1 / 4
1
しおりを挟む
貴族達が集まるパーティで私と婚約者は揉めあっていた。
「シャルロッテ!お前は嫉妬のため、己より身分の低い者を虐めた。よってお前と俺の婚約を破棄し、お前を一生幽閉にする!!」
「一生!?たかが男爵令嬢に牽制しただけですわよ!?」
「たかが……だとたかがとは何だ!!!やはりお前は俺の婚約者に相応しくない。連れて行け」
「何をするんです!?離しなさい!!!」
そうして私は断罪され、古くから身分の高い貴族の罪人が幽閉される牢獄に閉じ込められた。
最初の頃は自分がこんな所に閉じ込められたのか理解が出来ず、荒れに荒れた。
食事も粗末なものでカビの生えたパンと濁った色のスープが私に差し出された。
「こんなの貴族の食べるのものではないわ!!!上の人を連れてきて!」
「貴女は貴族のお嬢様ですが、罪人です。罪人の食事と思えばまだましでは?」
忘れもしない。看守の私をバカにした目
そして1日中、牧師が私を説教する。一時、貴族の間で牧師からの説教が流行ったが、苦痛でしかなかった。
幽閉されてから1週間、私はこの間1度もご飯を食べなかった。
ベットは粗末で床はネズミが走っていた。私は全く睡眠も取れなかった。
そんな中、あの女......
私が虐めた、男爵令嬢がやって来た。
「あら?久しぶりねぇ。私のみすぼらしい姿を見に来たのかしら?」
檻の外の男爵令嬢を見て私は精一杯強がった。前の私ならばここで喚き散らしたりしただろうが、私はあの女に当たり散らす元気もなかった
。
「謝りましょう!こんな幽閉されるなんて可哀想です!!」
あの女はいつもこうだ。可哀想、可哀想
世の中、可哀想で回ってないのに
「謝る?何を?私は貴方にした事は間違って居ないと思いますわ。出ていって下さいますか」
「何でそんな事言うんですか........」
泣き出した。この女はいつも泣く。腹ただしい。
「慰めて貰えばいいですわ。二度と来ないで」
あの女が帰ってからは私に出るご飯はより。質素..........になった。
あの女が元婚約者にでも言いつけたのかしら。言いつけたは言い過ぎか、相談したんだろう。
そして、元婚約者はそんな男爵令嬢を見て私が彼女に酷いことをしたと思って、私を悪者にする。
より質素……
になった食事はもう量も少なく、匂いもキツくなっていた。
「嫌!!!私は食べないわ!」
無理矢理、何人かの看守に押さえつけられて固く味のないパンだと思われる何かを食べさせられた。
しかし、急に普段ろくにご飯を食べていないの急に胃袋に詰め込まれると、胃袋が受け付ける訳も無く..........吐いた。
吐いたが、それを食べさせられた。吐いたものまで食べさせるあの牢獄はどうなっているんだ。
私が幽閉されて2週間目。
季節は夏だったので私は脱水症状で倒れた。
私が貴族のお嬢様だった頃は具合が悪くなっただけで家族が王都からお医者様をお呼びしてくれた。
今ではネズミと一緒に暮らし、色の悪く、硬いパンで生活しているのだが
そして誰も倒れてても助けてくれず、私は元々体が弱かった事もあって、呆気なく死んだ。
死ぬ直前に
あぁ、元婚約者みたいに真実の愛とやらを死ぬ前に知りたかった。
と不覚にも思ってしまった
。
元婚約者は男爵令嬢と真実の愛を育んだとか言っていた気がする。私は牢獄に来る前、あの2人が羨ましいかった。私は元婚約者がずっと好きだったのに見向きもされず、それなのに元婚約者は王子だったので王子の婚約者としては利用された。それなのに男爵令嬢にはただ愛を向けるだけで何も期待せず、ただ一緒に居れればいいと言っていた。
ん?私……生きてる!?
「死んだフリをしても、待遇は良くなりませんので起き上がって食事をとって下さい。それとも起こして欲しいのですか」
1つ聞きたい。貴方は空気に何を言っているの?
「起きて下さ.......死んでる!?」
空気を持ち上げて何言ってるの...?怖いわーー
看守の人が部屋から飛び出して行ってしまわれた。上司にでも言いに行くのかしら?
