3 / 16
3.触発されたアマル
しおりを挟む
週末、屋敷の玄関ホールは騒がしく、アマルは吹き抜けの玄関を囲む二階廊下から階下を眺めた。
使用人達が慌ただしくスーツケースの山を運んでおり、中央にはいつもの白いパンタロン姿のジェインが客人を迎えていた。
彼女と対面するのは、すみれの花のように可憐で小柄な女性と、シルバーブロンドの緩いくせ毛に甘い顔立ちの青年。
「ああ、そうか。脅威の従妹が来ると言っていたな」
アマルはさりげなくジェインを見守るように階下の様子を見つめる。
一足先にすみれの女性が部屋に向かって歩き出したあと、そのまま彼女についていくと思っていたシルバーブロンドの青年が、ジェインの前で立ち止まる。
ジェインが挨拶をしようと膝を曲げかけた時、青年は彼女を思い切り抱きしめた。
思わずアマルは目を見開き、身を乗り出して凝視してしまう。
「こっちが脅威だったか……」
耳を澄ませば、ジェインが気まずそうにやんわりと離れようとしている声がする。
「ジョージ……離れて欲しい。さすがに挨拶の度を越えてる」
「ああ、ごめん、そんなつもりじゃ……」
ジョージはパッと両手を上げて一歩下がった。
「家族としての行為だったんだ。僕たちはほら……家族だろ? 家族が再会で抱き合うのは普通だし」
「大丈夫、わかってる。ジョージは当たり前の事をしたまでで、私の方が少し神経質なんだ」
「あの……じゃあ、握手なら良いかな?」
「え……ああ、握手なら」
迷うようにジェインは手を出すと、ジョージはしっかりと握りしめ、なかなか離す様子がない。
アマルはジェインが心配になり、彼女の表情を伺う。だがアマルの心配もよそに、ジェインは戸惑いつつもほんのりと頬を染めているようにも見える。
「おいおい、その表情はいただけないな……」
若干モヤモヤし始めて、アマルは二人から目が離せなくなってきた。
やっとジョージがジェインから手を離すと、アマルには理解の出来ない指話法を始めた。それに対してジェインがクスクス笑い、やはり同じ様に指話法で返す。
アマルは見ていられなくなり、くるりと踵を返し、足早に自室に戻る。
向かう先はワードローブ。屋敷で生活する上での衣類はジェインが使用人に指示を出し、屋敷にあった男性物の衣類をアマルのサイズに手直しさせてワードローブに入れてくれていたのだが、アマルの故郷は元々騎馬民族で、その名残を残す服は動きやすく出来ている。なのでごてごてしたこの国の服に着替える気が起きず、動きやすさ重視でズボンと素肌にローブだけ羽織って生活していた。
そんなアマルが迷いなくローブとズボンを床に脱ぎ捨てると、ワードローブに収納されていた衣類に初めて手を伸ばす。
手慣れた様子でこの国の堅苦しい白シャツやタイツやブリーチズを手際よく身に着けたら、何着も掛けられたウエストコートをしばし眺めた。
そして一着のウエストコートに視線を定めるとパチンと指を鳴らし、中から黒地に銀糸模様が織り込まれたブロケード生地のウエストコートを選び身に着ける。
「少しキツイな」
胸元に少々息苦しさはあったが、着れない事はなかった。クラバットを首元に巻き、最後にコートを羽織ろうとした時、コートだけはサイズが小さくて羽織れなかった。
「まあ、屋敷内ならなくても十分だろう」
大鏡の前でクラバットや襟元を微調整し、正面や横向きやらと向きを変えながら全体を確認する。そして最後にアレキサンドライトの指輪を指にはめれば、鏡の中のアマルはニヤリと片側の口角を上げた。
窓の外から鈴が鳴るような可愛らしい女性の声が聞こえてきた。
