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11.どちらが浮気相手?
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映画館を出た後、私とラミは目の前にあったカフェにひとまず逃げ込んだ。
映画館の入口が見える窓際の席に案内され、とりあえずコーヒーを頼み、私はラミと目を合わせられず、テーブルの上のコーヒーをスプーンでぐるぐるかき回し続けていた。
別にラミとキスをしたわけではないし、あれはヤーナさんにバレないようにするためだったし、そもそも自分が声を出さなければあんな事にはならなかったわけで……。
そんな事を私は頭の中でぐるぐると巡らせていたら、ラミの方から口を開いた。
「プルム? 大丈夫???」
「へっ」
急にラミに声を掛けられ、思わず声がうわずり、肩がビクンッと跳ね上がる。
「ずっと黙ってコーヒーを混ぜてるから……」
「え? ええ? ああ、いや、これは」
私は急いでスプーンをソーサーの上に置いた。
「まだ映画終わってなかったのに出ちゃってごめんね」
「いやいやいや、あのままいたら明かりがついた時にヤーナさんに見つかってたし。いや、見つかってるのに気づくのはヤーナさんの方か???」
「やっぱりあれ、ブラッドショー課長の彼女さんだよね?」
「そ……そうだと思う……」
それを認めるのが一番気まずく、切なかった。
「あの……できれば、オーケには言わないで」
「え?」
「オーケは、自分の夢とヤーナさんを天秤にかけた時、彼女を選んだほど大切にしている人なの。なのに、その相手が浮気をしていただなんて……」
「ブラッドショー課長の夢?」
「オーケは大学時代は魔法省の本庁で働くのを目標に頑張ってたって言ってた。オーケって科学界に興味があって、本庁の科学界課で働きたかったんですって。ヤーナさんって愛する人が出来てその夢も変わったみたいだけど……私にはオーケはまだ本庁の夢をどこか諦めきれていないようにも見えて、必死に押し込めてる気がするの。そんな状態でヤーナさんの浮気を知ってしまったら……」
「そう……でも、このままでもブラッドショー課長は幸せになれるのかな?」
「それは……だけど、真実を知らせるにしても、安易に言ってしまうのも違う気がする」
ラミが視線を窓の外に向けた。その先には、映画館から出て来るヤーナさんと、身なりの良い男性が腕を組んで出て来ているのが見えた。そして人目を憚ることなくキスをしている。
ラミは眼鏡を外してテーブルに置くと、手のひらで目元をおさえる。目元から手のひらが離れると、その手のひらの上には、青白く輝く玉が出来ていた。
「これって……もしかして、超高度魔法の映像球? しかも杖なしで作ったの?」
「うん、映像球だよ。彼女さんの浮気現場は一応押さえておいた方が良いかと思って」
ラミはそれをジャケットの内ポケットにしまった。
「あんなに堂々とキスをされると、ブラッドショー課長の方が浮気相手に思えてくる……」
「え!? まさか」
「キスって、もっと特別なものだと思ってたよ」
「そうよ、キスはもっと特別な——」
急に頭の中に映画館でのラミとの親指キスの映像が現れてしまい、顔を真っ赤にして言葉が詰まってしまった。そんな私を見てラミは心配そうな顔で覗き込んでくる。
「プルム、顔が真っ赤だけど、もしかして発熱症候群じゃ……大変だ、帰って休んだ方がいい! 家まで送るよ」
ラミが席を立ちそうになったのを、まだラミと一緒にいたかった私は慌てて止める。
「違うっ! 違うのっ!! これは、その、さっきのを、おおおおおお思い出して……」
「さっきの???」
ラミはきっと経験豊富でなんてことないのだろうが、ファーストキスもまだの私には親指越しでも刺激が強すぎた。ラミを見ると無意識に視線がラミの口元に行ってしまうので、顔を下に向け、目を瞑って言い切る。