「やっと死んだよ.......」
「だな、ヒステリックに騒ぐしあの王子の新しい婚約者にはキツく当たるし.........」
「本当、酷い女だったな」
看守さん達は貴族の令嬢にそんな事を言ってもいい権限でもあるのかしら?平民風情ですのに
それと、私は死んだの?でも歩けるし声を出す事も出来ますけど?幽霊になったのかしら??
「シャルロッテが死んだとは本当か?!」
あら、殿下。お久しゅうございます。
慌てたご様子で服は裾が出ていて、髪もボサボサ。
「シャルロッテ..........」
あら、お兄様。私の血の繋がった兄で、男爵令嬢に惚れ込んだお兄様。
「え?!死なない魔法をかけたのに!?」
あら、魔道士も来ていたのですか、死なない魔法のお陰で幽霊になりましたよ。
「殿下、これでやっと安心出来ますね!」
「シャルロッテ........がし.....死んだ。シャルロッテがぁっ」
「妹が死ぬなど、あ.....有り有り得ない..... 嘘だ」
そんなに汚い死体なのかしら?見えないけど
数日後に私の葬式が行われた。死体は見えないけど。私はきちんと自分の葬式を見届けた。生前葬を見てる気分でしたわ
無事葬式が終わり、何もする事がなくなってしまった。
取り敢えず、私は幽閉されて居た塔に居るのは嫌だったので、王宮の鏡の間に居る事にした。
人の出入れが激しかったので.....いつか、私が見える人に会えるかも知れないから。
それに、鏡の間では様々な噂が聞こえて来た
。
私が幽閉先で亡くなった事や殿下と男爵令嬢の結婚の話などなど
「シャルロッテ様があの牢獄で亡くなったなんてね........」
「あそこは食事もろくに与えないと噂ですもの......」
その通りです。あれは人間の食べるものではありませんでした。
「シャルロッテ様では無く、あの男爵令嬢が王子の婚約者に成るなんて誰が予想したでしょうか」
「あの小娘が未来の王妃など、ワシは認めん!ワシは第2王子派になる」
「シャルロッテ様が婚約者だから王太子に成れた様なものですのに.......」
あらあら、第1王子派が減っていく。まぁ、男爵令嬢を王妃にする王子など支持される訳は無いですよね。
「来週に第1王子と男爵令嬢の婚約式ですねー」
「行きたくありませんわ.......」
あの2人はとうとう婚約するのですかぁ.....
「あっ、でも他の国の王族が来るのでしょう?それだけが楽しみですわ」
「そうらしいですわね!なんでも男爵令嬢を学生時代に狙っていたとか........」
学園、忌々しい所ですわ
。私や元婚約者、男爵令嬢にお兄様や魔道士などなどが通っていた貴族専用の学校で。
これでも元婚約者とは最初は良かったのです。えぇ、学園に私と殿下が入るまではとっても仲良く毎週デートをしておりましたもの。
ですが、あの女が転入生として学園に入って来てからは王子はあの女に夢中になりました。
私も最初は嫌でした。ですが、王妃教育で王妃様に何度も言われたことがありました。
「殿方は可愛らしい方に夢中になります。ですが、そこで怒ってはいけません。寛大な心で目をつぶっていれば.......結局は戻って来ますの」
私は寛大な心で許した。
ただ、許せなかった。学園内のパーティとは言え....何故、殿下は私をエスコートぜずに男爵令嬢風情をエスコートするのですか?
