深く刻まれた皇妃への想い

さくらぎしょう

文字の大きさ
11 / 38

11.お茶会

しおりを挟む
 麗らかな春の陽気。花は咲き、蝶は舞い、まだ色の薄い緑の葉がそよぐ学生専用カフェのテラス席で、自重した笑い声が響き渡る。

「ベルティナ嬢のおかげで我が校は秩序と品位が保たれています」

 ジェズアルドは晴れて生徒会のお茶会メンバーに加えて貰えたようで、媚びた表情でベルティナを称えた。

「聞いてくださいな。わたくしの誕生日には、ベルティナ嬢が王都で流行のアクセサリーをプレゼントしてくださったの。本当にお優しく、人格の優れたお方ですわ」

 次々と生徒会メンバーがベルティナを称えていると、テラス席の近くの道を横切る、背の低いぽっちゃりとした令嬢がいた。

「ご機嫌よう、フェリーチャ嬢」

 ベルティナがぽっちゃりとした令嬢に声を掛けた。だが令嬢は急に緊張した空気を纏い、無表情で会釈だけしてそそくさと去って行った。

 ぽっちゃりした令嬢が去って行くと、生徒会メンバーはひそひそと話し出す。

「何あの態度」
「あれって……ベルティナ嬢と同じクラスの……」
「フェリーチャ・スカリオーネ。ただの町医者の娘よ」
「スカリオーネって、皇妃様のご出身の生家名では?」
「皇妃様はアスタリオ公爵家のスカリオーネで、あの子はその親戚で変人一家のただのスカリオーネ」

 ベルティナは嫌悪感を露わにして生徒会メンバーに注意を促す。

「皆さん、あのフェリーチャ嬢にはお気をつけくださいな。変人一家というのもあながち間違っていませんわよ。かなり言動がおかしいの。先ほども挨拶をする私に酷い態度でしたでしょ? 挨拶は基本じゃなくて? 彼女はそんなことも出来ないの。
 私達の学年はそれはもう仲が良くて、毎日が穏やかに過ぎていたのに、フェリーチャ嬢はある日突然教室で喚き散らして出て行ったこともあるのよ」

「皇妃様も絶対おかしいですもんね。その息子のフィガロ皇子も入学以来休学されてしまって、今はお城に戻られているとか」

「きっとフィガロ皇子も精神的におかしくなったんだよ」

「おかしくなったのじゃなくて、もともとそういう家系なんじゃない?」

 嘲笑が響き盛り上がる中、ベルティナの席から一番遠い位置に座るマリエッタは、話を聞きながら視線を下げた。テーブルの陰に隠れた手のひらを開くと、懐中時計が現れる。秒針がコチコチと進んで行くのを眺めながら、溜息をついた。

「マリエッタ嬢」

 ベルティナに名前を呼ばれるのが久しぶりすぎて、気がつくのに少し遅れてしまった。

「あ、は、はい、申し訳ありません。いかがなさいましたか?」

 ベルティナはじっとりとマリエッタを見る。マリエッタは彼女を怒らせてしまったと酷く緊張して汗ばんできた。
 ベルティナは手元にあった扇子をバサッと広げ、口元を隠して目だけで微笑む。

「退屈させてごめんなさい」

 隠れた口元が、余計にマリエッタを追い詰める。マリエッタは目も合わせられず俯きながら必死に謝った。

「そんなことございません。誤解を招く振る舞いをしてしまい、申し訳ございませんでした」

「いいのよ、謝らないで。ジョアン皇子は私の親戚でもあります。マリエッタ嬢はジョアン皇子の婚約者。言うなれば、いつか私達はファミリーになる間柄ではないですか」

「そうおっしゃっていただき光栄です」

「ジョアン皇子とは頻繁にお会いになるの?」

「いえ」

「まあ、では文のやり取りはあるのですか?」

「あ……いえ……」

「まあ! 私はジョアン皇子とよく文の交換をしますのよ。殿下は必ず可愛らしい花を添えて送ってくださるの」

「え……?」

 マリエッタは俯いていた顔を上げてベルティナを見た。目が合うと、彼女は扇子を閉じてにっこりと微笑んだ。

「ねえ、マリエッタ嬢、ちょっと頼まれて欲しいことがあるのだけれど……」

「もちろん、お受けいたします」

「では、フェリーチャ・スカリオーネ嬢とお茶でもしてきてくださらない? 彼女に私の話を聞いて、どんなことでもいいから報告して欲しいの。あの子、私を陥れようと陰口を言っているみたいだから。噂好きなのよ」

