(完結) 転生して16歳から人生やり直し

灰色 猫

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大事にしてみた

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「ご褒美ちょうだい」

俺の隣に移動してきた。
こっちを向いて、眼を閉じている。
唇にチュっとした。

「大人のキスがしたい」

「まだ早いやろ」

「犯したいんでしょ」

「ああ、やせ我慢してる」

「何で?」

「結奈が大事だから。
一気にsexまで行くやつもいるけど、俺は段階をゆっくり踏んでいきたい。
この前、駅まで腕を組んで歩いたやろ。
一言も喋らなかったけど、ハートは繋がってた。
ああいう経験を積み重ねたい」

「ちゃんと考えてくれてるんだ」

「本当に、結奈がしたくなってからでいいんだ」
言った後、もう一度キスをした。

「光希、優しいね」

「臆病なのかもしれない」

母親が帰ってくる前に、結奈は家に戻った。

俺は、そのままキッチンで英語の問題集をやっていた。
母親が帰って来た。
買い物をしてきたようで、車の後ろを開けている。
俺は出て行って、荷物を持った。

「光希、最近すごく優しい」

「ちょっと荷物を持っただけだ」

「お昼に使った食器も洗ってあるし」

「自分が使ったんだ、当たり前だろ」

「その当たり前が出来る子に育ったのが、嬉しいの」

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