外を確認すると、声の主は先ほど玄関ホールにいたすみれの女性。夫の腕に抱きつき、しなだれながら、あれやこれやと矢継早に話し掛けている様子。
二人について行くように歩くジェインは、屋敷に向かって背を向けているので、アマルには表情が見えなかった。
アマルは急いで部屋を出て行った。
*
中庭では、従妹のカルミアが楽しそうにジョージに話し掛ける。
「やっぱり庭師は一人も解雇出来ないわね。年に数回くらいはここでお客様を迎える事もあるでしょうし」
「カルミア……ジェインがいる。もう少しわきまえないと」
「なぜ?」
カルミアは不思議そうな顔でジョージの顔を見てから、「ああ」と彼が言いたいことを理解し、軽く笑った。
「やだジョージ、ジェインは先日九十九回目の縁談を断られたのよ。しかもその相手はあの成金ホレイショ。貴族の一員になりたくて、舞踏会では目をギラつかせて貴族の娘達に声をかけまくってるあの人。あの人にすら断られたのよ? ジェインに結婚相手なんて現れないわ。まあ、せめて女性らしさをもう少し出せば可能性も……」
カルミアはジェインの足元から頭の方へと、値踏みをするようにじっとりと視線を這わせる。その視線がジェインの頭のてっぺんで止まると、小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
「どうにもならないことってあるわよね」
ジェインはカルミアの嫌味に気が滅入りながらも、言い返すのも面倒くさいので黙って耐えた。
「でもそうね、いつかはジェインよりも大きな男性が現れるかもしれないけど、継承保留期間が終わるまでになんて無理だわ」
「カルミア、ジェインより背の高い男なら普通にいくらでもいるだろ。僕だって僅かに高い。それに、別に身長が高くても低くても、そんなこと関係なく相手の人柄に魅力を感じる人は沢山いる」
「ジョージ、その発言は余計ジェインを惨めにするわ。だってそれって、ジェインにいまだに相手がいないのは、大柄な体格が問題じゃなく根本的に魅力を感じる人がいないからっていってるようなものじゃない」
「いい加減にしろっ。俺はジェインを美しいと心から思っている。内面も、外見も、全てだ」
突然のジョージの告白に、ジェインは驚きすぎて固まった。
必死で保つ理性の上に、じわじわと未練がましい黒ずんだ想いが覆って行く。
もしも、ジョージとカルミアが婚約をする前に我が家からジョージへ縁談を申し込んでいれば、自分は初恋を実らせることが出来たのだろうか?
病気の父を安心させ、花嫁姿を見せてから天国に送れたのか?
継承問題で頭を悩ませることもなかったのか?
誰かに愛される喜びを知ることが出来たのだろうか……?
頭の中では真逆の世界にいる自分がすべてを叶えていく。
だがどれも所詮はたらればの話。
結局アマルの言うような男性はすでにカルミアの夫で、もう手に入らない。
そもそもこの国は恋愛結婚は主流ではないし。
カルミアは表情を曇らせ、不満そうに眉間に皺を寄せていた。
「なにそれ。妻を前にして言うことじゃないでしょ」
カルミアの鈴の声は錆びつき、ジョージの腕から手を離してしまった。
「そうだ。いくらジェインが美しくとも、妻の前で他の女性を口説くのは感心しない」
急にこの場の空気に溶け込んで来た甘く低い声に、三人は戸惑い、声の主を見上げた。
声の主は背が高く体格もいいので、ジェインと並ぶとバランスがとても良い。そしてその容姿はエキゾチックで、ため息が出るほど端正な顔立ち。服の上からでもわかる引き締まった身体でこの国の貴族服を着こなし、見事に上流階級に溶け込んでいた。
彼はジェインの腰にそっと腕を回して、自分の方へと引き寄せた。
「初めまして、ジェインの恋人です。私のことは気軽にアマルと」
ジョージの顔は赤くなり、カルミアは頬を桃色に染めながらも面白くなさそうだ。
カルミアは刺々しくアマルに問いただす。
「恋人と言うなら、婚約も結婚もされていないのよね? 証書の有無を確認させていただければすぐわかることですから、嘘はやめてくださいね」
「そうです。まだ婚約はしていません。私の国の結婚ではあれこれ契約するよりも、まず心を確認しますので」
アマルは二人に見せつけるようにジェインのあごを掴み、誘うような目でジェインを見つめた。
「大丈夫。俺達はすぐに恋に落ちる」
「アマル……これは恥ずかしいからやめて欲しい」
耳まで真っ赤になったジェインを見てアマルは穏やかにクスっと笑うと、優しく手を離してくれる。
「すまないが、ジェインを連れて行く。晩餐までにはお戻ししよう」
「え、アマル???」
アマルは顔を真っ赤に染めたカルミアとジョージに微笑むと、たじろぐジェインの手を掴んでグイグイと屋敷まで引っ張って行く。
「ま、待ってアマル。どういうこと?」
「とにかく部屋に戻るぞ」
使用人達が慌ただしくスーツケースの山を運んでおり、中央にはいつもの白いパンタロン姿のジェインが客人を迎えていた。
彼女と対面するのは、すみれの花のように可憐で小柄な女性と、シルバーブロンドの緩いくせ毛に甘い顔立ちの青年。
「ああ、そうか。脅威の従妹が来ると言っていたな」
アマルはさりげなくジェインを見守るように階下の様子を見つめる。
一足先にすみれの女性が部屋に向かって歩き出したあと、そのまま彼女についていくと思っていたシルバーブロンドの青年が、ジェインの前で立ち止まる。
ジェインが挨拶をしようと膝を曲げかけた時、青年は彼女を思い切り抱きしめた。
思わずアマルは目を見開き、身を乗り出して凝視してしまう。
「こっちが脅威だったか……」
耳を澄ませば、ジェインが気まずそうにやんわりと離れようとしている声がする。
「ジョージ……離れて欲しい。さすがに挨拶の度を越えてる」
「ああ、ごめん、そんなつもりじゃ……」
ジョージはパッと両手を上げて一歩下がった。
「家族としての行為だったんだ。僕たちはほら……家族だろ? 家族が再会で抱き合うのは普通だし」
「大丈夫、わかってる。ジョージは当たり前の事をしたまでで、私の方が少し神経質なんだ」
「あの……じゃあ、握手なら良いかな?」
「え……ああ、握手なら」
迷うようにジェインは手を出すと、ジョージはしっかりと握りしめ、なかなか離す様子がない。
アマルはジェインが心配になり、彼女の表情を伺う。だがアマルの心配もよそに、ジェインは戸惑いつつもほんのりと頬を染めているようにも見える。
「おいおい、その表情はいただけないな……」
若干モヤモヤし始めて、アマルは二人から目が離せなくなってきた。
やっとジョージがジェインから手を離すと、アマルには理解の出来ない指話法を始めた。それに対してジェインがクスクス笑い、やはり同じ様に指話法で返す。
アマルは見ていられなくなり、くるりと踵を返し、足早に自室に戻る。
向かう先はワードローブ。屋敷で生活する上での衣類はジェインが使用人に指示を出し、屋敷にあった男性物の衣類をアマルのサイズに手直しさせてワードローブに入れてくれていたのだが、アマルの故郷は元々騎馬民族で、その名残を残す服は動きやすく出来ている。なのでごてごてしたこの国の服に着替える気が起きず、動きやすさ重視でズボンと素肌にローブだけ羽織って生活していた。
そんなアマルが迷いなくローブとズボンを床に脱ぎ捨てると、ワードローブに収納されていた衣類に初めて手を伸ばす。
