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復讐の誓い ー久美回想ー
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『それからね、その礼音って子のアパートに行く時、気をつけなさいよ』
『分かってる』
お姉ちゃんは暫く考えるような仕草をした後、私に額を寄せ、二人きりだというのに小声で話し始めた。
『怪しい男が帰った後で礼音くんのアパートに行った時、部屋はどんな感じだった?』
え......どんな、って......
質問の意図が分からず、呆気にとられた後、思い返してみた。
『いつも通り......暗くて、じめじめしてて、あと礼音の......失禁で、臭かった』
『これから久美が礼音くんの様子を見に行く時も、彼の部屋はいじらない方がいいわ。また男たちが入ってきた時に、あまり綺麗だったりちゃんとしてたら、外部の人間の存在を疑われて久美にまで辿り着く可能性だってあるから』
それを聞いて、ゾッとした。
もしあいつらに私の存在が知られたら、私にまで危害が及ぶかもしれないんだ。
『ねぇ......警察に行く気は......ないの?』
躊躇いながらお姉ちゃんが聞く。
『何度も......警察に、電話しようとしたけど......結局、出来なかった......』
私の言葉に、お姉ちゃんが『そう......』と言った後、重い溜息を吐いた。
遠沢にレイプされた後、私はお姉ちゃんの説得により警察に行き、事情聴取を受けた過去がある。
デリケートな話なので担当を女性にして欲しいと頼んだのに、「今は女性があいていないから」と断られ、男性3人から代わる代わる質問されることになった。けどそれは、事情聴取というより興味本位でレイプの内容を根ほり葉ほり聞いたあげく、「私が無防備だからだ」と長い説教話を延々と聞かされただけだった。
まるで犯人の肩をもつような態度の警察官に私もお姉ちゃんも憤りを覚え、また、裁判になれば私の両親にも知られるため、結局泣き寝入りすることになったのだった。
そんな経緯があり、私はまだ警察への不信感を拭いきれていないこともあり、警察へ通報することを躊躇っていたのだった。
すると、お姉ちゃんが眉を顰めて、声を潜めた。
『まさかそこまでするとは思わないけど......もし犯人が礼音の周囲の人間を探ってて、あんたがもし休学届け出して退寮したなんてことになったら、怪しまれるでしょう?
絶対に犯人に気づかれないために、今までと同じ生活を続けるの、いいわね?』
それを聞いて、以前、来栖秀一に会っていたことを思い出した。
美姫が倒れた際に側にいたことを、私は来栖秀一に知られてしまっている。あの時の様子では私の顔を知らないようだったので、美姫は写真を見せたりはしていなかったのだろう。
けどもし、来栖秀一が、私が美姫と1番仲のいい友達だったことを知ってしまったら。美姫と礼音と同じサークルに所属し、あの事件の日、皆で集まっていたことを突き止めたとしたら......その後、大学を休学して退寮しようものなら、間違いなく怪しまれるに違いない。
お姉ちゃんは『まさかそこまでするとは思わないけど...』って言ってたけど、礼音に対してあれほどの執着心を見せた男だ。油断、出来ない。
そんなところまで頭の回らなかった私は、お姉ちゃんの助言を聞いて、心からお姉ちゃんに頼ってよかったと思った。そして改めて、自分がどれだけ危険な橋を渡っているのか思い知った。
『分かってる』
お姉ちゃんは暫く考えるような仕草をした後、私に額を寄せ、二人きりだというのに小声で話し始めた。
『怪しい男が帰った後で礼音くんのアパートに行った時、部屋はどんな感じだった?』
え......どんな、って......
質問の意図が分からず、呆気にとられた後、思い返してみた。
『いつも通り......暗くて、じめじめしてて、あと礼音の......失禁で、臭かった』
『これから久美が礼音くんの様子を見に行く時も、彼の部屋はいじらない方がいいわ。また男たちが入ってきた時に、あまり綺麗だったりちゃんとしてたら、外部の人間の存在を疑われて久美にまで辿り着く可能性だってあるから』
それを聞いて、ゾッとした。
もしあいつらに私の存在が知られたら、私にまで危害が及ぶかもしれないんだ。
『ねぇ......警察に行く気は......ないの?』
躊躇いながらお姉ちゃんが聞く。
『何度も......警察に、電話しようとしたけど......結局、出来なかった......』
私の言葉に、お姉ちゃんが『そう......』と言った後、重い溜息を吐いた。
遠沢にレイプされた後、私はお姉ちゃんの説得により警察に行き、事情聴取を受けた過去がある。
デリケートな話なので担当を女性にして欲しいと頼んだのに、「今は女性があいていないから」と断られ、男性3人から代わる代わる質問されることになった。けどそれは、事情聴取というより興味本位でレイプの内容を根ほり葉ほり聞いたあげく、「私が無防備だからだ」と長い説教話を延々と聞かされただけだった。
まるで犯人の肩をもつような態度の警察官に私もお姉ちゃんも憤りを覚え、また、裁判になれば私の両親にも知られるため、結局泣き寝入りすることになったのだった。
そんな経緯があり、私はまだ警察への不信感を拭いきれていないこともあり、警察へ通報することを躊躇っていたのだった。
すると、お姉ちゃんが眉を顰めて、声を潜めた。
『まさかそこまでするとは思わないけど......もし犯人が礼音の周囲の人間を探ってて、あんたがもし休学届け出して退寮したなんてことになったら、怪しまれるでしょう?
絶対に犯人に気づかれないために、今までと同じ生活を続けるの、いいわね?』
それを聞いて、以前、来栖秀一に会っていたことを思い出した。
美姫が倒れた際に側にいたことを、私は来栖秀一に知られてしまっている。あの時の様子では私の顔を知らないようだったので、美姫は写真を見せたりはしていなかったのだろう。
けどもし、来栖秀一が、私が美姫と1番仲のいい友達だったことを知ってしまったら。美姫と礼音と同じサークルに所属し、あの事件の日、皆で集まっていたことを突き止めたとしたら......その後、大学を休学して退寮しようものなら、間違いなく怪しまれるに違いない。
お姉ちゃんは『まさかそこまでするとは思わないけど...』って言ってたけど、礼音に対してあれほどの執着心を見せた男だ。油断、出来ない。
そんなところまで頭の回らなかった私は、お姉ちゃんの助言を聞いて、心からお姉ちゃんに頼ってよかったと思った。そして改めて、自分がどれだけ危険な橋を渡っているのか思い知った。
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