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10.ラミとのデート
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体調が回復して出勤したオーケに確認を取ると、週末は私は必要ないとの事で、土曜は約束通りラミと出かけられる。
これがデートと言うかはわからなかったけど、嬉しすぎてワンピースを奮発して買ってしまった。でも派手な柄や可愛すぎるものは自分には似合わないと思い、濃紺色の無難な形のものにしてしまい、結局いつも仕事で着ているスーツが、Aラインスカートに変わったくらいの変化だった。
化粧は練習してみたが、何度見てもピエロのようになってしまうので、勇気を出してウジェナさんにメイクを教えて貰えないか頼むと、意外にもあっさり手伝ってくれた。
「なになに? お見合い?」
「いえいえ、ちがいます」
「あんまり欲出さないで、プルムちゃんのレベルに合わせないとお見合い失敗しちゃうぞ」
「あはは、肝に銘じます」
会話が若干しんどかったが、ウジェナさんは私が一人でも再現しやすいメイク方法をあれこれ真剣に考えてアドバイスしてくれた。やっぱり本当は優しい人なのだと思う。
「髪もちゃんと梳かしてセットするんだよ」
「はい。今日は本当にありがとうございました。あの、これお礼のお菓子を……」
「やだいいのに。一万イェンで」
「いっ、いちまん?」
ウジェナさんはにこにこ微笑みながら手を出している。頼んだのは私だし、満足のいく出来栄えなので、財布から一万イェンを取り出してウジェナさんに渡した。
「またいつでも相談のるから~」
いつでもまた相談に乗ってくれるらしい。
ラミとの映画に行く日当日、ウジェナさん直伝メイクは無事に再現され、いつもはおろしたままの髪をポニーテールにし、なんとか支度が整って待ち合わせの場所へ向かった。
待ち合わせの映画館の前に、一か所だけ空気感が変わった場所があった。そこを通り過ぎる女性達のほとんどが、何かを気にして視線を向けている。近づけば、彼女たちが何を見ていたのかがわかった。
そこには私服姿のラミが立っていたのだ。エプロン姿のラミも素敵だが、私服姿のラミは破壊力絶大だった。シンプルなTシャツとパンツ姿にジャケットを羽織っているだけだが、ラミは背も高くスタイルがいいので、それだけで十分おしゃれで目を惹く上に、ラミの容姿や醸し出している雰囲気が上品で、どこぞの御曹司に見えなくもなかった。しかも今日は眼鏡まで掛けていて、これは私のツボにはまった。
「ラ……ラミ、お待たせ」
私に気づいたラミは極上のスマイルを私に見せて来た。
「やあプルム。何だか見違えたね。いつものプルムも好きだけど、今日のプルムも凄く良い」
ラミの言葉を受けて、ウジェナさんへの一万イェンがお得に感じた。
「ラミも私服姿が新鮮で驚いちゃった。眼鏡は、目が悪かったの?」
「そこまで悪くないけど、読書や映画の時とかはあった方がやっぱり見やすいから。……変?」
「ううん、すっごい素敵」
「はは、それは嬉しいな。チケットとパンフレットは買ったから、ポップコーンを買いに行かない?」
「ええ、買いましょう」
ポップコーンやドリンクを買い、座席に向かう。チケットもパンフレットもポップコーンもジュースも、私が代金を払おうとするとラミに断られてしまった。
シアター内の照明が落ち、スクリーンに映像が流れ始めた矢先に、慌ててシアターに入って来たカップルが私達の前の席に着席した。冒頭をそれで見逃したが、前の席が落ち着くとやっと映画に集中できるようになる……はずだったが、前の席のカップルが、映画そっちのけでいちゃつき始めた。男は女の肩に腕を回し、髪を触る手つきがなんだかいやらしい。女は男の肩にしな垂れ、甘ったるい声を出している。
