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第十六章 転身
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「お兄ちゃんには感謝の気持ちもたくさんあるんですが、言いたいことも山ほどあります」
「ほう、じゃあここで洗いざらい話してもらおうか」
鷹山さんに煽られて沙織が話し出す。
「お兄ちゃんは、子供の頃からずっと可愛いって言われて育ってるんです。
これを見てください」
沙織がスマホを出して、俺たち兄弟が子供の頃の写真を見せた。
「これはお兄ちゃんが小学校を卒業する時に、兄弟揃って撮った写真です」
「ああ、真凛ちゃんの面影があるわ、ひょっとしてこの垢抜けん小猿が沙織ちゃん?」
鷹山さんのツッコミが冴えてる。
「ひどい、確かに小猿でしたけど」
「これ見るとお姉ちゃんと次男は、真凛ちゃん沙織ちゃんと顔の系統が違うんやな」
「二人は父親似で、私とお兄ちゃんは母親似なんです。
これを見てください」
沙織がスマホを操作して、若い頃の母の画像を見せた。
「これまた美人やな。真凛ちゃんの面影が濃いけど、ひよっとしてお母さん?」
「ええ。沙織ちゃんも、もっとお母さんに似てれば良かったのにねって言われて育ちましたよ。
真凛がデビューした後は、真凛の妹って大したことないって言われてたし。
お兄ちゃんのお陰で、迷惑かけられっぱなしでした」
「それが月奈ちゃんのメイクで、真凛と同じ顔になった?」
「嬉しかったですね、やっとお兄ちゃんに追いついた気がして。
誰にも言って無い話ですが、翌日、高校に行ったら職員室に呼び出されました。
メイクして登校したって思われたんです。
UV乳液を塗って、ピンクのリップだけだったんですけど」
「月奈ちゃん、これは?」
「沙織ちゃんは前髪が無くて、眉がボサボサだったんですよ。
眉下ギリギリのシースルーバングの前髪を作って、眉を整えました。
剃ると校則違反になるので、丁寧に専用ハサミで切り揃えています。
まぶたの産毛を綺麗に取り除いて目元をスッキリさせて、ビューラーで睫毛を上げました」
「月奈さんには、感謝しかありません。
私をコンプレックスから救い出してくれました」
「話を聞いて、お兄ちゃんどうや?」
「俺は可愛いって言われるのが、嫌で嫌でしょうがなかった。
その裏で妹がコンプレックスを抱えていたなんて、気が周らなかったですね」
「色々あったかもしれんが、今やfortunaのメンバーや」
「真凛ちゃんが引退して、お兄ちゃんが男に戻って、やっとこの顔が私のものになりました」
「ほう、じゃあここで洗いざらい話してもらおうか」
鷹山さんに煽られて沙織が話し出す。
「お兄ちゃんは、子供の頃からずっと可愛いって言われて育ってるんです。
これを見てください」
沙織がスマホを出して、俺たち兄弟が子供の頃の写真を見せた。
「これはお兄ちゃんが小学校を卒業する時に、兄弟揃って撮った写真です」
「ああ、真凛ちゃんの面影があるわ、ひょっとしてこの垢抜けん小猿が沙織ちゃん?」
鷹山さんのツッコミが冴えてる。
「ひどい、確かに小猿でしたけど」
「これ見るとお姉ちゃんと次男は、真凛ちゃん沙織ちゃんと顔の系統が違うんやな」
「二人は父親似で、私とお兄ちゃんは母親似なんです。
これを見てください」
沙織がスマホを操作して、若い頃の母の画像を見せた。
「これまた美人やな。真凛ちゃんの面影が濃いけど、ひよっとしてお母さん?」
「ええ。沙織ちゃんも、もっとお母さんに似てれば良かったのにねって言われて育ちましたよ。
真凛がデビューした後は、真凛の妹って大したことないって言われてたし。
お兄ちゃんのお陰で、迷惑かけられっぱなしでした」
「それが月奈ちゃんのメイクで、真凛と同じ顔になった?」
「嬉しかったですね、やっとお兄ちゃんに追いついた気がして。
誰にも言って無い話ですが、翌日、高校に行ったら職員室に呼び出されました。
メイクして登校したって思われたんです。
UV乳液を塗って、ピンクのリップだけだったんですけど」
「月奈ちゃん、これは?」
「沙織ちゃんは前髪が無くて、眉がボサボサだったんですよ。
眉下ギリギリのシースルーバングの前髪を作って、眉を整えました。
剃ると校則違反になるので、丁寧に専用ハサミで切り揃えています。
まぶたの産毛を綺麗に取り除いて目元をスッキリさせて、ビューラーで睫毛を上げました」
「月奈さんには、感謝しかありません。
私をコンプレックスから救い出してくれました」
「話を聞いて、お兄ちゃんどうや?」
「俺は可愛いって言われるのが、嫌で嫌でしょうがなかった。
その裏で妹がコンプレックスを抱えていたなんて、気が周らなかったですね」
「色々あったかもしれんが、今やfortunaのメンバーや」
「真凛ちゃんが引退して、お兄ちゃんが男に戻って、やっとこの顔が私のものになりました」
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