 生徒会メンバーは口々にフェリーチャ嬢への嫌悪の声を漏らした。
 マリエッタはフェリーチャ嬢との接点などなく、そんな怖い先輩に関われと言われて不安でたまらなかった。

「フェリーチャ嬢は先輩ですし、お声がけするきっかけが……」

「そんなもの、ぶつかったりでもしたら絶対に話す事になるでしょ」

「ぶつかる……ですか?」

「私に聞かないで」

 ベルティナの冷たい声に、マリエッタは身を縮ませた。

「すいません……」

 息の詰まるお茶会はその後一時間ほど続き、解放された時にはマリエッタの気持ちは擦り切れていた。カフェから自分の寮までは近かったが、大回りをして反対方向の上級生の男子寮の方を通って帰った。

 いくつもある建物の中で、そばを通るだけで元気が貰える建物がある。レリオの寮だ。
 寮の横を通り過ぎるだけでも笑顔になれる場所だが、運が良ければ煙突から甘い香りがしてくる。そんな日は、寮に帰ったあとも笑顔でいられた。

 レリオの寮に差し掛かり、マリエッタは足を止めて煙突を見上げた。
 目を凝らして見てみたが、今日も煙は上がっていなかった。

 今日こそあの甘い香りがしたら良かったのに……そう思いながら俯き、また歩き出す。

 どうやら後半に運が全て凝縮されていた日だったようで、脳内で何度も再生させていたあの声が、突然鮮明に聞こえた。

「あれ? マリエッタ嬢じゃないか」

 目の前に飛び込んできた姿と、今日がとても辛すぎて、マリエッタは感極まり泣いてしまう。

「え? ええ!? どどどどうしたんだい!?」

「申し訳……あり……ひっく……」

 遠くにはまだ畑で作業をしている人も見える。レリオは人目を気にして、マリエッタの泣き顔を隠すように片腕で肩を抱き寄せた。

「へ……」

 ぽっと頬を染めて見上げたマリエッタに、レリオは焦った表情で覗き込むように小声で話す。

「ここだとほら、泣くのはね、うーんと、人目がアレだから、とりあえず寮の中へ。キッチンでお茶でも出すから」

 目の前にあるレリオの顔に、マリエッタは話のほとんどが頭に入らなかった。ただ、この魔法の様に幸せな状況を解いて欲しくない一心で返事をする。

「はい、喜んで……」

 レリオに肩を抱かれたまま、マリエッタは男子寮のキッチンへと入って行った。

 あの懐かしい席に座らされ、レリオはお茶の準備を始めた。ティーセットではなく、マグカップが二つ調理台に置かれると、手際良く暖炉の灰を掻き分けて、まだ熱を持つ熾火おきびを取り出し、それでコンロに火をつけた。
 キッチンに繋がる保管庫からミルクを取り出してくると、鍋にそのミルクとチョコレートを入れて温める。甘い香りが漂い始めると、鍋を火からおろして、マグカップに注いだ。

「マリエッタ嬢は甘いお菓子に飢えていたよね」

 クスクス笑いながら、レリオは棚からマシュマロを取り出すと、コンロで少し炙ってからマグカップに入れてくれた。

「さあ、どうぞ」

 レリオに差し出されたマグカップは、焦げ目のついたマシュマロが浮いたホットチョコだった。

 熱々のホットチョコをどうやって飲もうかマリエッタは悩んでいたら、レリオがマグカップを持ってふーふーと息を吹きかけてから、一口飲んだ。
 カップがレリオの口元から離れると、ちょうど鼻の下に溶けたマシュマロがついている。

 マリエッタは思わず声を出して笑ってしまった。

「え? どうしたの?」

「ついてますよ、こーこ」

 マリエッタは自分の鼻の下あたりを指でトントンと触って教えた。

「わわ、これは失礼」

 レリオは慌てて口元を拭い、恥ずかしそうにマリエッタにもホットチョコを勧める。

「ほら、冷める前に飲んで。ここでは誰も上品に飲んでいるかなんて見ないから」

「ふふ、じゃあ、遠慮なくいただきます」

 マリエッタはレリオを真似してふーふーと息を吹きかけて、コクッと飲む。
 喉元から身体の中へと流れ、沁み渡り、心までもポカポカと温まる。

「甘くてホッとします」

「でしょ。落ち着いたかな」

「はい」

 幸せそうな笑顔を見せたマリエッタに、レリオは顔を赤くして戸惑ってしまった。

「どうかなさいましたか?」

「え? ああ、可愛い笑顔だなって」

「え」

「そんなに可愛く笑えるなら、もっと見せたら良いのに」

「誰にです?」

「え? そりゃ、うーん、クラスメイトとか……婚約者のジョアン皇子とか?
 マリエッタ嬢の笑顔を見たら、みんなもっと仲良くなりたいと思うはずだし、ジョアン皇子は君に夢中になるんじゃないかな」

