4 / 16
ヒロインから溺愛されてます
第1話 私とヒロインな千夏
しおりを挟む
私の名前は三咲はな。今日から高校一年生。
私には前世の記憶がある。
ラノベにありそうな設定だよね。でも、実際にあるとは思えないよねー。でも、本当なんだよね。
私の前世の記憶ではこの世界は乙女ゲームの世界だ。
その乙女ゲームとは、学園を舞台にしたもので、ヒロインはイケメンでハイスペックな攻略対象者と出会っていくという王道ものである。タイトルは、『花咲く恋をあなたと~君が僕のヒロイン』。略称は『花君』。
何で分かったのかって?
私の今世の幼馴染がヒロインだからだよ。
「はなちゃん!もうっ!置いてかないでよ!」
あぁ、噂をすれば何とやら。彼女が、乙女ゲームのヒロイン、真中千夏(まなかちなつ)。金髪碧眼で、コロコロと変わる表情が魅力的な美少女。まあ、王道系だよね。今はむぅーと頬を膨らませて怒っている。
「ちぃちゃん」
私が、彼女の名前を昔のように呼ぶと、一瞬だけ嬉しそうにするも、すぐに元のように怒った顔をする。昔は「ちぃちゃん」って、呼んでたけど、今は普段は「千夏」と普通に名前で呼んでいる。
それに対して少し私は困った顔をして、また千夏の名前を呼ぶ。
「ちぃちゃん、ごめんね?」
そう言うと、千夏はパッと笑顔になって、頬を緩める。
「もう、しょうがないなぁ。はなちゃんは、私がいないとダメだもんね~」
千夏が、「はなちゃんは、私がいないとダメだもんね~」と言うのは、私が普段、無表情で、人見知りで、あまり喋らなくて、ぼんやりとしているからだろう。
そして、千夏は基本私に甘い。そして、大抵「ちぃちゃん」と、呼べば許してくれる。それを分かってて呼ぶ私も私だが。
千夏曰く、私が「ちぃちゃん」と呼んでくれるのが少ないから、許してしまうそうだ。あと、謝る時に、眉を下げて、上目遣いで首をこてんっとして見てくるのが、また許してしまう原因なんだそうだ。
言っておくが、上目遣いとかそんなものを私はした覚えはないよ。というか、そんなスキルは持ってないよ。きっと身長的に私より高めの千夏を見る時、自然とそうなってるだけだよ、きっと。
まあ、何でそれで千夏が許してしまうのかは分からないが。明らかに千夏の方がかわいいし、たしかに転生して、無駄に美形になったものの、この世界のヒロインである千夏には勝てないと思うし。あ、ついでに言っておくが、今世の私はサラサラで真っ直ぐな銀髪にアメジストのような紫色の瞳の美少女だ。まず、何で幼馴染だからって、千夏が構ってくれるのか、それも分からないんだよね…
千夏と私が出会ったのは小学校に入学した時。その時から私はぼんやりとしていて、普段は無表情だった。何というか、両親が両親だったから。私が笑顔を見せたり、表情変えたりしていたら、両親がね、一々「かわいい!」て、反応するものだから、もう、表情筋が仕事してくれなくなっちゃったんだよね。そういうわけで、私、小学生なる前くらいから普段は無表情だったんだよ。まあ、小学生って言ったら無邪気なものだし、私は無表情で、しかも前世の記憶があるからなのか、妙に大人びていて、小学生になって、見事にぼっちになりかけた。
そんな時に声をかけてくれたのが、我らがヒロイン『真中千夏』ってことなんです。千夏はヒロインだし、その時からとても人気者だった。だから、声をかけられた時とても驚いた。ほら、地味な日陰者が、クラスの人気者に声をかけられたら、挙動不審になるやつ。あれをリアルにしてしまったんだよね…まあ、私基本無表情だから、表には出てなかったと思うけど。それにもかかわらず、優しく接してくれた千夏はさすがヒロインって感じだったよ。それからはなんだかんだで、千夏とずっと一緒だった。
「はなちゃん?話聞いてた?」
「あーごめん、何だったっけ?」
「もー、次からはちゃんと聞いてよ?だからっ、クラス表見に行こうって話っ!」
「あー、そうだったね…じゃあ、行こっか…?同じクラスになれるといいね…?」
私が話を聞いていないと分かると、少し怒る千夏だったが、私が「同じクラスになれるといいね」と、珍しく素直に少し微笑んでそう言うと、パァァと、満面の笑みで大きく頷く千夏。相変わらず単純である。まあ、そこが千夏のいい所なんだけどね。
そして、千夏の笑顔に周りの人達が、ポーっと顔を赤くして見惚れているし。さすがヒロイン。相変わらず目立つなぁ、千夏は。私は平凡がいいのになあ。何でこうなったんだろう。いや、本当に、真面目に。まあ、転生して、あるあるな美形両親のところに生まれてしまったところ辺りから、人生間違えた気はするけどね。
私には前世の記憶がある。
ラノベにありそうな設定だよね。でも、実際にあるとは思えないよねー。でも、本当なんだよね。
私の前世の記憶ではこの世界は乙女ゲームの世界だ。
その乙女ゲームとは、学園を舞台にしたもので、ヒロインはイケメンでハイスペックな攻略対象者と出会っていくという王道ものである。タイトルは、『花咲く恋をあなたと~君が僕のヒロイン』。略称は『花君』。
何で分かったのかって?
私の今世の幼馴染がヒロインだからだよ。
「はなちゃん!もうっ!置いてかないでよ!」
あぁ、噂をすれば何とやら。彼女が、乙女ゲームのヒロイン、真中千夏(まなかちなつ)。金髪碧眼で、コロコロと変わる表情が魅力的な美少女。まあ、王道系だよね。今はむぅーと頬を膨らませて怒っている。
「ちぃちゃん」
私が、彼女の名前を昔のように呼ぶと、一瞬だけ嬉しそうにするも、すぐに元のように怒った顔をする。昔は「ちぃちゃん」って、呼んでたけど、今は普段は「千夏」と普通に名前で呼んでいる。
それに対して少し私は困った顔をして、また千夏の名前を呼ぶ。
「ちぃちゃん、ごめんね?」
そう言うと、千夏はパッと笑顔になって、頬を緩める。
「もう、しょうがないなぁ。はなちゃんは、私がいないとダメだもんね~」
千夏が、「はなちゃんは、私がいないとダメだもんね~」と言うのは、私が普段、無表情で、人見知りで、あまり喋らなくて、ぼんやりとしているからだろう。
そして、千夏は基本私に甘い。そして、大抵「ちぃちゃん」と、呼べば許してくれる。それを分かってて呼ぶ私も私だが。
千夏曰く、私が「ちぃちゃん」と呼んでくれるのが少ないから、許してしまうそうだ。あと、謝る時に、眉を下げて、上目遣いで首をこてんっとして見てくるのが、また許してしまう原因なんだそうだ。
言っておくが、上目遣いとかそんなものを私はした覚えはないよ。というか、そんなスキルは持ってないよ。きっと身長的に私より高めの千夏を見る時、自然とそうなってるだけだよ、きっと。
まあ、何でそれで千夏が許してしまうのかは分からないが。明らかに千夏の方がかわいいし、たしかに転生して、無駄に美形になったものの、この世界のヒロインである千夏には勝てないと思うし。あ、ついでに言っておくが、今世の私はサラサラで真っ直ぐな銀髪にアメジストのような紫色の瞳の美少女だ。まず、何で幼馴染だからって、千夏が構ってくれるのか、それも分からないんだよね…
千夏と私が出会ったのは小学校に入学した時。その時から私はぼんやりとしていて、普段は無表情だった。何というか、両親が両親だったから。私が笑顔を見せたり、表情変えたりしていたら、両親がね、一々「かわいい!」て、反応するものだから、もう、表情筋が仕事してくれなくなっちゃったんだよね。そういうわけで、私、小学生なる前くらいから普段は無表情だったんだよ。まあ、小学生って言ったら無邪気なものだし、私は無表情で、しかも前世の記憶があるからなのか、妙に大人びていて、小学生になって、見事にぼっちになりかけた。
そんな時に声をかけてくれたのが、我らがヒロイン『真中千夏』ってことなんです。千夏はヒロインだし、その時からとても人気者だった。だから、声をかけられた時とても驚いた。ほら、地味な日陰者が、クラスの人気者に声をかけられたら、挙動不審になるやつ。あれをリアルにしてしまったんだよね…まあ、私基本無表情だから、表には出てなかったと思うけど。それにもかかわらず、優しく接してくれた千夏はさすがヒロインって感じだったよ。それからはなんだかんだで、千夏とずっと一緒だった。
「はなちゃん?話聞いてた?」
「あーごめん、何だったっけ?」
「もー、次からはちゃんと聞いてよ?だからっ、クラス表見に行こうって話っ!」
「あー、そうだったね…じゃあ、行こっか…?同じクラスになれるといいね…?」
私が話を聞いていないと分かると、少し怒る千夏だったが、私が「同じクラスになれるといいね」と、珍しく素直に少し微笑んでそう言うと、パァァと、満面の笑みで大きく頷く千夏。相変わらず単純である。まあ、そこが千夏のいい所なんだけどね。
そして、千夏の笑顔に周りの人達が、ポーっと顔を赤くして見惚れているし。さすがヒロイン。相変わらず目立つなぁ、千夏は。私は平凡がいいのになあ。何でこうなったんだろう。いや、本当に、真面目に。まあ、転生して、あるあるな美形両親のところに生まれてしまったところ辺りから、人生間違えた気はするけどね。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
662
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる