<本編完結!AS開始>【R18】愛するがゆえの罪 ー溜息が出るほど美しくて淫らな叔父と姪の禁断愛ストーリーー

奏音 美都

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足枷

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「モルテッソーニは、秀一さんのお母様がウィーン留学時代に知り合われていたのですね」

 代わりにそう言った美姫に、秀一は小さく溜息をついた。

「そんな話までしていたのですか。えぇ...母は私が幼い時に亡くなっていますので、彼女から聞いたことはありませんでしたので、モルテッソーニから聞いて初めて知りました」
「秀一さん、高校生の時に......モルテッソーニと、会っていたんですよね......」

 秀一はもうその時には、その話をされると予測がついていたようだった。

「...えぇ、そうです」
「......モルテッソーニからの留学の誘いを......断ったん、ですか......?」

 美姫の全身が小刻みに震えだしてきた。隣に座る秀一が美姫を横抱きにし、美姫の躰を腕ですっぽりと包み込んだ。

「まだ私は高校生でしたので、留学には早いと思ったんですよ。日本でピアニストとしてデビューし、事務所との契約や仕事もありましたし」

 卒なく答える秀一に、なぜか美姫はイライラした気持ちが湧き上がる。

 嘘...なぜ、そんな嘘をつくんですか......

「で、でも...秀一さんは高校卒業してからもモルテッソーニの元へは行かなかったじゃないですか。なぜ、私が高校生になるまで留学しなかったんですか?」

 私の、せい...なんですよね?

「大学はこちらで通いたいと思っていましたし、日本での仕事も多忙になっていましたので、考える余裕がなかっただけですよ。
 ......どうしたのですか、美姫? 貴女らしくないですね、そんなに突っかかったものの言い方をされるなんて」

 美姫は余裕で微笑む秀一に、馬鹿にされているような気がした。

「嘘、言わないで下さい! はっきり言えばいいじゃないですか!
 私がいたから、ウィーンに行くことが出来なかったって。私が足枷になっていたから、ピアニストとして飛躍する機会を諦めたんだって......!!!」

 美姫は唇を強く噛み締めた。これ以上口にしたら、泣き出してしまうから、もう何も言うことが出来なかった。

「美姫......私は貴女を足枷などとは、一度も思ったことはありませんよ」

 秀一は感情的に牙を剥いた美姫を宥めるように、頭を撫でた。だが、それは美姫の心を逆撫でた。

 先程、加代子の言葉を聞いて納得した筈だったのに......秀一を目の前にし、彼の言葉を聞いた途端、疑惑の念で心が占め尽くされていく。

 美姫は、秀一に抱き締められていた腕を振り払ってカウチから立ち上がった。

「やめてくださいっ!私は子供じゃないんです!
 秀一さんは、私が子供だと思って、すべてのことから遠ざけて......それは、私を守っているつもりだったかもしれないけど、それを知った私は寂しくて悲しい気持ちでいっぱいなんです。

 どうして何も話してくれなかったんですか? 私は、秀一さんにとってなんなんですか? 恋人なら、すべてを話したっていいじゃないですか!!!」

 そんな風に駄々を捏ねる今の自分こそが子供じみていると美姫は思ったが、走り出した感情は暴走してしまっていた。

 泣いちゃ、ダメ...絶対に、泣いたりしない......

 涙目で秀一を睨みつけ、怒りで震える全身を両腕で抱き締め、震える足を精一杯踏みしめる。
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