ですから私は殿下と男爵令嬢に注意をしました。ですか、何事もなかったかの様に同じ事を繰り返す。
私の取り巻きの方々は私に
「私達に任せて下さい!男爵令嬢風情がシャルロッテ様の婚約者を魅了するなど.....許せません!!」
私は「お願い」と言った
お友達は男爵令嬢に嫌がらせをしていた。嫌がらせと言っても、牽制と仲間外れにするだった。
ですが、殿下はそんな事でお怒りになった。
私は王妃様の言うことを守り、殿下にはさほど注意しなかったのに。
そして、私は断罪された。
あの女は凄くモテた。学園内の高貴族に限りだが
殿下や私の兄、魔道士や公爵子息など。更には留学中の他国の王族にまでも。
「シャルロッテ!お前は嫉妬のため、己より身分の低い者を虐めた。よってお前と俺の婚約を破棄し、お前を一生幽閉にする!!」
「一生!?たかが男爵令嬢に牽制しただけですわよ!?」
「たかが……だとたかがとは何だ!!!やはりお前は俺の婚約者に相応しくない。連れて行け」
「何をするんです!?離しなさい!!!」
そうして私は断罪され、古くから身分の高い貴族の罪人が幽閉される牢獄に閉じ込められた。
最初の頃は自分がこんな所に閉じ込められたのか理解が出来ず、荒れに荒れた。
食事も粗末なものでカビの生えたパンと濁った色のスープが私に差し出された。
「こんなの貴族の食べるのものではないわ!!!上の人を連れてきて!」
「貴女は貴族のお嬢様ですが、罪人です。罪人の食事と思えばまだましでは?」
忘れもしない。看守の私をバカにした目
そして1日中、牧師が私を説教する。一時、貴族の間で牧師からの説教が流行ったが、苦痛でしかなかった。
幽閉されてから1週間、私はこの間1度もご飯を食べなかった。
ベットは粗末で床はネズミが走っていた。私は全く睡眠も取れなかった。
そんな中、あの女......
私が虐めた、男爵令嬢がやって来た。
「あら?久しぶりねぇ。私のみすぼらしい姿を見に来たのかしら?」
檻の外の男爵令嬢を見て私は精一杯強がった。前の私ならばここで喚き散らしたりしただろうが、私はあの女に当たり散らす元気もなかった
。
「謝りましょう!こんな幽閉されるなんて可哀想です!!」
あの女はいつもこうだ。可哀想、可哀想
世の中、可哀想で回ってないのに
「謝る?何を?私は貴方にした事は間違って居ないと思いますわ。出ていって下さいますか」
「何でそんな事言うんですか........」
泣き出した。この女はいつも泣く。腹ただしい。
「慰めて貰えばいいですわ。二度と来ないで」
あの女が帰ってからは私に出るご飯はより。質素..........になった。
あの女が元婚約者にでも言いつけたのかしら。言いつけたは言い過ぎか、相談したんだろう。
そして、元婚約者はそんな男爵令嬢を見て私が彼女に酷いことをしたと思って、私を悪者にする。
より質素……
になった食事はもう量も少なく、匂いもキツくなっていた。
「嫌!!!私は食べないわ!」
無理矢理、何人かの看守に押さえつけられて固く味のないパンだと思われる何かを食べさせられた。
しかし、急に普段ろくにご飯を食べていないの急に胃袋に詰め込まれると、胃袋が受け付ける訳も無く..........吐いた。
吐いたが、それを食べさせられた。吐いたものまで食べさせるあの牢獄はどうなっているんだ。
私が幽閉されて2週間目。
季節は夏だったので私は脱水症状で倒れた。
私が貴族のお嬢様だった頃は具合が悪くなっただけで家族が王都からお医者様をお呼びしてくれた。
今ではネズミと一緒に暮らし、色の悪く、硬いパンで生活しているのだが
そして誰も倒れてても助けてくれず、私は元々体が弱かった事もあって、呆気なく死んだ。
死ぬ直前に
あぁ、元婚約者みたいに真実の愛とやらを死ぬ前に知りたかった。
と不覚にも思ってしまった
。
元婚約者は男爵令嬢と真実の愛を育んだとか言っていた気がする。私は牢獄に来る前、あの2人が羨ましいかった。私は元婚約者がずっと好きだったのに見向きもされず、それなのに元婚約者は王子だったので王子の婚約者としては利用された。それなのに男爵令嬢にはただ愛を向けるだけで何も期待せず、ただ一緒に居れればいいと言っていた。
ん?私……生きてる!?
「死んだフリをしても、待遇は良くなりませんので起き上がって食事をとって下さい。それとも起こして欲しいのですか」
1つ聞きたい。貴方は空気に何を言っているの?
「起きて下さ.......死んでる!?」
空気を持ち上げて何言ってるの...?怖いわーー
看守の人が部屋から飛び出して行ってしまわれた。上司にでも言いに行くのかしら?