隣にラミがいると思うと、目の前で繰り広げられるいちゃこらは気まずすぎて、まったく映画に集中できない。気を紛らわそうとポップコーンに手を伸ばすと、ラミもポップコーンに手を伸ばしていたようで、彼と手が重なってしまう。
「はっ! ごめんなさいっ」
「いや、こちらこそ」
心臓が爆音を鳴らしていると、目の前のカップルがキスをしようと顔を横に向け互いの唇を突き出し始めた。
私の目は大きく開き、ラミに自分の邪な考えがテレパシーで伝わってしまったらどうしようかと気が気でなかった。
映画のシーンでスクリーンの光量が上がり、シアター内は少し明るくなり、前のカップルのキスシーンがはっきり見えそうになった瞬間、ラミの腕が私の肩に回され、力強くラミの方へ寄せられた。私はラミに寄りかかった状態で、ラミは持っていたパンフレットで私とラミの顔を覆い隠す。
「静かに」
真剣な表情でラミにそう言われ、ここは目を瞑るべきか迷ったが、ラミの顔は触れるか触れないかの距離にもかかわらず、それ以上近づいてくる気配がない。
私はとりあえず目を開けたままラミを見ていた。冷静に見れば、ラミは手に持つパンフレットの向こう側、前の席を気にしているようだった。
私も耳を澄ますと前の席の会話が聴こえてきた。
「ヤーナ……今日はうちに来るんだろ?」
「行くけどぉ……明日は用事があるから泊まれないの」
男が口に出した名前に私は驚きすぎて「えっ!」っと大きな声が漏れてしまった。咄嗟にラミは私の顎を掴み、親指で私の唇を押さえて、その親指に自分の唇を押し当ててきた。
互いの唇は一切触れてないのでキスではないのだけど、周りから見たらキスをしているように見えているはずだ。
前の席のヤーナと男の視線をパンフレット越しに感じる……。
「声が出るくらいキスしちゃって……」
「ま、そういう所だし」
しばらくすると、また前の席からいちゃつく音と声が聞こえ始め、スクリーンの光量も落ち着き始めた。ラミの合図で私達は席を立ち、ヤーナさん達に見つからないよう、腰を下げて歩き、そっと映画館を出ていく。
これがデートと言うかはわからなかったけど、嬉しすぎてワンピースを奮発して買ってしまった。でも派手な柄や可愛すぎるものは自分には似合わないと思い、濃紺色の無難な形のものにしてしまい、結局いつも仕事で着ているスーツが、Aラインスカートに変わったくらいの変化だった。
化粧は練習してみたが、何度見てもピエロのようになってしまうので、勇気を出してウジェナさんにメイクを教えて貰えないか頼むと、意外にもあっさり手伝ってくれた。
「なになに? お見合い?」
「いえいえ、ちがいます」
「あんまり欲出さないで、プルムちゃんのレベルに合わせないとお見合い失敗しちゃうぞ」
「あはは、肝に銘じます」
会話が若干しんどかったが、ウジェナさんは私が一人でも再現しやすいメイク方法をあれこれ真剣に考えてアドバイスしてくれた。やっぱり本当は優しい人なのだと思う。
「髪もちゃんと梳かしてセットするんだよ」
「はい。今日は本当にありがとうございました。あの、これお礼のお菓子を……」
「やだいいのに。一万イェンで」
「いっ、いちまん?」
ウジェナさんはにこにこ微笑みながら手を出している。頼んだのは私だし、満足のいく出来栄えなので、財布から一万イェンを取り出してウジェナさんに渡した。
「またいつでも相談のるから~」
いつでもまた相談に乗ってくれるらしい。
ラミとの映画に行く日当日、ウジェナさん直伝メイクは無事に再現され、いつもはおろしたままの髪をポニーテールにし、なんとか支度が整って待ち合わせの場所へ向かった。
待ち合わせの映画館の前に、一か所だけ空気感が変わった場所があった。そこを通り過ぎる女性達のほとんどが、何かを気にして視線を向けている。近づけば、彼女たちが何を見ていたのかがわかった。