 マリエッタは必死に色々と答えて励まそうとしてくれるレリオの優しい顔を見つめた。頭で考える前に自然とまた笑みが溢れてしまう。

「レリオ先輩が知っていてくだされば、私は十分です」

 マリエッタはまた一口ホットチョコを飲んだ。

 レリオも黙り、マリエッタをジッと見ながらホットチョコを飲んだ。

「じゃあ……なぜ泣いたの?」

「ああ、いえ、それは……」

「僕はてっきり学校か政略結婚に息苦しさを感じたんだとばかり……」

「それは……まあ、その通りかもしれませんが、だからといって、誰かに私をよく知って欲しいとか、友情を求めているとかそういう類の悩みではなくて……」

「言いづらければ、無理に言わなくて大丈夫だよ。じゃあ、また泣きそうになったらいつでもお茶を飲みにおいでよ。卒業後はこの寮は出てしまうけど、校内に僕の仕事部屋が出来るし」

「まあ、校内に? ぜひ会いに行きます」

「そうだね。男子寮に来るより遥かに来やすいね。貴族らしく、お茶会でもしよう」

「ふふ、楽しそう」

 レリオは手に持っていたマグカップをことりとテーブルに置いた。

「せっかくお茶会友達になれたんだし、呼び捨てで呼び合おうか」

「え」

 レリオの突然の提案に、マリエッタは聞き間違いかと動きを止めた。

「ね、マリエッタ・・・・

 ふんわりと柔らかに微笑して自分の名を呼ぶレリオに、マリエッタは顔から火が吹くほど真っ赤になる。

「あ、ごめん、からかったつもりはないんだ。嫌だったら謝るよ」

 マリエッタの様子を見て勘違いしたレリオは慌てて両手を振る。

「うっ、嬉しいです」

「本当? じゃあ、マリエッタも良かったらレリオって呼んで。その方が相談もしやすいだろ?」

「相談?」

「そう。先輩だときっと言いづらいこともあるから」

「……あの、では一つ相談に乗っていただいてもよろしいでしょうか?」

「もちろん」

「上級生のフェリーチャ・スカリオーネ嬢をお茶にお誘いしたく……どうしたら良いでしょうか?」

「フェリーチャ嬢? ああ、あの優しい令嬢だね」

「あら? レリオ先輩にもそう見えますか?」

「あれれ? 先輩?」

「あ……。レ……レリオ……」

「うん、いいね」

 マリエッタは顔を赤くしながらも、レリオと目を合わせて笑うことが出来た。

「フェリーチャ嬢はそう見えるというか、彼女は見たまま優しい人だと思うよ。話したらとても明るいし。放課後実験室によくいるから、行ってみるといい。何してるんですか? って聞けば、快く教えてくれるはず。その流れでお茶に誘ったらいいさ」

「ありがとうございます。なんだかお話できる気がしてきました。……レリオのおかげで」

「それは光栄です。マリエッタ」

 レリオはまた微笑んでくれた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました

しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、 「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。 ――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。 試験会場を間違え、隣の建物で行われていた 特級厨師試験に合格してしまったのだ。 気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの “超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。 一方、学院首席で一級魔法使いとなった ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに―― 「なんで料理で一番になってるのよ!?  あの女、魔法より料理の方が強くない!?」 すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、 天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。 そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、 少しずつ距離を縮めていく。 魔法で国を守る最強魔術師。 料理で国を救う特級厨師。 ――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、 ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。 すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚! 笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さくら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

【完結】以上をもちまして、終了とさせていただきます

楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。 伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。 そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。 「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」 神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。 「お話はもうよろしいかしら?」 王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。 ※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m

【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。

猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。 復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。 やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、 勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。 過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。 魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、 四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。 輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。 けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、 やがて――“本当の自分”を見つけていく――。 そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。 ※本作の章構成:  第一章:アカデミー&聖女覚醒編  第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編  第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編 ※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位) ※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。

処理中です...