【R18】初恋が実る時 ー対立する財閥令嬢と子息の密かな恋愛ストーリーー

奏音 美都

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SS2 告白

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高等部時代、悠が薫子に告白した時のエピソードになります。


 櫻ロイヤルホテルの中でも一番の広さを誇るパーティー会場「絢爛の間」。

 この日、ここで東京都知事である早瀬 匠の誕生日パーティーが盛大に行われていた。

 早瀬は父親の外交官の元、幼い頃から海外を転々とし、高校生で俳優として芸能界にデビューするやその端麗な容姿と頭脳明晰なマルチリンガルであることが話題になり、瞬く間に一躍トップスターに駆け上がった。また多忙な芸能活動の傍ら、作家としても数々のベストセラーを生み出し、数々の文学賞も受賞している。

 そして、50歳になってから東京都知事として立候補し、初出馬にして初当選という政界においても華々しいデビューを飾った。パーティーには芸能界の他、各界の著名人、そして政財界からも多くの者が招待されていた。

 会場となったホテルの総裁であり櫻井財閥を束ねる櫻井龍太郎も、もちろんこの席に呼ばれていた。

 彼は今日、娘の薫子を供に連れてきている。それは、娘に結婚相手として相応しい男に目星をつけるためであった。相応しいと言ってもそれは娘にとって、ではなく、どれだけ櫻井財閥に貢献することができるかという意味だ。

 薫子は濃紅色に深紫の入った大輪の菊が描かれた艶やかな振袖を纏い、所在なさげに俯いていた。

 こんな、大勢の人が集まるパーティーで、見ず知らずの人と話をしなくちゃいけないなんて......

 人と話すことが苦手な薫子は、考えるだけで気が重くなり、緊張で躰が震えるのを感じた。

 そんな娘の様子など気づくことなく、龍太郎はこれぞという政財界の大物を見つけると、薫子を次々と紹介した。薫子はその度に慇懃に礼をし、無理やり微笑み、相手の話に頷いた。

 誰もが薫子の美しさを褒めそやし、讃えたが、薫子にはそれが櫻井財閥の令嬢に対するおべっかだとしか思えず、ますます心の内を閉ざした。

 会場には、薫子も知っているようなテレビや舞台で見たことのある俳優や歌手なども大勢招かれており、華やかな雰囲気に包まれていた。

 それぞれの芸能人には大勢のゲストが取り巻きのように囲んでいた。そんな中、一際大きな取り巻きの輪を見て、薫子の近くに立っていた女性二人が話し出した。

「ねぇあの子も、芸能人? テレビとかで見たことないけど、これから売り出す予定なのかしら。すごく綺麗な顔立ちじゃない?」
「え、あなた知らないの? あれは、風間財閥の御曹司よ。ここにいる芸能人と比べても劣らないぐらいの容姿よね。その隣にいるお父様の方が、私は好みだけど。あの寡黙で優しげな目元がたまらないわぁ」

 薫子はそれを聞き、ハッとしたように会場を見回した。

 悠も、ここに来てるんだ......
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