「やっと死んだよ.......」
「だな、ヒステリックに騒ぐしあの王子の新しい婚約者にはキツく当たるし.........」
「本当、酷い女だったな」
看守さん達は貴族の令嬢にそんな事を言ってもいい権限でもあるのかしら?平民風情ですのに
それと、私は死んだの?でも歩けるし声を出す事も出来ますけど?幽霊になったのかしら??
「シャルロッテが死んだとは本当か?!」
あら、殿下。お久しゅうございます。
慌てたご様子で服は裾が出ていて、髪もボサボサ。
「シャルロッテ..........」
あら、お兄様。私の血の繋がった兄で、男爵令嬢に惚れ込んだお兄様。
「え?!死なない魔法をかけたのに!?」
あら、魔道士も来ていたのですか、死なない魔法のお陰で幽霊になりましたよ。
「殿下、これでやっと安心出来ますね!」
「シャルロッテ........がし.....死んだ。シャルロッテがぁっ」
「妹が死ぬなど、あ.....有り有り得ない..... 嘘だ」
そんなに汚い死体なのかしら?見えないけど
数日後に私の葬式が行われた。死体は見えないけど。私はきちんと自分の葬式を見届けた。生前葬を見てる気分でしたわ
無事葬式が終わり、何もする事がなくなってしまった。
取り敢えず、私は幽閉されて居た塔に居るのは嫌だったので、王宮の鏡の間に居る事にした。
人の出入れが激しかったので.....いつか、私が見える人に会えるかも知れないから。
それに、鏡の間では様々な噂が聞こえて来た
。
私が幽閉先で亡くなった事や殿下と男爵令嬢の結婚の話などなど
「シャルロッテ様があの牢獄で亡くなったなんてね........」
「あそこは食事もろくに与えないと噂ですもの......」
その通りです。あれは人間の食べるものではありませんでした。
「シャルロッテ様では無く、あの男爵令嬢が王子の婚約者に成るなんて誰が予想したでしょうか」
「あの小娘が未来の王妃など、ワシは認めん!ワシは第2王子派になる」
「シャルロッテ様が婚約者だから王太子に成れた様なものですのに.......」
あらあら、第1王子派が減っていく。まぁ、男爵令嬢を王妃にする王子など支持される訳は無いですよね。
「来週に第1王子と男爵令嬢の婚約式ですねー」
「行きたくありませんわ.......」
あの2人はとうとう婚約するのですかぁ.....
「あっ、でも他の国の王族が来るのでしょう?それだけが楽しみですわ」
「そうらしいですわね!なんでも男爵令嬢を学生時代に狙っていたとか........」
学園、忌々しい所ですわ
。私や元婚約者、男爵令嬢にお兄様や魔道士などなどが通っていた貴族専用の学校で。
これでも元婚約者とは最初は良かったのです。えぇ、学園に私と殿下が入るまではとっても仲良く毎週デートをしておりましたもの。
ですが、あの女が転入生として学園に入って来てからは王子はあの女に夢中になりました。
私も最初は嫌でした。ですが、王妃教育で王妃様に何度も言われたことがありました。
「殿方は可愛らしい方に夢中になります。ですが、そこで怒ってはいけません。寛大な心で目をつぶっていれば.......結局は戻って来ますの」
私は寛大な心で許した。
ただ、許せなかった。学園内のパーティとは言え....何故、殿下は私をエスコートぜずに男爵令嬢風情をエスコートするのですか?
ですから私は殿下と男爵令嬢に注意をしました。ですか、何事もなかったかの様に同じ事を繰り返す。
私の取り巻きの方々は私に
「私達に任せて下さい!男爵令嬢風情がシャルロッテ様の婚約者を魅了するなど.....許せません!!」
私は「お願い」と言った
お友達は男爵令嬢に嫌がらせをしていた。嫌がらせと言っても、牽制と仲間外れにするだった。
ですが、殿下はそんな事でお怒りになった。
私は王妃様の言うことを守り、殿下にはさほど注意しなかったのに。
そして、私は断罪された。
あの女は凄くモテた。学園内の高貴族に限りだが
殿下や私の兄、魔道士や公爵子息など。更には留学中の他国の王族にまでも。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
54
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる