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15話 輝石
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空太達は傭兵ギルドのある村まで逃げてきた。
メアも水季も体力の限界だ。
空太は宿を2部屋借り、その内1部屋に入った。
そしてベッドに身を投げる。
もう1部屋ではメアと水季がそれぞれベッドに座り込んでいた。
勝てなかった。
足でまといにしかならなかった。
空太はベッドで仰向けになり、腕で目を塞いだ。
自分の実力の無さを呪いながら。
「なんで俺はこんなにも……無力なんだ……!」
雷鬼との修行で強くなった気でいた。
肉体も心も。
確かに身体能力も高まったし、平等の為に戦うと覚悟も決めた。
能力が無くても戦える、劣等種なんかじゃない。
そこらの傭兵なら問題無く倒せる。
強くなったんだ。
なのに、敵の実力は圧倒的だった。
能力の有無だけじゃない。
武術も剣術も鬼人の方が遥かに上だった。
更には、身体能力を底上げする鬼化という奥の手も持っている。
到底敵う相手じゃない。
こうして逃げてきたのも、雷鬼の足でまといにしかならないから。
俺は弱い。
もっともっと強くなる必要がある。
「そうだ、何でもいい。強くなればいいんだ。何を犠牲にしてでも、誰にも負けないくらい強くなれば……!」
目を覆う腕をどけた。
するとそこは見覚えのある真っ暗な世界だった。
そしてぬるま湯に揺蕩う様なこの感覚も経験済みだ。
五十嵐が作ったコピーゴーレムに殺されかけた時に迷い込んだ世界。
「今度は何が目的だよ」
『俺様から喋らせてくれよ~。俺様は呼んでないぜ~?お前から来たんだぁ』
「俺から……?」
『そうだ~。お前が力を求めたからこの世界への扉が開いた、そういうことだぜ~』
「この世界への扉……」
相変わらず鬱陶しい話し方をする何か。
確かに俺は力を求めた。
じゃあこの世界は何なんだ?
『結界みたいなもんさ~。俺様達《輝石》が内に持つ世界だぜ~』
「輝石……?何だそれ。お前も輝石なのか?」
『そう言ってるだろ~?輝石っていうのはな~、特別な力を持った石の事だ~。世界に12個存在していて、全て集めた者に支配者に相応しい力を与える古代の道具だぜ~』
「支配者に相応しい力……?何なんだよそれ!平等な世界も作れるのか!?」
『それは集めたら可能なんじゃないか~?俺様達が与えるのは単純な力だけじゃないからな~?』
具体的な目的が出来た。
俺は輝石を12個集める。
そして無能力者にも平等な世界を作る。
そのためには強くならないと……
「どうしてお前は俺に話しかけられるんだ?念話みたいな力があるのか?」
『あぁ~?お前自覚無いのか~?』
「自覚?何の?」
『まじかよ~。俺様はお前の元にあるぜ~?ほら、首に掛かってんだろ~?』
首に掛かってる?
そんなものあったっけ……?
空太は自分の胸に手を当てた。
そこには確かに何かがあった。
それを握って確認する。
「雷鬼に貰った御守り……?」
『俺様が御守り!?まじかよ~。確かに神聖な物だけどよ~』
「ショックなのか……でもどうして何ともないんだ?お前単体じゃ何も無いとか?」
『おいおい馬鹿にするなよ~?それはお前が俺様を受け入れてないからだぜ~?俺様達の力は一体化した奴にしか使えねぇ』
「そんな事言われても今の今まで存在すら知らなかったし……」
本当にただの御守りだと思っていた。
それがまさか支配者になるための欠片だなんて……
いや、それなら何故雷鬼はそんなものを俺に?
なにか理由が?
分からない。
空太なら確実に手放さないだろう。
それとも何かルールがあるとか?
『その通りだぜ~。俺様達輝石を持つ者にはルールが存在する。原則、輝石を取り込めるのは1人1つだ。中には《器》っつって12個全てを取り込める奴もいるぜ~』
「いや待て、前例があるのか?過去に12個の輝石を集めた奴がいるってことか?!」
『あぁ、もちろんだぁ。今この世界を支配している奴がいるんだからな~?』
「じゃあなんでお前はここにいるんだよ!その器に取り込まれてるんじゃ……?」
『お、いい所に目を付けるな~。支配者としての力を与えた後、俺様達はどこぞのオレンジ玉みたいにバラバラに消えるんだぜ~』
それは言っちゃいけないだろ。
空太はツッコミを堪えた。
要するに、輝石達は次の支配者を探していると。
そうやって次へ次へと強い支配者を作ってるわけだ。
空太は右手を伸ばして、何も無い空を掴んだ。
「俺はお前を受け入れるよ。それで俺が次の支配者になる。平等な世界を作る支配者に」
『契約成立だ~。俺様《闇の輝石》が白河空太に力を与えるぜ~!』
握った右手が熱を発する。
そして視界がバチンと弾けた。
----------------------------------------------------------
目を覚ました時、首に御守りが無かった。
さっきのは夢じゃなかったらしい。
確かに身体の中に何かを感じる。
これが輝石の力。
身体能力が上がったとか、そういう力を与えるのではない。
何かよく分からない、不思議な力だ。
空太の語彙力では言い表せない。
そういえば、あの輝石は自分の事を《闇の輝石》だとか言っていた。
残る11個の輝石は名前すら分からない。
というか探し方も。
偶然すれ違ったとしても、その人が輝石持ちかどうかも分からない。
輝石の奪い方もじゃないか。
分からないことだらけだ。
頭がこんがらがりそうになる。
ベッドの上で頭を抱える空太の耳に、ドアをノックする音が入った。
許可を出していないにも関わらずドアが開かれる。
こんなことするやつはこの場に1人しか居ない。
銀髪お下げの少女が暗い顔で現れた。
案の定メアである。
その傍らには水季もいた。
「空太、大丈夫か?」
「あ、あぁ。刺された傷がまだ少し痛むけど問題無い」
「あまり無理はするな、と言いたいところじゃが話がある」
「大丈夫だ。1日休めば何とかなると思う。で、話って?」
「余からではなく水季からじゃ」
メアはそう言って1歩後ろに下がって水季を前に押し出した。
水季は少し恥ずかしそうに頬をかいた。
今の空太の頭の中は?だらけなので、これ以上ややこしくされると本当に爆発してしまう。
「あ、あのね……ボクも君達の仲間に入れて欲しいんだ」
「は……?」
一体何を言っているんだこのスライムは。
確かに彼女の力は強力だ。
仲間になってくれるというなら助かるのだが……
「虫のいい話だってことは重々承知してる。でも、お願い……!ボクには君達みたいに強い仲間が必要なんだ……!」
「強い仲間が……?」
「うん。ボクらの国を作るために」
あ、ややこしいやつだ。
空太もメアも頭上に?が浮かんでいることだろう。
メアも事前には話を聞いてなかったのか……
国作りの為に強い仲間が必要、か。
ボクらのということはスライムの国ということか?
空太の認知している知識によると、スライムに感情は無いはず。
水季の様な特殊な種が他にも居るということか?
ずっと黙っていたメアも流石に口を開いた。
「待て、お主らの国じゃと?意思のないスライムにこの国の政治家達が土地を与えると本気で思っておるのか?」
「そう思うのは当たり前だよね。でも違うんだ。本来スライムは温厚な性格なんだよ。でも一部のスライムは何かが原因で異常な行動を取ってる。その原因の探求にも協力してくれる仲間が必要でね。とにかく、スライムは悪い奴らじゃないんだ!それをどの国の政治家にでもいいから教えないと!」
馬鹿げてる。
世界のどの国も、スライムは魔物として認識している。
それを覆すなんて不可能だ。
無害なスライムが大半だと証明出来たとしても、有害なスライムの存在は確かなのだ。
人間と同じで、一部が有害であれば周りのイメージすらも覆い隠してしまい、全体的に有害と見られる。
水季はそれを理解しているのだろうか。
「本気で言ってるのか……?」
「聞いたよ、君も平等な世界を作る為に戦ってるんでしょ?ボクも力を貸すから……だからお願い……!」
水季は真剣だ。
やり方も何もかもが曖昧なのに、熱はある。
何より目が輝いていた。
だから空太は悩んだ末に答えを出した。
「分かった。俺からもよろしく頼む」
「ほんとに!?ありがと……!」
次敵と戦う時、彼女の能力は必要になる。
お互いに協力するウィンウィンな関係というやつだ。
思い返せばメアともそんな関係だったな。
思い返すついでにメアの表情を確認する。
が、何故か頬を膨らませていた。
何か怒らせた……?
空太にはメアが自覚無く嫉妬しているなど知る由もなかった。
メアも水季も体力の限界だ。
空太は宿を2部屋借り、その内1部屋に入った。
そしてベッドに身を投げる。
もう1部屋ではメアと水季がそれぞれベッドに座り込んでいた。
勝てなかった。
足でまといにしかならなかった。
空太はベッドで仰向けになり、腕で目を塞いだ。
自分の実力の無さを呪いながら。
「なんで俺はこんなにも……無力なんだ……!」
雷鬼との修行で強くなった気でいた。
肉体も心も。
確かに身体能力も高まったし、平等の為に戦うと覚悟も決めた。
能力が無くても戦える、劣等種なんかじゃない。
そこらの傭兵なら問題無く倒せる。
強くなったんだ。
なのに、敵の実力は圧倒的だった。
能力の有無だけじゃない。
武術も剣術も鬼人の方が遥かに上だった。
更には、身体能力を底上げする鬼化という奥の手も持っている。
到底敵う相手じゃない。
こうして逃げてきたのも、雷鬼の足でまといにしかならないから。
俺は弱い。
もっともっと強くなる必要がある。
「そうだ、何でもいい。強くなればいいんだ。何を犠牲にしてでも、誰にも負けないくらい強くなれば……!」
目を覆う腕をどけた。
するとそこは見覚えのある真っ暗な世界だった。
そしてぬるま湯に揺蕩う様なこの感覚も経験済みだ。
五十嵐が作ったコピーゴーレムに殺されかけた時に迷い込んだ世界。
「今度は何が目的だよ」
『俺様から喋らせてくれよ~。俺様は呼んでないぜ~?お前から来たんだぁ』
「俺から……?」
『そうだ~。お前が力を求めたからこの世界への扉が開いた、そういうことだぜ~』
「この世界への扉……」
相変わらず鬱陶しい話し方をする何か。
確かに俺は力を求めた。
じゃあこの世界は何なんだ?
『結界みたいなもんさ~。俺様達《輝石》が内に持つ世界だぜ~』
「輝石……?何だそれ。お前も輝石なのか?」
『そう言ってるだろ~?輝石っていうのはな~、特別な力を持った石の事だ~。世界に12個存在していて、全て集めた者に支配者に相応しい力を与える古代の道具だぜ~』
「支配者に相応しい力……?何なんだよそれ!平等な世界も作れるのか!?」
『それは集めたら可能なんじゃないか~?俺様達が与えるのは単純な力だけじゃないからな~?』
具体的な目的が出来た。
俺は輝石を12個集める。
そして無能力者にも平等な世界を作る。
そのためには強くならないと……
「どうしてお前は俺に話しかけられるんだ?念話みたいな力があるのか?」
『あぁ~?お前自覚無いのか~?』
「自覚?何の?」
『まじかよ~。俺様はお前の元にあるぜ~?ほら、首に掛かってんだろ~?』
首に掛かってる?
そんなものあったっけ……?
空太は自分の胸に手を当てた。
そこには確かに何かがあった。
それを握って確認する。
「雷鬼に貰った御守り……?」
『俺様が御守り!?まじかよ~。確かに神聖な物だけどよ~』
「ショックなのか……でもどうして何ともないんだ?お前単体じゃ何も無いとか?」
『おいおい馬鹿にするなよ~?それはお前が俺様を受け入れてないからだぜ~?俺様達の力は一体化した奴にしか使えねぇ』
「そんな事言われても今の今まで存在すら知らなかったし……」
本当にただの御守りだと思っていた。
それがまさか支配者になるための欠片だなんて……
いや、それなら何故雷鬼はそんなものを俺に?
なにか理由が?
分からない。
空太なら確実に手放さないだろう。
それとも何かルールがあるとか?