「ほら、親指越しのキ……スが……いえっ! 厳密にはあれはキスではないのだろうけどっ!! でも私ファーストキスもまだだから、キスの話になると無駄に意識しちゃってっ! 変態でごめんなさい! とにかくこれは熱じゃないから安心してっ!!」
ラミからは何の返事も返ってこない。さぞドン引いてるのだろうと、恐る恐る顔を上げてみれば、顔を私と同じくらい真っ赤にして固まっているラミがいた。私と目が合うと、ラミは口元をおさえて顔を背けた。私達は間にテーブル一つ挟んでいるのに、ラミの心臓の音がすぐ隣で聞こえているようだった。
「ご……ごめん。僕、とんでもないことを……目の前の状況に集中しすぎちゃって……なんであんなこと……」
「そそっ、そりゃぁ~そーよ~」
ラミを落ち込ませまいと必死に励ます声が変に上擦る。本当は嬉しかったとまで言えたらいいのだけど、絶対にそれは言えない。
「あれは私が声を出したのがいけないんだし。見つかってたら大変なことになってたし、むしろ、ありがとう。ラミ、本当、ありがとう! 名演技だった」
変な空気のまま、沈黙の時間が流れてしまう……。
しばらくすると、ラミは重い口を開いた。
「僕、魔法学校初等部から全寮制の男子校で、人生で関わった女性は強烈な性格の母と姉二人か、たまに声を掛けてくれる女の子はヤーナさんみたいな僕には少しキツく感じる性格の子ばかりだったんだ。就職してからも男ばかりの職場だったし、プルムみたいな笑顔と優しさを見せてくれる女性は初めてだったよ。だから……さっきの映画館でのことは……本当にヤーナさん達から自然に隠れるのに必死でしてしまったけど、でも、それは相手がプルムだったから無意識で出来てしまったんだと思う……僕はキスは特別なものだと本当に思ってるから」
ラミは私の目を見て真剣に話してくれた。彼が時折見せるその視線は、相手の奥深くを見ている時に見せる気がする。
とにかく、ラミの真剣な様子から、彼が私との関係を大事にしてくれている事が伝わり嬉しかった。
「私とのはキスじゃないし、ラミは何も気にしないで。もう忘れましょう」
「それはどうだろ……気づいちゃったから無理かも……」
「ん? 気づく?」
ラミはまた口元を隠して私から視線を逸らす。
「いや、何でもない」
映画館の入口が見える窓際の席に案内され、とりあえずコーヒーを頼み、私はラミと目を合わせられず、テーブルの上のコーヒーをスプーンでぐるぐるかき回し続けていた。
別にラミとキスをしたわけではないし、あれはヤーナさんにバレないようにするためだったし、そもそも自分が声を出さなければあんな事にはならなかったわけで……。
そんな事を私は頭の中でぐるぐると巡らせていたら、ラミの方から口を開いた。
「プルム? 大丈夫???」
「へっ」
急にラミに声を掛けられ、思わず声がうわずり、肩がビクンッと跳ね上がる。
「ずっと黙ってコーヒーを混ぜてるから……」
「え? ええ? ああ、いや、これは」
私は急いでスプーンをソーサーの上に置いた。
「まだ映画終わってなかったのに出ちゃってごめんね」
「いやいやいや、あのままいたら明かりがついた時にヤーナさんに見つかってたし。いや、見つかってるのに気づくのはヤーナさんの方か???」
「やっぱりあれ、ブラッドショー課長の彼女さんだよね?」
「そ……そうだと思う……」
それを認めるのが一番気まずく、切なかった。
「あの……できれば、オーケには言わないで」
「え?」
「オーケは、自分の夢とヤーナさんを天秤にかけた時、彼女を選んだほど大切にしている人なの。なのに、その相手が浮気をしていただなんて……」
「ブラッドショー課長の夢?」
「オーケは大学時代は魔法省の本庁で働くのを目標に頑張ってたって言ってた。オーケって科学界に興味があって、本庁の科学界課で働きたかったんですって。ヤーナさんって愛する人が出来てその夢も変わったみたいだけど……私にはオーケはまだ本庁の夢をどこか諦めきれていないようにも見えて、必死に押し込めてる気がするの。そんな状態でヤーナさんの浮気を知ってしまったら……」
「そう……でも、このままでもブラッドショー課長は幸せになれるのかな?」
