（完結） 転生して１６歳から人生やり直し

小テストを受けてみた

光希は久しぶりだが、俺は初めて登校する。
担任と一緒に教室に入った。

「南城が、７月に釣り人を助けようとして川で流された。
頭を打って、記憶障害と失語症を起こしている。
今日から登校しているから、ちょっと助けてやってくれ」
担任から一言有ってから、俺は席についた。

クラスメイトは、先週から課外授業を受けていた。
その成果を見るため、小テストが行われる。

英語から、数学、国語と一気に３科目だった。
英語は、長文に手こずった。
ともかく単語が出てこない、判ってるのに出てこない。
全体の意味が理解出来たのが、奇跡的だった。

数学は、時間との闘いだった。
全て公式は出てきて解いていくだけだが、時間が掛る。
時間さえあれば全問解けたが、３問目が終わったところでタイムアップ。

国語はまったくやって無かったが、意外なほど回答が出来た。
人生の中で、作業報告書や業務日報を書き続けた経験が生きた。
漢字が出てこない事も、何とか乗り切れた。

あっという間にテストが終わり、初日はこれで放課後となった。

自分のロッカーを開けると、Tabletが入っていた。
これは何かある、そう直感した。