『その通りだぜ~。俺様達輝石を持つ者にはルールが存在する。原則、輝石を取り込めるのは1人1つだ。中には《器》っつって12個全てを取り込める奴もいるぜ~』
「いや待て、前例があるのか?過去に12個の輝石を集めた奴がいるってことか?!」
『あぁ、もちろんだぁ。今この世界を支配している奴がいるんだからな~?』
「じゃあなんでお前はここにいるんだよ!その器に取り込まれてるんじゃ……?」
『お、いい所に目を付けるな~。支配者としての力を与えた後、俺様達はどこぞのオレンジ玉みたいにバラバラに消えるんだぜ~』
それは言っちゃいけないだろ。
空太はツッコミを堪えた。
要するに、輝石達は次の支配者を探していると。
そうやって次へ次へと強い支配者を作ってるわけだ。
空太は右手を伸ばして、何も無い空を掴んだ。
「俺はお前を受け入れるよ。それで俺が次の支配者になる。平等な世界を作る支配者に」
『契約成立だ~。俺様《闇の輝石》が白河空太に力を与えるぜ~!』
握った右手が熱を発する。
そして視界がバチンと弾けた。
----------------------------------------------------------
目を覚ました時、首に御守りが無かった。
さっきのは夢じゃなかったらしい。
確かに身体の中に何かを感じる。
これが輝石の力。
身体能力が上がったとか、そういう力を与えるのではない。
何かよく分からない、不思議な力だ。
空太の語彙力では言い表せない。
そういえば、あの輝石は自分の事を《闇の輝石》だとか言っていた。
残る11個の輝石は名前すら分からない。
というか探し方も。
偶然すれ違ったとしても、その人が輝石持ちかどうかも分からない。
輝石の奪い方もじゃないか。
分からないことだらけだ。
頭がこんがらがりそうになる。
ベッドの上で頭を抱える空太の耳に、ドアをノックする音が入った。
許可を出していないにも関わらずドアが開かれる。
こんなことするやつはこの場に1人しか居ない。
銀髪お下げの少女が暗い顔で現れた。
案の定メアである。
その傍らには水季もいた。
「空太、大丈夫か?」
「あ、あぁ。刺された傷がまだ少し痛むけど問題無い」
「あまり無理はするな、と言いたいところじゃが話がある」
「大丈夫だ。1日休めば何とかなると思う。で、話って?」
「余からではなく水季からじゃ」
メアはそう言って1歩後ろに下がって水季を前に押し出した。
水季は少し恥ずかしそうに頬をかいた。
今の空太の頭の中は?だらけなので、これ以上ややこしくされると本当に爆発してしまう。
「あ、あのね……ボクも君達の仲間に入れて欲しいんだ」
「は……?」
一体何を言っているんだこのスライムは。
確かに彼女の力は強力だ。
仲間になってくれるというなら助かるのだが……
「虫のいい話だってことは重々承知してる。でも、お願い……!ボクには君達みたいに強い仲間が必要なんだ……!」
「強い仲間が……?」
「うん。ボクらの国を作るために」
あ、ややこしいやつだ。
空太もメアも頭上に?が浮かんでいることだろう。
メアも事前には話を聞いてなかったのか……
国作りの為に強い仲間が必要、か。
ボクらのということはスライムの国ということか?
空太の認知している知識によると、スライムに感情は無いはず。
水季の様な特殊な種が他にも居るということか?
ずっと黙っていたメアも流石に口を開いた。
「待て、お主らの国じゃと?意思のないスライムにこの国の政治家達が土地を与えると本気で思っておるのか?」
「そう思うのは当たり前だよね。でも違うんだ。本来スライムは温厚な性格なんだよ。でも一部のスライムは何かが原因で異常な行動を取ってる。その原因の探求にも協力してくれる仲間が必要でね。とにかく、スライムは悪い奴らじゃないんだ!それをどの国の政治家にでもいいから教えないと!」
馬鹿げてる。
世界のどの国も、スライムは魔物として認識している。
それを覆すなんて不可能だ。
無害なスライムが大半だと証明出来たとしても、有害なスライムの存在は確かなのだ。
人間と同じで、一部が有害であれば周りのイメージすらも覆い隠してしまい、全体的に有害と見られる。
水季はそれを理解しているのだろうか。
「本気で言ってるのか……?」
「聞いたよ、君も平等な世界を作る為に戦ってるんでしょ?ボクも力を貸すから……だからお願い……!」
水季は真剣だ。
やり方も何もかもが曖昧なのに、熱はある。
何より目が輝いていた。
だから空太は悩んだ末に答えを出した。
「分かった。俺からもよろしく頼む」
「ほんとに!?ありがと……!」
次敵と戦う時、彼女の能力は必要になる。
お互いに協力するウィンウィンな関係というやつだ。
思い返せばメアともそんな関係だったな。
思い返すついでにメアの表情を確認する。
が、何故か頬を膨らませていた。
何か怒らせた……?
空太にはメアが自覚無く嫉妬しているなど知る由もなかった。
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