれは不安にとって替わった。
産声が、聞こえないのだ。
悠もそれに気付き、不安そうな表情を浮かべた。
どうして、なの。
何か、問題があるの......
早く、麻酔を......お願い、痛みから早く解放させて!!!
車椅子で手術室に向かう間、息がたえだえになりながら、全身を震えが襲う。
ようやく手術室へと入り、手術台に腰掛けたものの、痛みで思わず背が曲がる。
「これから腰椎麻酔注射をしますので、背筋を真っ直ぐに伸ばして決して動かないで下さいね」
そう言われても、震えと背筋に走る寒さと痛みで自分の躰なのに制御が出来ない。
そのうちに、太い注射が腰骨に突き刺さる感覚が走った。痛いはずなのに、もうその痛さがどんなものの痛さなのか痛覚が麻痺して感じられなくなっていた。
横たわり、暫くするとだんだんと全身に奇妙な感覚が広がり始める。先ほどまでの死にそうな痛みから、嘘のように解放されていく。けれど、それに喜んでいる余裕などなく、これからお腹にメスを入れられるのだという緊張感で胸が苦しくなった。
「薫子、ここについてるから」
その声にハッとし、ようやく横で悠が見守ってくれていることに気づいた。
ひとりじゃない。悠も、いてくれる。
どうか、無事に産まれてきて......
薫子は、ひたすらお腹の我が子が無事に産まれてくることを祈り続けた。
視界の先には衝立にカーテンが掛かって仕切られている為、そこで何が行われているのか見ることは出来ない。
スッと何かでお腹をさすられるような感覚が何度か続く。お腹が切られたかどうかの確信がないまま不安な気持ちでいると、医者が声を上げた。
「ッ、これは......」
その緊迫した声に、薫子の不安が一気に増大する。
「どうしたんですか!?
赤ちゃんは、無事なんですか!?」
必死に薫子は問いかけた。
傍にいた看護師が、宥めるように声を掛ける。
「落ち着いて下さい!
今、先生が赤ちゃんを取り出そうとしていますから」
だが、もちろん落ち着いてなどいられない。
いったい、何が起こってるの!?
赤ちゃんは無事なの!?
恐怖で躰中の体液が凍りつき、身が竦む。
どうか......どうか、無事に産まれてきて......!!!
何度もお腹の中にぐねぐねとした鈍い感覚が伝わる。それから、上からの圧力と共にグイーッと押し出されるように感じていると、看護師が顔を覗かせた。
「風間さん、赤ちゃんが産まれましたよ。
女の子です」
よかった......
そう安堵したものの、すぐにそれは不安にとって替わった。
産声が、聞こえないのだ。
悠もそれに気付き、不安そうな表情を浮かべた。
どうして、なの。
何か、問題があるの......
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