そこには私服姿のラミが立っていたのだ。エプロン姿のラミも素敵だが、私服姿のラミは破壊力絶大だった。シンプルなTシャツとパンツ姿にジャケットを羽織っているだけだが、ラミは背も高くスタイルがいいので、それだけで十分おしゃれで目を惹く上に、ラミの容姿や醸し出している雰囲気が上品で、どこぞの御曹司に見えなくもなかった。しかも今日は眼鏡まで掛けていて、これは私のツボにはまった。
「ラ……ラミ、お待たせ」
私に気づいたラミは極上のスマイルを私に見せて来た。
「やあプルム。何だか見違えたね。いつものプルムも好きだけど、今日のプルムも凄く良い」
ラミの言葉を受けて、ウジェナさんへの一万イェンがお得に感じた。
「ラミも私服姿が新鮮で驚いちゃった。眼鏡は、目が悪かったの?」
「そこまで悪くないけど、読書や映画の時とかはあった方がやっぱり見やすいから。……変?」
「ううん、すっごい素敵」
「はは、それは嬉しいな。チケットとパンフレットは買ったから、ポップコーンを買いに行かない?」
「ええ、買いましょう」
ポップコーンやドリンクを買い、座席に向かう。チケットもパンフレットもポップコーンもジュースも、私が代金を払おうとするとラミに断られてしまった。
シアター内の照明が落ち、スクリーンに映像が流れ始めた矢先に、慌ててシアターに入って来たカップルが私達の前の席に着席した。冒頭をそれで見逃したが、前の席が落ち着くとやっと映画に集中できるようになる……はずだったが、前の席のカップルが、映画そっちのけでいちゃつき始めた。男は女の肩に腕を回し、髪を触る手つきがなんだかいやらしい。女は男の肩にしな垂れ、甘ったるい声を出している。
隣にラミがいると思うと、目の前で繰り広げられるいちゃこらは気まずすぎて、まったく映画に集中できない。気を紛らわそうとポップコーンに手を伸ばすと、ラミもポップコーンに手を伸ばしていたようで、彼と手が重なってしまう。
「はっ! ごめんなさいっ」
「いや、こちらこそ」
心臓が爆音を鳴らしていると、目の前のカップルがキスをしようと顔を横に向け互いの唇を突き出し始めた。
私の目は大きく開き、ラミに自分の邪な考えがテレパシーで伝わってしまったらどうしようかと気が気でなかった。
映画のシーンでスクリーンの光量が上がり、シアター内は少し明るくなり、前のカップルのキスシーンがはっきり見えそうになった瞬間、ラミの腕が私の肩に回され、力強くラミの方へ寄せられた。私はラミに寄りかかった状態で、ラミは持っていたパンフレットで私とラミの顔を覆い隠す。
「静かに」
真剣な表情でラミにそう言われ、ここは目を瞑るべきか迷ったが、ラミの顔は触れるか触れないかの距離にもかかわらず、それ以上近づいてくる気配がない。
私はとりあえず目を開けたままラミを見ていた。冷静に見れば、ラミは手に持つパンフレットの向こう側、前の席を気にしているようだった。
私も耳を澄ますと前の席の会話が聴こえてきた。
「ヤーナ……今日はうちに来るんだろ?」
「行くけどぉ……明日は用事があるから泊まれないの」
男が口に出した名前に私は驚きすぎて「えっ!」っと大きな声が漏れてしまった。咄嗟にラミは私の顎を掴み、親指で私の唇を押さえて、その親指に自分の唇を押し当ててきた。
互いの唇は一切触れてないのでキスではないのだけど、周りから見たらキスをしているように見えているはずだ。
前の席のヤーナと男の視線をパンフレット越しに感じる……。
「声が出るくらいキスしちゃって……」
「ま、そういう所だし」
しばらくすると、また前の席からいちゃつく音と声が聞こえ始め、スクリーンの光量も落ち着き始めた。ラミの合図で私達は席を立ち、ヤーナさん達に見つからないよう、腰を下げて歩き、そっと映画館を出ていく。
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