手慣れた様子でこの国の堅苦しい白シャツやタイツやブリーチズを手際よく身に着けたら、何着も掛けられたウエストコートをしばし眺めた。
そして一着のウエストコートに視線を定めるとパチンと指を鳴らし、中から黒地に銀糸模様が織り込まれたブロケード生地のウエストコートを選び身に着ける。
「少しキツイな」
胸元に少々息苦しさはあったが、着れない事はなかった。クラバットを首元に巻き、最後にコートを羽織ろうとした時、コートだけはサイズが小さくて羽織れなかった。
「まあ、屋敷内ならなくても十分だろう」
大鏡の前でクラバットや襟元を微調整し、正面や横向きやらと向きを変えながら全体を確認する。そして最後にアレキサンドライトの指輪を指にはめれば、鏡の中のアマルはニヤリと片側の口角を上げた。
窓の外から鈴が鳴るような可愛らしい女性の声が聞こえてきた。
外を確認すると、声の主は先ほど玄関ホールにいたすみれの女性。夫の腕に抱きつき、しなだれながら、あれやこれやと矢継早に話し掛けている様子。
二人について行くように歩くジェインは、屋敷に向かって背を向けているので、アマルには表情が見えなかった。
アマルは急いで部屋を出て行った。
*
中庭では、従妹のカルミアが楽しそうにジョージに話し掛ける。
「やっぱり庭師は一人も解雇出来ないわね。年に数回くらいはここでお客様を迎える事もあるでしょうし」
「カルミア……ジェインがいる。もう少しわきまえないと」
「なぜ?」
カルミアは不思議そうな顔でジョージの顔を見てから、「ああ」と彼が言いたいことを理解し、軽く笑った。
「やだジョージ、ジェインは先日九十九回目の縁談を断られたのよ。しかもその相手はあの成金ホレイショ。貴族の一員になりたくて、舞踏会では目をギラつかせて貴族の娘達に声をかけまくってるあの人。あの人にすら断られたのよ? ジェインに結婚相手なんて現れないわ。まあ、せめて女性らしさをもう少し出せば可能性も……」
カルミアはジェインの足元から頭の方へと、値踏みをするようにじっとりと視線を這わせる。その視線がジェインの頭のてっぺんで止まると、小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
「どうにもならないことってあるわよね」
ジェインはカルミアの嫌味に気が滅入りながらも、言い返すのも面倒くさいので黙って耐えた。
「でもそうね、いつかはジェインよりも大きな男性が現れるかもしれないけど、継承保留期間が終わるまでになんて無理だわ」
「カルミア、ジェインより背の高い男なら普通にいくらでもいるだろ。僕だって僅かに高い。それに、別に身長が高くても低くても、そんなこと関係なく相手の人柄に魅力を感じる人は沢山いる」
「ジョージ、その発言は余計ジェインを惨めにするわ。だってそれって、ジェインにいまだに相手がいないのは、大柄な体格が問題じゃなく根本的に魅力を感じる人がいないからっていってるようなものじゃない」
「いい加減にしろっ。俺はジェインを美しいと心から思っている。内面も、外見も、全てだ」
突然のジョージの告白に、ジェインは驚きすぎて固まった。
必死で保つ理性の上に、じわじわと未練がましい黒ずんだ想いが覆って行く。
もしも、ジョージとカルミアが婚約をする前に我が家からジョージへ縁談を申し込んでいれば、自分は初恋を実らせることが出来たのだろうか?
病気の父を安心させ、花嫁姿を見せてから天国に送れたのか?
継承問題で頭を悩ませることもなかったのか?
誰かに愛される喜びを知ることが出来たのだろうか……?
