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美麗な年下国王は、アイスクリームよりも甘く淫らに妻の女王に溶かされる
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ルノーの接吻が優しいものから深いものへと変化していくのを感じて、アンジェリーナはルノーの胸を押し止めた。
「んっ、ルノー……ケーキ、溶けちゃうよ」
そう言いつつ、アンジェリーナも名残惜しい気持ちではあった。
ほんとは、もっとキスしていたいけど……でも、ケーキも味わって欲しい。
ルノーが、残念そうにアンジェリーナから離れた。
「そうだね……せっかく作ってくれたんだから食べないとね」
そして、ワゴンの上のケーキを見上げた。
「アンジェ……ワガママ、言ってもいい?」
首を傾げて見上げるルノーの可愛らしい仕草に、アンジェリーナの胸が甘く締めつけられる。
何度見ても……いつもこの仕草にドキドキさせられちゃう。
「う、うん、もちろんだよ。今日はルノーの誕生日なんだから!
思いっきり私に甘えて、ワガママ言って欲しいな」
普段、私のことばかり優先するルノーに、もっとワガママ言って欲しい。
「ありがとう」
ふわっと微笑んだルノーの表情は、神に祝福された天使のように美しくて、この微笑みを見たらすべての人が魅了されてしまうのではと、アンジェリーナは感じた。
だから、この微笑みを誰にも見せたくなくて……私だけに向けて欲しいって願ってしまう。
「ベッドでアイスクリームが食べたい」
そんなルノーの可愛らしいお願いに、アンジェリーナがクスッと笑みを溢した。
「お行儀悪いけど、今日はルノーの誕生日だから特別ね」
二人でワゴンを押してベッドの横につけると、ルノーは脚をするりとシーツへと滑り込ませ、半身を起こした状態でアンジェリーナに手を差し伸べた。
「きて、アンジェ……」
その仕草に、アンジェリーナの胸が高鳴る。
なんだか、イケナイことしてる気分……
「う、ん……」
アンジェリーナもシーツに脚を滑らせ、ルノーの隣に座る。
すぐ横のワゴンに載っているアイスクリームケーキを切り分け、お皿に乗せてスプーンを添えるとルノーに手渡す。
「はい、どうぞ」
するとルノーが、口を開けた。
「アンジェ、食べさせて」
甘えるように尋ねる声色に、アンジェリーナの体温が熱を上げる。
ほんとに、もう……ルノーって、無自覚なのかな……
「うん……」
スプーンでアイスクリームをよそうと、もう一方の手を添えてルノーの口元へと運ぶ。開かれたルノーの口元が妙に艶めかしく、アンジェリーナの鼓動が煩く音をたてる。
ルノーはアイスクリームを口にすると、幸せそうに微笑んだ。
「おいしい……」
「よかった」
ルノーが公爵邸に住んでいた頃は口にすることのなかった、アイスクリーム。その甘さと美味しさを知ったルノーの幸せな笑顔は、私の心までも幸せにする。
ほんとに……よかった。
ルノーの甘やかな声が、耳元に響く。
「でも……すぐに溶けちゃった。もっと、欲しい」
幼い子供のようにちょっと不満げな表情を見せるルノーが可愛くて、アンジェリーナに笑みが溢れる。
こんな子供っぽいルノーの表情も、私にしか見せないのかと思うと更に愛おしい気持ちが込み上げてくる……
「まだいっぱいあるから大丈夫だよ」
スプーンにアイスクリームをよそい、口元へと運びながら宥めるように優しく言った。
「アンジェ……」
「えっ」
アイスクリームを口に含んだ途端に名前を呼ばれ、振り返るとルノーの唇が寄せられ、彼の舌とともに冷たくて甘い感触がアンジェリーナの口の中に広がった。
「ほら……すぐ、溶けたでしょ?」
首を傾げて問うルノーに、驚きと恥ずかしさといろんな感情が一気に吹き飛ばされた。
「うん、ほんと……だね。
すぐ溶けちゃった」
思わず、微笑み返してしまう。
ルノーには、敵わない。どんな感情も、ルノーの表情ひとつで愛しさに変わってしまう。
「もっと、味わってもいい?」
「え……」
アイスクリームのこと?
それとも……
戸惑うアンジェリーナの心の声が聞こえたかのように、ルノーが柔らかく甘い笑顔で頷いた。
「うん、両方」
ルノーがアイスクリームをよそうとアンジェリーナの唇へと寄せ、口を開いた途端にスプーンが抜かれると同時にルイの熱い舌が口内へと差し入れられ、アイスクリームと共にアンジェリーナも溶かされていった。
「んっ、ルノー……ケーキ、溶けちゃうよ」
そう言いつつ、アンジェリーナも名残惜しい気持ちではあった。
ほんとは、もっとキスしていたいけど……でも、ケーキも味わって欲しい。
ルノーが、残念そうにアンジェリーナから離れた。
「そうだね……せっかく作ってくれたんだから食べないとね」
そして、ワゴンの上のケーキを見上げた。
「アンジェ……ワガママ、言ってもいい?」
首を傾げて見上げるルノーの可愛らしい仕草に、アンジェリーナの胸が甘く締めつけられる。
何度見ても……いつもこの仕草にドキドキさせられちゃう。
「う、うん、もちろんだよ。今日はルノーの誕生日なんだから!
思いっきり私に甘えて、ワガママ言って欲しいな」
普段、私のことばかり優先するルノーに、もっとワガママ言って欲しい。
「ありがとう」
ふわっと微笑んだルノーの表情は、神に祝福された天使のように美しくて、この微笑みを見たらすべての人が魅了されてしまうのではと、アンジェリーナは感じた。
だから、この微笑みを誰にも見せたくなくて……私だけに向けて欲しいって願ってしまう。
「ベッドでアイスクリームが食べたい」
そんなルノーの可愛らしいお願いに、アンジェリーナがクスッと笑みを溢した。
「お行儀悪いけど、今日はルノーの誕生日だから特別ね」
二人でワゴンを押してベッドの横につけると、ルノーは脚をするりとシーツへと滑り込ませ、半身を起こした状態でアンジェリーナに手を差し伸べた。
「きて、アンジェ……」
その仕草に、アンジェリーナの胸が高鳴る。
なんだか、イケナイことしてる気分……
「う、ん……」
アンジェリーナもシーツに脚を滑らせ、ルノーの隣に座る。
すぐ横のワゴンに載っているアイスクリームケーキを切り分け、お皿に乗せてスプーンを添えるとルノーに手渡す。
「はい、どうぞ」
するとルノーが、口を開けた。
「アンジェ、食べさせて」
甘えるように尋ねる声色に、アンジェリーナの体温が熱を上げる。
ほんとに、もう……ルノーって、無自覚なのかな……
「うん……」
スプーンでアイスクリームをよそうと、もう一方の手を添えてルノーの口元へと運ぶ。開かれたルノーの口元が妙に艶めかしく、アンジェリーナの鼓動が煩く音をたてる。
ルノーはアイスクリームを口にすると、幸せそうに微笑んだ。
「おいしい……」
「よかった」
ルノーが公爵邸に住んでいた頃は口にすることのなかった、アイスクリーム。その甘さと美味しさを知ったルノーの幸せな笑顔は、私の心までも幸せにする。
ほんとに……よかった。
ルノーの甘やかな声が、耳元に響く。
「でも……すぐに溶けちゃった。もっと、欲しい」
幼い子供のようにちょっと不満げな表情を見せるルノーが可愛くて、アンジェリーナに笑みが溢れる。
こんな子供っぽいルノーの表情も、私にしか見せないのかと思うと更に愛おしい気持ちが込み上げてくる……
「まだいっぱいあるから大丈夫だよ」
スプーンにアイスクリームをよそい、口元へと運びながら宥めるように優しく言った。
「アンジェ……」
「えっ」
アイスクリームを口に含んだ途端に名前を呼ばれ、振り返るとルノーの唇が寄せられ、彼の舌とともに冷たくて甘い感触がアンジェリーナの口の中に広がった。
「ほら……すぐ、溶けたでしょ?」
首を傾げて問うルノーに、驚きと恥ずかしさといろんな感情が一気に吹き飛ばされた。
「うん、ほんと……だね。
すぐ溶けちゃった」
思わず、微笑み返してしまう。
ルノーには、敵わない。どんな感情も、ルノーの表情ひとつで愛しさに変わってしまう。
「もっと、味わってもいい?」
「え……」
アイスクリームのこと?
それとも……
戸惑うアンジェリーナの心の声が聞こえたかのように、ルノーが柔らかく甘い笑顔で頷いた。
「うん、両方」
ルノーがアイスクリームをよそうとアンジェリーナの唇へと寄せ、口を開いた途端にスプーンが抜かれると同時にルイの熱い舌が口内へと差し入れられ、アイスクリームと共にアンジェリーナも溶かされていった。
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