「それは……だけど、真実を知らせるにしても、安易に言ってしまうのも違う気がする」
ラミが視線を窓の外に向けた。その先には、映画館から出て来るヤーナさんと、身なりの良い男性が腕を組んで出て来ているのが見えた。そして人目を憚ることなくキスをしている。
ラミは眼鏡を外してテーブルに置くと、手のひらで目元をおさえる。目元から手のひらが離れると、その手のひらの上には、青白く輝く玉が出来ていた。
「これって……もしかして、超高度魔法の映像球? しかも杖なしで作ったの?」
「うん、映像球だよ。彼女さんの浮気現場は一応押さえておいた方が良いかと思って」
ラミはそれをジャケットの内ポケットにしまった。
「あんなに堂々とキスをされると、ブラッドショー課長の方が浮気相手に思えてくる……」
「え!? まさか」
「キスって、もっと特別なものだと思ってたよ」
「そうよ、キスはもっと特別な——」
急に頭の中に映画館でのラミとの親指キスの映像が現れてしまい、顔を真っ赤にして言葉が詰まってしまった。そんな私を見てラミは心配そうな顔で覗き込んでくる。
「プルム、顔が真っ赤だけど、もしかして発熱症候群じゃ……大変だ、帰って休んだ方がいい! 家まで送るよ」
ラミが席を立ちそうになったのを、まだラミと一緒にいたかった私は慌てて止める。
「違うっ! 違うのっ!! これは、その、さっきのを、おおおおおお思い出して……」
「さっきの???」
ラミはきっと経験豊富でなんてことないのだろうが、ファーストキスもまだの私には親指越しでも刺激が強すぎた。ラミを見ると無意識に視線がラミの口元に行ってしまうので、顔を下に向け、目を瞑って言い切る。
「ほら、親指越しのキ……スが……いえっ! 厳密にはあれはキスではないのだろうけどっ!! でも私ファーストキスもまだだから、キスの話になると無駄に意識しちゃってっ! 変態でごめんなさい! とにかくこれは熱じゃないから安心してっ!!」
ラミからは何の返事も返ってこない。さぞドン引いてるのだろうと、恐る恐る顔を上げてみれば、顔を私と同じくらい真っ赤にして固まっているラミがいた。私と目が合うと、ラミは口元をおさえて顔を背けた。私達は間にテーブル一つ挟んでいるのに、ラミの心臓の音がすぐ隣で聞こえているようだった。
「ご……ごめん。僕、とんでもないことを……目の前の状況に集中しすぎちゃって……なんであんなこと……」
「そそっ、そりゃぁ~そーよ~」
ラミを落ち込ませまいと必死に励ます声が変に上擦る。本当は嬉しかったとまで言えたらいいのだけど、絶対にそれは言えない。
「あれは私が声を出したのがいけないんだし。見つかってたら大変なことになってたし、むしろ、ありがとう。ラミ、本当、ありがとう! 名演技だった」
変な空気のまま、沈黙の時間が流れてしまう……。
しばらくすると、ラミは重い口を開いた。
「僕、魔法学校初等部から全寮制の男子校で、人生で関わった女性は強烈な性格の母と姉二人か、たまに声を掛けてくれる女の子はヤーナさんみたいな僕には少しキツく感じる性格の子ばかりだったんだ。就職してからも男ばかりの職場だったし、プルムみたいな笑顔と優しさを見せてくれる女性は初めてだったよ。だから……さっきの映画館でのことは……本当にヤーナさん達から自然に隠れるのに必死でしてしまったけど、でも、それは相手がプルムだったから無意識で出来てしまったんだと思う……僕はキスは特別なものだと本当に思ってるから」
ラミは私の目を見て真剣に話してくれた。彼が時折見せるその視線は、相手の奥深くを見ている時に見せる気がする。
とにかく、ラミの真剣な様子から、彼が私との関係を大事にしてくれている事が伝わり嬉しかった。
「私とのはキスじゃないし、ラミは何も気にしないで。もう忘れましょう」
「それはどうだろ……気づいちゃったから無理かも……」
「ん? 気づく?」
ラミはまた口元を隠して私から視線を逸らす。
「いや、何でもない」
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