頭の中では真逆の世界にいる自分がすべてを叶えていく。
だがどれも所詮はたらればの話。
結局アマルの言うような男性はすでにカルミアの夫で、もう手に入らない。
そもそもこの国は恋愛結婚は主流ではないし。
カルミアは表情を曇らせ、不満そうに眉間に皺を寄せていた。
「なにそれ。妻を前にして言うことじゃないでしょ」
カルミアの鈴の声は錆びつき、ジョージの腕から手を離してしまった。
「そうだ。いくらジェインが美しくとも、妻の前で他の女性を口説くのは感心しない」
急にこの場の空気に溶け込んで来た甘く低い声に、三人は戸惑い、声の主を見上げた。
声の主は背が高く体格もいいので、ジェインと並ぶとバランスがとても良い。そしてその容姿はエキゾチックで、ため息が出るほど端正な顔立ち。服の上からでもわかる引き締まった身体でこの国の貴族服を着こなし、見事に上流階級に溶け込んでいた。
彼はジェインの腰にそっと腕を回して、自分の方へと引き寄せた。
「初めまして、ジェインの恋人です。私のことは気軽にアマルと」
ジョージの顔は赤くなり、カルミアは頬を桃色に染めながらも面白くなさそうだ。
カルミアは刺々しくアマルに問いただす。
「恋人と言うなら、婚約も結婚もされていないのよね? 証書の有無を確認させていただければすぐわかることですから、嘘はやめてくださいね」
「そうです。まだ婚約はしていません。私の国の結婚ではあれこれ契約するよりも、まず心を確認しますので」
アマルは二人に見せつけるようにジェインのあごを掴み、誘うような目でジェインを見つめた。
「大丈夫。俺達はすぐに恋に落ちる」
「アマル……これは恥ずかしいからやめて欲しい」
耳まで真っ赤になったジェインを見てアマルは穏やかにクスっと笑うと、優しく手を離してくれる。
「すまないが、ジェインを連れて行く。晩餐までにはお戻ししよう」
「え、アマル???」
アマルは顔を真っ赤に染めたカルミアとジョージに微笑むと、たじろぐジェインの手を掴んでグイグイと屋敷まで引っ張って行く。
「ま、待ってアマル。どういうこと?」
「とにかく部屋に戻るぞ」
38
あなたにおすすめの小説
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました
鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。
素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。
とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。
「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」
一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました
由香
恋愛
没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。
ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。
遠い存在になったはずの彼。
けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。
冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。
冷遇妃ライフを満喫するはずが、皇帝陛下の溺愛ルートに捕まりました!?
由香
恋愛
冷遇妃として後宮の片隅で静かに暮らすはずだった翠鈴。
皇帝に呼ばれない日々は、むしろ自由で快適——そう思っていたのに。
ある夜、突然現れた皇帝に顎を掴まれ、深く口づけられる。
「誰が、お前を愛していないと言った」
守るための“冷遇”だったと明かされ、逃げ道を塞がれ、甘く囲われ、何度も唇を奪われて——。
これは冷遇妃のはずだった少女が、気づけば皇帝の唯一へと捕獲されてしまう甘く濃密な溺愛物語。
女王は若き美貌の夫に離婚を申し出る
小西あまね
恋愛
「喜べ!やっと離婚できそうだぞ!」「……は?」
政略結婚して9年目、32歳の女王陛下は22歳の王配陛下に笑顔で告げた。
9年前の約束を叶えるために……。
豪胆果断だがどこか天然な女王と、彼女を敬愛してやまない美貌の若き王配のすれ違い離婚騒動。
「月と雪と温泉と ~幼馴染みの天然王子と最強魔術師~」の王子の姉の話ですが、独立した話で、作風も違います。
本作は小説家になろうにも投稿しています。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
【完結】余命半年の元聖女ですが、最期くらい騎士団長に恋をしてもいいですか?
金森しのぶ
恋愛
神の声を聞く奇跡を失い、命の灯が消えかけた元・聖女エルフィア。
余命半年の宣告を受け、静かに神殿を去った彼女が望んだのは、誰にも知られず、人のために最後の時間を使うこと――。
しかし運命は、彼女を再び戦場へと導く。
かつて命を賭して彼女を守った騎士団長、レオン・アルヴァースとの再会。
偽名で身を隠しながら、彼のそばで治療師見習いとして働く日々。
笑顔と優しさ、そして少しずつ重なる想い。
だけど彼女には、もう未来がない。
「これは、人生で最初で最後の恋でした。――でもそれは、永遠になりました。」
静かな余生を願った元聖女と、彼女を愛した騎士団長が紡ぐ、切なくて、温かくて、泣ける恋物語。
余命×再会×片恋から始まる、ほっこりじんわり異世界ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる